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2026年 2月

民主主義とマイクロアグレッション

2026-02-04 | ブログ

『こどもと民主主義をつくる 教育にできること』藤原さと 平凡社 2025年
を読みました。

こどもと民主主義をつくるhttps://www.heibonsha.co.jp/book/b669953.html
タイトルに惹かれて…

学校教育の段階での民主主義を体感するって大切なことだなぁと思っていました。
文部省(当時)が著作の教科書『あたしい憲法のはなし:民主主義』1947(昭和22年)が出版されました。
文部省も戦争の反省から、文部省の当時の役人ががんばって子ども達に伝えよう!として書いた、というのがとっても伝わってくるご本でした。

9784885461132.jpghttps://x.gd/EL9y4
『あたしい憲法のはなし』は青空文庫にありました。https://www.aozora.gr.jp/cards/001128/files/43037_15804.html

そして、
社会人大学院生の頃、スウェーデンの社会科の教科書『あなたの社会』を読みました。
そして、当時は、いくつかの教育に関係する本を読みました。
一番のオシは識字教育のパウロ・フレイレ(NGO活動をしていらした方から教えていただきました)
そして、当時は難解だなぁと思っていたジョン・デューイ

民主主義とマイクロアグレッション

そんなこんなで、民主主義と教育の関係(どうやって、子ども達に伝えるのか?)が気になっていました。

『こどもと民主主義をつくる』では、幼児期、小学校、ティーンエイジャー、成人の各段階での民主主義の教育(デンマークや国内での事例のも含めた)紹介がありました。

マイクロアグレッションが出てきたのは、ティーンエイジャーのところです。
P146~に社会的・構造的な抑圧をか開放する力のある教師を育てるという節があります。
ティーンエイジャーは社会の不平等や抑圧にも目が向く時期であるため、このタイミングで社会の構造に対して批判的に検討すrう力をつけるのが良いと書かれています。

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気が付いた抑圧を知り、解放に向かうための3つのステップが書かれています。
 STEP1:自分と向き合う(アイデンティティ、ポジショナリティ:マジョリティ・マイノリティ、バイアス、特権性)自分はどこにいるのか?を主観的、客観的に考えます。
 STEP2:身近なコミュニケーションにおける抑圧を考える(言説、マイクロアグレッション)
 STEP3:組織的・構造的な抑圧を解放する(意識を解放する、教室を解放する、カリキュラムを解放する、認知能力バイアスを解放する、コミュニケーションを解放する

これを改めて眺めると、自分を批判的に見ることから始まり、周囲を批判的に見る、そして、社会システムというおおきな塊を批判的にみるという順で検討していくことのようです。そして、批判の呪縛を解放していく…
これは、個人の意識の解放でもあるようです。

この中に、マイクロアグレッション!
抑圧は、権力者だけのものではなく、身近にあるということで、STEP2に位置付けられているようです。

マイクロアグレッションの内容は、3つの段階に簡単にまとめられています。
(マイクロアサルト:攻撃、マイクロインサルト:侮辱、マイクロインバリテーション:無化)
最後に対処の方法がありました。

意識しすぎると会話ができなくなってしまうのでは?ということで
学校は
「マジョリティとマイノリティが出逢い、共に学ぶ空間でもあるため、違いを超えて安心して話し合える関係を築くには、『慣れ』と『対話』が必要である(p173)」
「まずは、自分の言動を振り返りつつ『やらかしてしまったかも?』と思ったら本人に確認して謝るように心がけることからスタートするのが良いだろう(p173)」
とありました。
お互いに、「私、やらかした?」「うん」or「ううん」という会話や対話ができるのは、大人になって社会に出てからでは、なかなかできないことですよね。
学生のうちだからできることでもありそうです。かといって、もちろん、何を言ってもいいという訳ではありませんが。

民主主義とマイクロアグレッションがこんなに密接にというよりも、マイクロアグレッションに気づくことが民主主義をつくるために必要なことだったのですね!

マイクロアグレッションもそうですが、このご本には、パウロ・フレイレやジョン・デューイ、そして、何度もご紹介している『ダイアローグ』のデビット・ボウム、そして文部省の『民主主義』まで、オススメの本が重なっていることも、とてもうれしいことでした。

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こどもと一緒につくっていけるといいな、私にできることは何か?と楽しく考えさせてくれた1冊でした。
出会いに感謝です!

 

 


 
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