2025-11-17 | ブログ
先日、立命館大学のオンラインセミナーを視聴しました。https://www.ritsumei.ac.jp/open-univ/
新しい学部ができるとのことで、そこに着任予定の先生のセミナーでした。
新しい学部は「デザイン・アート学部」とのこと。https://www.ritsumei.ac.jp/da/
講義は、小田裕和氏。https://www.ritsumei.ac.jp/da/about/faculty/?faculty_id=16
タイトルは「デザインの「面白がり方」をひらく」
デザインを面白がるという視点から4つのポイントを教えてくださいました。
ご紹介しますと
・デザイン対象とデザイン行為から面白がる
・誰かのことを考えることを面白がる
・対象となるモノ・コトのポテンシャルを面白がる
・人々を巻き込み、形にするするプロセスを面白がる
でした。
そのお話の中での「! そんなことが!」と思ったことが、タイトルにもある、「合意」が必要ということでした。
アートとデザインの共通点は「美的感性」
そして、ちがいは…デザインは「誰のため」という想いを抱いていること
「誰のため」を形にするには、デザインだけでなく、形にすることや広報など、さまざまな場面があります。
一つの製品を作るにも、「対話」して「合意」が必要になる!
「対話」を重ねて「合意」に至らないと、依頼主の思うようなものはできない!
そこに関わる人たちの納得もできない!
ということなのでした。
言われてみれば、確かに!
ですが、FAJ(日本ファシリテーション協会)の中には、さまざまな分野で活用されるファシリテーションという図がありまして
(https://www.faj.or.jp/facilitation/ より)
アートの分野にもファシリテーション。というのに納得したのでした。
そして、講義の中で、「バラバラになったものが1つになる」というフレーズがありました。
これは、デビット・ボウム『ダイアログ』にある言葉です。
さらに、講義の中には「ファシリテート」という言葉も何度か出てきました。
(アマゾンより)
こんなこと聞いたら、講義を受ける心もぐっと前のめり(笑)
そして、デザインに重要なのは、「感受」とのこと。
「感じて、受け止める」アートやデザインには感性が必要というのは、よく分かります。
ファシリテータ―には感性は必要なのか?
と考えてみると、先日のFAJ中部の定例会で「本音を探る」ことをしました。
この人の本音は何か?本音に迫れるか?をAIと人間でやってみる!というのもでした(このことは、また、ご報告しますね)。
この中で、気が付いたことは、ファシリテータ―も感性が大事!でした。
この人は何を抱えているのか?を感じて、言語化してみることが、その人の持つ背景も探りながら
今、何がどういう形で表に出ているのか?を「感じる」のでした。
「感受」は、ファシリテーションの場面だけではなく、コミュニケーションの場面でも活用していることなのだとも気が付きました。
ファシリテーション!
人と人がいる(ものを介しても)ところには、必要なものだと思いました。
でも、私には、素敵なデザインはできそうにはないですが…(笑)
2025-11-08 | ニュースレター
来年2026年に愛知県内で開催されるアジアパラ競技大会。
この正式種目になっている「ボッチャ」
このボッチャをきっかけにして、地域の中のきずなをつくっていこう!という取り組みがはじまりました。
2025年は、まずは、ボッチャの大会を開催!
来年度からは、選手だけでなく、企画運営も市民の手でできると
やりがいもあり、同じ時間を共有して活動することできずなもできていくのでは?
と、ワークショップを開催しました。
そのファシリテーターを務めました。
みなさん、とても前向きに取り組んでくださいました。
来年度は、もっと楽しめる大会になりそうです。
ニュースレター第170号「ボッチャで地域のきずなを!」ご覧くださいませ。
2025-11-04 | ブログ
高校生のやりたい、やってみたい!をお手伝いするプロジェクトの番外編
ややこしいですが(笑)
岡崎市に「高校生まちづくりプロジェクト」というのがあり、そこからのスピンオフ企画!
高校生の「高校生子ども食堂」のお手伝いをしました。
子ども食堂をやってみたい。高校生にも需要はあるはず!どれくらいの需要があるのか?を知りたい!
(「高校生にどれだけ需要があるのか?を知って、続けていける組織を作ってみたい!」というのが目的だと、後で教えてくれました。)
という高校生の想いを叶えるために、開催しました。資金は子ども食堂の流れに沿って調達したそうです。私は、調理のお手伝いをしただけですが…
この企画は、8月に続いて2回目となりました。
メニューは、高校生が考えて、大人はお手伝い。もちろん、調理のメインも高校生にお任せしました。
料理好きな、得意な高校生がいろいろとやってくれました。
場所は、岡崎の高校生が勉強している図書館「りぶら」
ここには、調理室があります。
1回目は夏休みの最後に!
