2019-01-24 | ブログ
昨年度に引き続いて、今年も租税教室をさせていただきました。
昨年度の反省をいかして、今年度はちょっとパワーアップ!
問いかけを少し変更したり、担任の先生とのコラボをしたりしています。
租税教室は、税務署(自治体の税務課が代行?委任?)が行うもので、小学校6年生、中学生を対象としています。
小学校6年生は社会科で税金のしくみを履修した後、12月後半~1月あたりに行います。
「税金は社会の会費。大人になったらちゃんと納めようね」ということを普及するものです。
こんなアニメ動画もあります。
「マリンとヤマト 不思議な日曜日」(国税庁)
(https://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=7&cad=rja&uact=8&ved=2ahUKEwiL2pXUvYbgAhWU-2EKHT1iDQUQwqsBMAZ6BAgCEAQ&url=https%3A%2F%2Fwww.youtube.com%2Fwatch%3Fv%3DWfDSWNFlnZg&usg=AOvVaw29e6f7bwYN6US62jhg2rG5)
進め方は…
クイズを3つ(旗揚げ方式で)
問いかけ「税金は何に使われていると思いますか?」
(グループワークで各自が白紙に記入し、黒板に貼る)
みんなで眺めて、先生からのコメント
「税金は、みんなが幸せに暮らすためにあるものです」と断言→ここを昨年はみんなに考えてもらいました。
ここで問いかけ「では、みなさんが市長だとしたら、市民が幸せに暮らすために、どのようなことに税金を使いますか?」
(グループワークで各自が白紙に記入し、黒板に貼る)
みんなで眺めて
ふりかえりシートに記入
数人の子どもに発表してもらい
締めのあいさつ
というようなプロセスで進めています。
もし、市長だったら…
自分のためだけでなく、市民全体を見ての提案が増えたような気がします。
(みんな素直です!)
先生とのコラボを増やしたので、安心している部分も大きいのかもしれません。
ふりかえりでは、「小学生の僕たちに年間90万円も使ってくれていたことを知り、学校のものを大切に、教科書もていねいに読むなど、勉強しようと思った」「大人になったら、ちゃんと税金を払おうと思う」などの言葉が多くありました。
大人も税金について、改めて、そもそも何のために税金があるのか?について考えると税金を納めることがいやにならないかもしれません。
スウェーデンやフィンランドなどの北欧の国では25%の消費税ですが、その分自分に返ってきているという実感があるために嫌がらずに納めているということを聞きました。(日本のように選別主義ではなく普遍主義であれば、納得が得られるのかもしれません)
今回の子どもたちも、自分たちが税金の恩恵にあずかっているということを知れば、納めよう!という気持ちになるのかもしれません。
大人になると、いろいろな思惑や主義主張がからんでくるので、子どもほど素直にはいかないかもしれません。
憲法に納税の義務が明記されていても…
どこかで、「そもそも何のため?」を考えてみると納得できそうです。
子どもたちとの時間は、いろいろな示唆に富んだものでした。
今年も貴重な体験をありがとうございます。
2019-01-13 | ブログ
今まで、「勉強する」方法を教えてもらったことって、ありますか?
「勉強の内容」について、「これは、こういういことですね。」というのは、学校でやってきました。
でも、どうすればその内容を学んだということになるか、そもそも学ぶってどういうこと?については教えてもらったことがありませんでした。(よね?)
(amazonより)
このアーリック・ボーザー著の『learn Better』は、学習困難を抱えていた著者が、学ぶとはどういうことなのか?について研究したものです。
深い学びってなんだろう?どんなことをいうのだろう?学ぶ方法ってあるの?
