2014-01-16 | ブログ
とても心に残るワークショップだったのだと思います。せっかくですので、その気付きをここで共有します。
1.エッジのきいた言葉は、自分の心に響く。共感する人が増える
ワーク中、常に「エッジがきいたことば」を心がけました。
このごろ、よく「エッジをきかせて!」という言葉がFAJ(日本ファシリテーション協会)で聞かれました。エッジ?どんなことなんだろう?といつも???でした。たぶん、ちょっと昔でいう「とがった」というような意味としておきます。
エッジのきいたことばにしようとすると、自分の心をごまかせなくなってきます。エッジがきく、とがった言葉は、自己開示しないとでてこないのでしょう。
すると、その言葉がピンときます。心のパズルにピタッとはまるのです。きっとその言葉に込めた心が、想いが伝わるのです。その言葉をわかりやすくブレイクダウンさせると、胸を打つといわれる言葉になります。
その言葉の深さやレベルで伝わります。共感する人も、そんなレベルにいてくれる人がたくさんいることでしょう。そして、何より自分の心に響くのです。
エッジがきいた言葉には、そんなパワーがあったのですね。
2.胸を打つ言葉を浸透させるには?
できあがった組織のビジョンを組織のメンバーに浸透させ、ビジョンの実現に向かっていくにはどうすればよいのでしょう?
現時点では、この逆をすればいいのでは?と単純に考えられます。
ビジョンを伝えるワークをしてみてはいかがでしょうか?
ビジョンについて対話する。対話して深め、メンバーの心の中へ沁み込んでいくワーク。そんなワークに参加してみたい!と思います。
ところが、ふりかえってみれば、毎年、「子どもの権利に関する条例」の普及として、「子どもと大人の合同ワークショップ」というのをしていました。この中で、大人には「なぜ、子どもの権利を守ることが大切なのでしょう?」という問いとともに、対話していただいていたのでした。
このときの大人の対話の内容は、子どもの権利を守るという直接的なものから深まり、大人の務めに発展していきました。
対話し、深めることで自分ごととして考えるようになるということではないでしょうか?
「対話」によって心に浸透させることができるのだと思います。
2014-01-14 | ブログ
1月12日(日)、13日(月)で、会員となっているNPO法人日本ファシリテーション協会(通称FAJ)中部支部の合宿に参加してきました。毎年行っている1泊2日の密度の濃い合宿です。密度が濃いだけあって、気付きや学びがたくさんあります。
合宿での気づきや学びをご紹介します。
【ビジョンづくりの方法 ブランドマネジメント】
今年は、今までなかった「ビジョン」「ミッション」を作ろう!ということになりました。もちろん、FAJのミッションはあります。ビジョンは無いのですが…
もちろん、ファシリテーションを学ぶNPOですので、ファシリタティブ(?)にみんなが参加してつくる、そして、新しい方法に挑戦しながらのつくります。今回は、名古屋工業大学の加藤雄一郎教授の『ブランドマネジメント』の考え方、手法をアレンジして作りました。
STEP1 特徴や資源のリストアップ(100本ノック)
STEP2 関わりたい対象者の想定
STEP3 So What? 質問によるVTree(V=Value)の作成
STEP4 FAJ中部の存在価値を明文化
誰に対して、その人がどうありたいために、どんな資源・能力を使って、どんな価値を提供するのか
このステップを踏んでビジョンを作ってみました。
【1日め STEP1、STEP2、STEP3の途中】写真上
私たちの特徴や資源を付箋紙に100枚書く→カテゴライズする→受益者(顧客)を特定する→So What?を問いかけながら特徴や資源をまとめる
(1日めは特徴をまとめるまで)
☆気づき☆
・時にはゆるやかなカテゴライズが発想を促す
・受益者を置くことで、具体的なイメージができ、So What?の問いかけが有効になる
・So What?を常に、何度も問いかけることで、具体的な特徴が導き出される
・エッジがきいた言葉を心がけることで、潜在的な意識が浮上し、心に刺さる言葉がみつかる
【2日め STEP3 STEP4】
1日めの続き(私たちが提供できる価値、受益者がどのようになるのか)→ビジョンとしての言葉にまとめる
(NPOの合宿なので、1日で帰る人、2日めから参加する人がいました)