1回目は、カツカレー。
カツは地元の有名な肉屋で調達。
いろいろな方からご寄付をいただき、玉ねぎ、にんじん、ジャガイモはほぼ無料。
お米も安くわけていただきました。
夏休みの終わりの図書館。
高校生がたくさん勉強していました。
インスタグラムで告知し、後は、主催の高校生の友人、知人への声掛け(もちろん、お友達も連れてきてね!は忘れずに)でした。
50食準備したのですが、完売(?)
このときは、急遽集められた高校生が、よく分からないけれど手伝ってくれました。
(高校生とおしゃべりしながら、ジャガイモの皮むきがとても楽しかった)
おなじことを同じ場所、同じ時間にやるということの大切さ、楽しさを改めて感じました。
(やはり、まちづくりの基本なんですね)
そして2回目!
ただ、このときにメインでやりたいと言っていた高校生は熱で欠席してしまいました。
心残りだったのでしょう、2回目をリベンジ!企画しました。
1回目で、休んでしまったの高校生の代わり(?)でに急遽集まって手伝ってくれた高校生がメニューを考えてくれました。
メニューは、なんとオムライス!
チキンライスも、卵も一人分ずつ焼かないといけないのに、大丈夫なのか?と心配したのですが…
「家でオムライス作っているから、自信がある!」とのコメントを尊重して「がんばれ!」とお手伝いすることにしました。
やってみよう!
なにごともチャレンジ!ですね。
(つくるのに手いっぱいで、写真を撮れませんでした)
でも…交渉の結果(笑)、チキンライスは炊き込みご飯にすることでOKをいただけました。
そのかわり、卵は一人分ずつ焼く!は堅持。お家からマイフライパンを持ってくるという拘りっぷりでした。
そして、今回も50食準備。
そこでは、課題は2つ
・告知が遅かったので、人が集まるか?50食完売となるか?
・一斉にお客さんが来た時に、卵の焼きは間に合うのか?お客さんたちは待ってくれるのか?
でした。
集客は、チラシを持ってリブラ内で勉強中の高校生と思しき人に直接声かけしました。
はじめは、「子ども食堂って小さい子たちがいくところでは?」と言っていた高校生も
趣旨を説明すると、「じゃあ」と参加してくれました。
ありがたいことに、無事に50食、完売!
もう一つの課題だった、いかに早く卵を焼くか?
これは、結局…
大人も手伝って焼きました。
(途中で時間が無いからと、食べずに帰ってしまった子もいて、申し訳なかったです。もっと早く手伝えばよかったと反省)
高校生も大人もよい経験になりました。
やはり、終わった後のふりかえりが大事だなぁと思いました。
みんなで共有できたらよかったのですが、バラバラの時間に帰ってしまったので、できず。
楽しく!は忘れずに、みんなの想いを1つにして準備・運営するためにも、必要だと思いました。
食事中にいろいろお話をしたり、アンケートをとったりするのも、何を聞くのか?どんな意見を集めたいのか?を始める前に考えておくといいな。
メニューを考えるのも大切だけど、段取りや調達ルートなども共有できると、今後の計画も立てやすいな。
など、
ここでもファシリテーションのスキルが役立ちそうだと思いました。
雑談力と玉ねぎを泣かずに切るスキルも共有が必要(笑)
余談ですが
玉ねぎカットで泣かないスキルは、人それぞれだなぁとシミジミ思いました。
・包丁を水で濡らしてからカットする
・まな板から濡らす
・めがねをかける
などなど、いろいろな方法がありました。
みなさん、ご自分にあった方法を見つけたんだなぁと、来し方を想像しました。
ひとつひとつの仕草にもその人の人生がある!と思いました。
他の方と調理するのも、想像が膨らんで楽しい時間でした。
準備から楽しいから、子ども食堂も続いているのかも!