など、本を読むまで(読んでからも)期待がありました。
内容は
ざっというと以下のステップで「考える」ことをしていくのだそうです。
「学習とは、理解のプロセス、メソッド、体系」とのことという前提で、「学習の方法が判れば習得の度合いと効果は大きく上がる」とか。(もっと早く知っていれば…)
1.価値を見出す
・スキルを獲得するためにも、モチベーションの有無は大きい。それが原動力となる。
・専門知識に自分とのつながりができると、その「意味」を理解し始める。
その「意味」は自分で発見するもので、その専門知識は自分にとってどんな意味があるのか?何に役立つのだろか?を勉強を始める前に、「考えてみる」「書き出す」ということをする。
2.目標を決める
・何を学習するか、学習するにはどのような計画を立てるべきか、目標を決める
学習の入り口の段階では、プロセスをしっかり管理する必要がある。学習とは一種の知識の管理である面が強いので、目標設定、計画策定、前提となるスキルの習得、習得したい専門知識の絞り込みを行うということ。
*一番印象に残ったのは、「何も考えずに学習してはいけない」ということでした。
3.能力を伸ばす
・フィードバックの段階に入って、体系的にスキルに磨きをかける
能力を伸ばすには的を絞ったフィードバックが必要で、そのためには専門家(教師)が必要になる。自分でも自分の評価をしなくてはならないが、それには自分のパフォーマンスを記録し、行動パターンを冷静にみることから始まる。「今ある知識を知り、何を変える必要があるかを知ること」も必要になる。
4.発展させる
・知識の発展、専門の領域の拡大(理解を深化させる)
・質の向上
学習をつながりあった何本もの道と考えて、知識のつながりを考える。そのためには「問いかけ」が重要で、その問いかけの答えを考える、説明する。
5.関係づける
・あるテーマの裏に隠れたつながりを理解する
・システム思考、推論を活用する
効果的な学習を行うには、原因、類似点、相違点などを探す。専門知識の裏にあある特徴をつかむ一つの方法は、表面的な細部をさまざまに変えた例をいくつも目にすれば、その根底にある体系がはるかに分かりやすくなる。(でも、関係性をつかみにくい場合があることも忘れない)
6.再考する
・過信しない(謙虚であること、過去の実績にこだわらない)
・注意力が足りないことがある(判断を誤る前に、判断をしないことがある。思い込みやルーチンになっていて習慣となってしまう場合)
学習の最後に、何を学んだのか、理解しづらかったことは何かなど、ふりかえりをする。また、表現媒体を変える(書く→声に出して読む)と問題が見つかりやすい。
となっています。ずいぶんカットしてしまいました…
もう一つ、すぐに忘れてしまうことありますよね。これは短期思考という脳の分野があり、ここはメモリーが極めて少ないのだそうです。(忘れてしまうのは、致し方ない!と心強くなりました)そこに、一番の効果があるのは、学習をした後、数週間してから復習すると長期記憶となり、忘れにくいのだそうです。
「ふりかえり」大切でした
学習するとはどのようなことをすれば、よいのか?という、学校では教えてくれない勉強の仕方が書いてありました。
その中には、学習には計画を立てる事も必要であるとか、ふりかえりが必要であるということがありました。これは、ファシリテーション(というスキル)を学ぶにあたっても、大切なことなのではないかと思いました。
ファシリテーション協会(FAJ)の定例会などでは特に、「ふりかえり」を大切にしています。何を学んだのか?それはどのようなことだったのか?何に関連しているのか?など、今まで以上に学習を深めるふりかえりの仕方があるのだということに気が付きました。
ふりかえりをする場合でも、専門的なスキルや知識を背景にして、的確な段階に的確な言葉でのふりかえりをすることが、とても大切なのですね。
「フィードバック」も大切
なかなか辛口のフィードバックはしにくいし、なかなかもらえません。アイメッセージ(I=自分を主語にして、私はこう感じました。とか私だったらこうしてほしいな。などの表現で感じた事などを本人にプレゼントの気持ちでします)でなくてもいいので、的確なフィードバックがほしいと思いました。
FAJに入った頃、いくつかいただいたフィードバックがあります。本当に貴重で、10年以上経った今でも、覚えています。(それくらい、ドキッとしました)今思えば、言う方も勇気がいったと思います。お陰で、フィードバックされた内容は、今でも気を付けています。
また、新しい仲間と定例会のワークをすると、「あ、そういうところって、言われればあるなぁ」というフィードバックをもらうことがあります。やはり、同じ目的(ファシリテーションを学びたい)という仲間からのフィードバックはありがたいです。
「自分にとってどんな価値があるのか」を考える
このことについては、目からうろこでした。
自分はもちろんのこと、学生さんたちにもやってほしいなぁと思いました。より授業に対するモチベーションがあがるかも!
セミナーなどは、わざわざ時間を作って、その場所まで行って、お金も払う場合もあり…ということで、積極的に学びたいと思って出向くのですから、モチベーションはもともと高いですよね。
でも、自分自身に「これは何のために学ぶのか?」「自分の専門知識、スキルにどのように役立つのか?」と問いかけて、メモしておくということもあると、課題も確認でき、より深い学びの時間になりそうです。
アイスブレイクの前に、この時間をとるといいのでしょうね!
自分の学び、学びの情報提供のし仕方に、すぐに効果のある本でした。
2019-01-04 | ニュースレター
毎年、一年をふりかえって作成しております「ANNUAL REPORT」。
2018年版を作成しました。
ご高覧くださいませ。
2018年もいろいろな機会を頂きました。
少しでも進歩していたい、参加したみなさまの思いが叶うようにするには?と問い続けました。
今年も、このふりかえりをジャンプ台にして取り組んでまいります。
どうぞ、よろしくお願いいたします。
2019-01-04 | ニュースレター
子どもが進める「子どもシンポジウム」
毎年行われており、脚本は大人が書いてくださっているのですが、進行は子どもたちで進めていました。
今年は、少し趣向を変えて…。
一部、大人がファシリテートしました、
でも、テーブル(えんたくん)ファシリテーターは子ども達です。
どこで、そんなスキルを獲得したのか?とにかく、素敵なファシリテートでした。
ニュースレター第88号「子どもシンポジウムでファシリテート」
こちらから、ご覧くださいませ。