2015-04-16 | ブログ
東京都新宿区の古くからある住宅街で、「クロスロード」ゲームをさせていただきました。
クロスロードとは
「クロスロード」というのは、直訳すれば「分かれ道」です。阪神淡路大震災で学んだことや反省などをどう伝えようか?という中からゲーム形式で行っては?となり、京都大学の矢守克也助教授(2005年当時)、慶応大学の吉川肇子助教授(同)、ゲームデザイナー網代剛氏と神戸市職員の協力で作られたカードを使ったゲームです。
http://www.bousai.go.jp/kyoiku/keigen/torikumi/kth19005.html
悩ましい課題をYES or NOで答え、みんなで なぜYES なのか、なぜNOなのかについて話し合います。一方的な講義ではないこと、これが正解というものがないことなどから記憶に残り、いざというときに役に立つというものです。
阪神淡路大震災後、このゲームができたことを知り、神戸市役所勤務のNPO日本ファシリテーション協会の友人や語り場の方に現場の話を聞きながら、知識を積み重ねてきました。
このごろは、刈谷市さんの防災リーダー養成講座や、応用編として大学の講義、大学生むけのキャリア講座にも活用しています。問題は自由に作成でき、クロスロード研究会に登録されクロスロードファシリテーターが共有しているものもあります。話し合いに参加し、多少のゲーム性をもあるので、的を射た問題ができればたいへん盛り上がります。
地域に根差した問題づくり
せっかく町内会で行うのですから、その地域で起こりそうなことを想定した問題が良いだろうと、事前にまちあるきを行いました。そこでは、今年に入ってすぐに火事があったことから、災害は地震だけではないので火事や洪水のときも問題にしようということになりました。
実際にまちあるきをすると、再開発された表通りとは異なる静かな住宅街でした。一部は耐火性のものに建替えられていましたが、木造密集市街地といわれる状況が散在しており、まだ木造の古い住宅やアパートもありました。
個人的には、銭湯があったので、高い煙突が懐かしく、違う楽しみがある地域だと思いました。時間が許せば入ってみたかったのですが。
問題は、ブロック塀や、電柱についているトランス、火事、洪水、避難所での食事(これはもう定番です)の問題など6問にしました。
その後、問題を参加者のみなさんに作っていただきました。これは何度も行っていますが、みなさん頭を悩ませながら、それでも問題を作成されます。今まで一件も問題作成できなかったというグループがないという素晴らしい成績です。
参加した感想は
参加者は昔からこの地域に住んでいるご高齢の方が多かったのですが、町会長さんのお話によると、顔を知らない人も何人かいらしたとのことでした。やはり、防災は興味のある方が多いのかもしれません。そして、地域内にある小学校の校長先生もお休みにも関わらず、参加してくださいました。
簡単なアンケートをとってくださったのですが、「クロスロード」については、たいへん評判がよく、「楽しかった」「話し合いが面白かった」などの感想をいただきました。
やって良かった。と思うありがたいアンケートでした。
今後もこのような活動を続けて行きたいと考えております。
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