2025-10-23 | ブログ
今年は、「情けは人の為ならず」がこれからの社会には大事なのだ!と思う2冊の書籍との出会いがありました。
今さら?なのか、今、改めて!なのか?(笑)
「利他学」
(https://x.gd/yrIGk アマゾン)
『利他学』新潮選書を書かれた名古屋工業大学の小田先生と別件で、お話をする機会をいただきました。
小田先生は進化心理学の視点からご研究をしていらっしゃるそうで、2021年2月のFAJ(日本ファシリテーション協会)の定例会でもご講演をいただいたのでした。とても分かりやすかったことを覚えています。
利他学の内容をかいつまんで、小田先生がNOTEに分かりやすく書かれていました。以下のURLをご覧ください。
https://note.com/ryo_oda1967/n/n1b2da184f26b
この中で、ひっかかっていたのは、
利他の気持ちや行動がある人たちでコミュニティができていく。というところでした。
フリーライダーは、淘汰されると…
では、フリーライダーはどうなる?どこへ行く?が気になっていました。
小田先生に直接お聞きしたところ、
フリーライダーは、他のコミュニティに行き、そこで、また淘汰され…となっていくらしいです。
先生のご専門は進化心理学
利他の気持ちや行動が人類の進化に必要だったのです。
確かに、人類の進化の過程では、助け合わないと狩猟もうまくいかないし、米をつくるにしても助け合わないと!ですよね。
世界遺産の白川郷の茅葺屋根の葺き替えも一家でも、ましてや一人ではできないことでした。
フリーライドは難しそう…
「GIVE and TAKE」
(https://x.gd/RF9ms アマゾン)
最近読み始めたのが『GIVE and TAKE』アダム・グラント著、楠木健監訳 三笠書房です。
サブタイトルは「与える人こそ、成功する時代」とありました。
『利他学』に影響されたのはもちろんですが、組織心理学の先生がお書きになったというのも、気になりました。
そして、ご本のお帯には「世の”凡百のビジネス書”とは一線を画す一冊!」とありまして、
あれ?ビジネスの視点からのGIVE and TAKEは、先にGIVEして、後からTAKEするんだよというようなことが書かれているのかな?と思いました。
そして、「利他学」はビジネスには通用しないんだろうなぁ…きっと
と疑いながら、読み始めました。
すると!
なんと、ビジネスでも「利他」が大事なのだと!!
ビジネスだってGIVEする。後々TAKEするぞ!なんて思わずに相手のために、行動する。
そうしていると、時間はかかっても、いつになるのかは不明だけれど…
TAKEの時が自然にやってくる、とのこと。
収穫というイメージに近いのかもしれません。
ビジネスでは(といっても、社会の中では)ギバー(他人のために行動する)、テイカー(まずは、自分に利益があるかを考えて行動する)、マッチャ―(giveとtakeのバランスを取って行動している)と3グループに分けると
ギバーのグループはパフォーマンスが一番低い。
←やっぱり、ビジネスではTAKEすることを考えて行動しなくては、だめなんだなぁ
ところが、それは初期のことであって、長い時間軸で見ると、ギバーのグループのパフォーマンスがトップ集団となる!そうです。
なんと、ここでも「利他」の法則?が作用していたのです!
ファシリテーター、まちづくりに携わっている身としては、とてもうれしい内容でした。
少し自信が持てました。
ところが、ギバーでも成功するグループと、しないグループがあるそうで…
その分かれ目は、他者の利益を追求すること(寛大で他者の役に立とうと努めること)だけでなく、自己の利益追求の意識も高いとのこと。
自己犠牲では成功しないということのようです。
他人のため、そして自分のためにを掛け合わせて、より高みを目指すことが重要!
「他者思考」になるということは、受け取るより多くを与えても、けっして自分の利益は見失わず、それを指針に「いつ、どこで、どのように、誰に与えるか」を決めること(p255)
まずは、5w1hではなく、4w1hを考えてみるのが良さそうです。
whyは、ギバーにとっては不要!ですね(笑)
そうか!利他はこれから必要なんだ!!
人間としても、仕事をするビジネスとしても、自分の利益だけを考えないで行動することが大事で、
これからの社会には、必要なことなのだと思いました。
個人主義、お金至上主義が極まってきたと思えるような「この頃」ですが、
利他やギバーが研究され、評価されているということは、行き過ぎを調整する、揺り戻しのときなのかもしれません。
明るい未来の可能性が見えると、少し、ほっとした気持ちになりました。
ファシリテータ―も利他、ギバーの視点でプログラムを考えることが大事ということですよね。
どんなゴールを目指すのか?
ファシリテータ―のスタンスで、ワークショップやプロジェクトの雰囲気や成果まで影響があると感じています。
きっと、スタンスの土台には、利他のスタンスが求められるのですね!
2025-10-16 | お知らせ
研修の講師登録しました。
子ども基本法に掲げられている「子どもの参加」について、知ってほしい!
そんな想いを伝えるために、株式会社システムブレーンさんに登録しました。
なんと、とても素敵なインタビュー記事を書いてくださいましたので、ご紹介します。
子ども基本法の(特に)子どもの参加の概要と、身近な日常生活の例、今まで携わってきた例を交えてご紹介もしています。
これで、子ども基本法は語れる!?
ご覧いただけますと幸いです。

