2017-08-12 | ブログ
「お知らせ」でもご案内しました、幸田町での「子どもと大人の合同ワークショップ」。
毎年、お手伝いだせていただいています。
この催しは、幸田町が制定した「子どもの権利に関する条例」を普及する一手段として開催しています。
小学校6年生と子どもの権利擁護委員、子どもの権利推進委員の大人が「子どもの権利」について話し合います。
ワークショップでは
小学生は12人(1つの学校から2人、6校あるので12人)、大人は12~18人程度で行っています。
はじめは、子ども同士、大人同士それぞれで子どもの権利について話し合います。
一段落したら、子どもと大人が一緒に話し合います。その後、またそれぞれでふりかえりを行います。
毎年、アンケートには
【子どもから】
大人がちゃんと子どもの話を聞いてくれた!
大人に言いたいことを言えてよかった。スッキリした。
ちゃんと話を聞いてくれる大人がいて安心。うれしい。
などの言葉が書かれています。
【大人から】
子どもは大人が思っている以上にしっかりしてる。
もっとたくさんの子どもとこのような場を持ちたい。
大人が気づかないことがたくさんあった。
などの言葉が書かれています。
本当にうれしい、ファシリテーター冥利につきるような言葉をいただいています。
新しい体験!
ファシリテーターは4人体制。はじめのパートでは、一人が大人、あとの3人が子どもを担当しています。
子どもにはアイスブレイクはより丁寧に、「子どもの権利」を身近なことで考える、ということを心がけていますので、ファシリテーターは多めに配置します。
毎年、私が大人担当で、子どもたちの楽しそうな声を聞きながら、大人だけのワールドカフェをしています。
今年は、交代することになり、子どもの担当に!(とてもうれしかったです)
大まかなプログラムは私が作成しているものの、実際にファシリテーターをするのは初めてでした。
アイスブレイク用のボールも購入し、(ボールのお陰もあり)とても楽しく子ども担当ができました。
子どもだけで話し合いをしているときは本音を引き出すのはなんとかうまくいきました。
次のステップで大人と話をするときに「大人に言いたいこと」で集まってグループになる、まではとても良い雰囲気でした。
ところが、大人を目の前にしたら急に緊張したようで、紙に書いたこと以外言えなくなってしましました。
子どもたちの話し合いのときに書いた模造紙を見ながら、なぜそれを言いたいのか?を一緒に遡って聞いていきました。
すると、徐々に何を話したかったのか、その背景も大人と共有できるようになり、子どもたちの緊張もほぐれていきました。
ほぐれていったのは、大人が、まず、子どもの話を聴くということを心がけてくれたことが大きいようです。
そして、お説教ではなく(言いたいことはぐっとこらえて)、子どもが何を言いたいのか?解決にむけて大人として何ができるのか?を一緒に考えてくださったからではないか?と思いました。
もう少し掘り下げて考えると、
子どもはよ~く大人を見ています。毎年、それは感じます。大人がどんな気持ちでいるのか?子どもに何を言ってほしいのか、どんなことを望んでいるのか?を的確に察知して、そのような行動をしてくれます。
ところが、このワークショップでは、大人は本音を言ってくれることを望んでいましたし、聴くという心の準備もできていました。なので、大人から話を始めることはありません。
子どもは本当のことをどこまで言っていいのか?様子を見ていたようでした。
少しずつ話をしていく中で、ここにいる大人を「安心して」「信頼して」くれて、話をしてくれるようになるのだ。ということを実感しました。
いつもは、大人の方を担当していて、子どもと一緒に話し合うときに、子どもと初めてご対面!でしたので、子どものこのような心の動きに気づきませんでした。
もちろん、初めて会うときはお互いに緊張していて、徐々にほぐれていくのですが、大人と話すまでにこのような大きな波があったことは、体験してわかることでした。
緊張とリラックスの波がいくつもあるのですね。
来年は、もっと子どもたちの緊張を少なくできるような仕掛けを考えたいと思いました。