2016-06-08 | ブログ
6月4日、5日は以前の記事でご紹介しました(有松の秋祭りhttp://social-acty.com/blog/1251/)有松地域の絞り祭りでした。
5月の未来茶輪のゲスト、武馬さんからチラシをいただき、行ってまいりました。
今回は、その体験記です。
絞り体験
朝から雨がぱらぱらとしていましたが、午後からすっかり上がり気温も上昇。
まずは、有松の地域、絞りの魅力に取りつかれて市役所を退職したという武馬さんに会いに、絞り体験コーナーへ。
初めての手縫い絞り、くくり絞りを体験してきました。
(以前は雪花絞りという折りたたんで染めるものでした)
武馬さん、名人技の後藤さんのご指導のもと、無事に完成しました。
左の親指でプリーツを押さえながら、右で糸をきっちりと巻いていく。そして、仕上げに糸の間隔を調整する。
この一連の作業には、指の力、入れ方が大切なのだと体感しました。
仕上げの糸の間隔調整は爪で行うのですが、爪が厚く丈夫でないとできないなぁと思いました。
(後藤さんの手さばきを動画でご紹介しようと思ったのですが、容量が大きくて掲載できません。力不足で申し訳ありません。)
名人、後藤さんの爪はこの作業を何年、何十年と続けていらしたため、親指の爪は反っていました。
年輪を感じさせる、職人の手でした。
職人の手って、かっこいい!です。
そして、まちあるき
絞りを体験した後は、まちあるきです。
そこここに設けてあるブースで絞り職人の女性方が、実演していました。ここにも人がたくさん並んで、手先の動きに見とれていました。
やっぱり、職人技は人を引き付ける魅力があるですね。
真っ白な布に綿糸をくるくると括り付けていくだけなのに、あんなに見事な絞りの模様ができていくなんて・・・
まるで、魔法をかけているようです。
そんな技の競演を見てしまっては、何か一つでもその技を持ち帰りたい!と思ってしまいますよね。ハギレやのれんを購入してしまいました。
あの技の結晶が手に入ったと思うと、ハギレであっても満足しました。さて、このハギレを何に変身させようか?楽しみが増えました。
店で布を物色しているときに、女性が圧倒的に多い中、若い男性が一人で物色していました。
この男性は、何に使うのでしょうか?
思い切って尋ねてみると、インテリアとして窓に飾るのだとか。
有松絞りは男性にも喜ばれる技なのですね!
そして、まちには、浴衣や着物、もちろん有松絞りの着物でまちあるきを楽しんでいる人もたくさんいました。
女性だけでなく、男性も有松絞りの浴衣を着て粋にまちあるきを楽しんでいらっしゃるようでした。
浴衣で来ればよかったと後悔しました。次回は有松絞りで来よう!
おわりに
近年は職住が分離しており、子どもたちは職人さんが働く姿を見ることが減っているような気がします。
私が幼い頃は、近所のどこかで家を建てているときは、大工さんや左官さんが入れ替わりで作業をしているのを見ることができました。朝とお昼、3時の休憩のときにちょっとだけお話したり、鉋をかけているのをずっと見ていたり、職人さんの技を見て感心していました。家の近くにも建具、畳、解体、床屋、小さな工場などたくさんのモノづくりの場があり、近所を歩く途中で、その場を覗いては手さばきに見とれていました。
見ていて飽きる、ということがありませんでした。
職人の技、職人さんの手からにじみ出ているプライド、子どもたちにも見てほしいなぁと思った絞り祭りでした。