2019-04-23 | ブログ
先日、久しぶりに、日本ファシリテーション協会(FAJ)の中部定例会のファシリテーターをしました。
がれ~じチームでプログラムを考え、実践してみました。(がれ~じは、「が」学習「れ」練習「~」からの「じ」実践の頭文字をとりました)いつもは、お仕事は一人でプログラムを考えることがほとんどです。なので、複数の方と話し合ってプログラムを決めていくプロセスを楽しめました。
合意形成の練習にもなりました。
定例会・前半「アイスブレイク」
「場づくり」をテーマに90分を2本。
はじめは「アイスブレイク」がテーマです。
3つほどアイスブレイクをして、アイスブレイクのプロセスをふりかえり要素に分解。やる前と後の気持ちの違いを書き出し、その違いはどの要素が影響しているのか?について話し合いました。
この中では、どの要素が自然に自己開示できるか?についても検討しました。(結論、ちょっと難しかったです)
身体を動かすと心も開きやすい。体温が上がるので、場も温まるのか?などが出ました。
ただ、ミーティングのはじめに身体を全員で動かすというのは、なかなかできないかも…ということも出ました。
であっても、何か身体を動かす(作業のような?)ものを取り入れてもいいかもしれません。例えば、会議の資料を名前を呼んで順に手渡しするとか…。
固いミーティングでも工夫次第で「アイスブレイク」ができそうです。
定例会後半「レイアウト」
こちらの進行を担当しました。
3つの異なるレイアウトのミーティングコーナーを準備。これをグループごとに順に移動して、違うレイアウトで話をします。
そこに観察者を2人お願いして、話し合いの内容(コンテンツ)とそのときの参加者の様子(プロセス)を詳細に記入していただきました。
15分×3つのレイアウトとしました。
ずっと、声をださずに観察しているのは、集中力を必要としますので観察者の方には、苦行(笑)をお願いしてしまいました。
しかし、そのお陰でたいへん有意義なふりかえりができました。
2.シアター型は、視線が壁(模造紙)に集中するので他の人の様子をみることが少ない。したがって、言いたいことを言いやすい。決定するときに向いているかも。
3.スタンド型は、普通にある長机を囲んで立っているので、模造紙を準備してあっても、書きにくい…。なんとなく落ち着かない様子でした。
よく、立ったままのミーティングが結論が早いと言われていますが、話し合って決める!という場面には向かないようです。むしろ、報告の場面や選択肢がいつくかあって、どれにする?というのを決める場面が向いていそうです。
やっぱり基本は大切!
「アイスブレイク」「レイアウト」はファシリテーションの基本中の基本です。ワークショップや研修のときもレイアウトは一番に聞かれますし、レイアウトの違いで雰囲気もずいぶんと違います。
目的にあったレイアウトを、もっと研究してみよう!という気持ちになりました。
以前、FAJの定例会で、「場づくりのワーク」を何回かしたことがあります。
そのときは、
話し合っている途中で、変化させていきます。それをふりかえると、どんな場面にはどんな明るさ?BGM?香り?が適しているのかが見えてきます。
②のBGMでも、クラシックからジャズ、ボーカルの入っているもの、ヘビメタなど、いろいろな音楽を試しました。このとき、意外だったのは、ヘビメタが好きな方がいらして、一番落ち着いた~とコメントがあったことでした。
③の香りは好みの違いが大きいものでした。できれば、ないほうが無難かも。香りの選定は難しいです。
そのときの提案に「コーヒーの香りならいいのでは?」というのが出ました。これについては、お茶コーナーを準備するときに、できるだけレギュラーコーヒーを準備しています。会場にはコーヒーの香りが漂います。大人はこの香りで落ち着きますよね。
キャンプファイヤー効果もあるかも!
と、明かりについても話はつきませんでした。
たった3つの要素でしたが、「ああすれば、どうなる?」「こうすれば、こんな効果があるのでは?」など、様々な視点からアイデアも出ました。
話が尽きないほど、基本的なことは大切で、話し合いの場に対する影響が大きいということなのだと思います。
なんとなく落ち着かない場所にいると、身体がもぞもぞしたり、その場にいたくないなぁと思ったり…
逆に、なぜか居心地がよく、リラックスして話しができる場というのもありますよね。
話し合いの目的に沿った、適切なレイアウトを目指していこう!奥は深いぞ!!と改めて痛感した定例会でした。