☆気づき☆
・ファシリテーターの在り方、介入の仕方次第で、グループのプロセスが変わる
・関係性ができあがったグループに参入するためには、まず同化する(入れてくださいと意思表示する)、お互いが受容感をもってから(それまでは黙って話を聞いている)、メンバーとして話し合いに入る
お互いの受容感なく、関係性ができあがったグループに入ると、そのグループは混乱する。崩壊の恐れもある。
STEP4の作業では、3つのグループで共有しあいながらビジョン、ミッションをつくりました。
最後に、それぞれのグループから希望者を出して、まとめ、その場にいるみんなの合意を形成しました。
☆気づき☆
・このようにつくったビジョン、ミッションに対しては、合意は早く、コミットメントも高い
・たくさんの人がなんらかの形でビジョンづくりに参加、関与すると、コミットメントの高いビジョンとなるだろう
*参加、関与していない人のコミットメントをどのようにして引き出すかが課題。
2014-01-04 | お知らせ
みなさまのお陰で無事に2014年を迎えることができました。
ありがとうございます。
2013年をふりかえって、報告書を作成しました。PDFですが、ごらんください。
昨年は、大きく3つのことを中心に歩んでまいりました。
①対話 対話の場をファシリテートさせていただくことが増えました。
②子ども 子ども同士、子どもとおとなの交流の場をファシリテートする機会が増えました。
③R&D 新しいことに挑戦しました。「フューチャーセンター」に興味をもっていました。フューチャーセッションを体験しました。
新しいツールを取り入れたセミナーをしました。(クロスロードやインプロなど)
「HUG(避難所運営ゲーム)で多様性センスを磨く!」セミナーをたくさんしました。これは、避難所で心のケアをしてきた友人とコラボして、大震災がこの地域を襲ったときのために、普段からの地域コミュニティを大切にしてほしい願い、心のケアはちょっとした知識でできることを知ってほしいという願いを込めて始めました。お陰さまで、こちらは予想以上のご好評や活用の場面をアドバイスいただきました。
今年は、より持久力と想いを大切にして励んでまいりたいと思っています。
今年もよろしくお願いいたします。
2013-12-24 | ブログ
まちづくりはまちのこと、行政や市民のことで、企業との関係は市民としての企業と認識していました。
ところが、よ~く考えるとまちの課題と企業の課題には共通点がたくさんありました。そんな目で見渡すと、共通する課題がたくさんみつかりました。
例えば、まちづくりの課題の一つに「限界集落」という大きな課題があります。中山間地域では、高齢化が進み山間地の農業や林業の担い手が激減している、後継者がいないという課題です。放っておくと山は荒れ、下流域にある都市を災害が襲うということもありますよね。本当は、その集落だけの課題ではないのです。
なんと、それが企業でも起こっているというのです。知人曰く。「景気が悪いと言って、しばらく新入社員を採らなかった企業では、社員は高齢化し、慌てて新入社員を入れてもすぐには思うように働けない」と。そうなると、企業は限界集落化し、その影響はその企業だけでなく、取引先まで波及するかもしれない。というよりも、取引先も限界集落化している。
例えば、まちづくりでは、住民主体の「まちおこし」とか「地域の活性化」と言われる分野です。まちづくりに必要な3要素は、よそ者、若者、ばか者と言われています。地域に縛られずに冷静に見つめるよそ者。若者のもつアイディアやパワー。周囲の人達からばかみたい、と言われるほど自分の信じた道を貫くばか者。この3者が揃うとまちは活性化するといわれています。
企業では「風土改革」が課題となっています。企業の生き残りもかけた風土改革。企業の活性化なのです。ということは・・・風土改革に必要とされるのは、この3者なのかもしれませんね。気配を持っている人を発掘する、若者を登用する、そして、よそ者の視点を入れる。失敗ではなく、成功にちかづく一歩だと信じることですね。時間をかけて培ってきたのですから、同じくらいの時間をかけてゆっくりと確実に理想に近づいていくことがまちづくりの、そして企業の活性化の一歩ということなのでしょうね。
こうなってくると、まちづくりでの課題解決方法が企業のお役に立つかもしれません。
まちづくりの課題は、ある意味、企業の課題の先進事例ですから。