2019-11-12 | ブログ
先日、「自治体議会政策学会」に行ってきました。
主に地方の議員様方が勉強していらっしゃる学会です。
私のタイトルは「多様な市民との合意形成―政策形成に必要なファシリテーション」でした。
政策形成をしていくために、市民の意見を引き出す!という位置付けで、ワールドカフェのお話をさせていただきました。
もちろん、お話だけでは理解しづらいのがファシリテーション。
さらに、難しいのが「ワールドカフェ」です。
100分というお時間をいただいて、レクチャーと体験をご提案してきました。
内容は
簡単にファシリテーションの概要と活用の事例をご紹介しました。
ワークショップや政策形成の方法が変化してきたことをお伝えし、
その後、議会が行う「議会報告会」でワールドカフェが活用されている自治体の例、議員さん個人でも行う「市政報告会」での活用の事例もご紹介しました。
そして、ハーベストまで行いました。
対話だけでなく、ハーベストまで体験していただけるとワールドカフェの良さをご理解いただけるのではないかと思い、時間をやりくりして行いました。
参加者の感想は
ワーク終了後、参加した議員さん方からは、
・こういう報告会のやり方があるんだね。いいやり方だね。
・こういうやり方だと、いろいろな意見がだしてもらえるね。
・一度、やってみたいと思ったよ。
など、とてもうれしいお声をいただきました。
極めつけは…
朝5時家を出て、ここへ来たのだけれど、(午後からは眠くなるはずなのに)寝る暇がなく、対話できたよ。
というお言葉でした。
確かに、朝5時から移動して座学というのは、キツイです。ご高齢の方でしたので、もっとだろうなぁと思いました。
ワーク中、拝見していましたが、しっかりと対話していらっしゃるのが印象的でした。
これも対話の力!ですね。
私の感想も
ファシリテーション、ワールドカフェという言葉を知っている、体験したことがあるという方が2/3以上いらっしゃいました。
さすが!です。
多分、ご自分の自治体の中で行われているワークショップなどにご参加されていらっしゃるのだと思います。フラットに市民の中に入ってワークをしていらっしゃる姿が浮かびます。
もう一つ、実は、こんなに熱心に聞いてくださるとは思っていなかったのです。
予想以上に熱心に聞いて、ワークもしてくださって、
学ぼう!自分の自治体のためにこうしたらいいのでは?ととても前向きに臨んでくださったことに驚きました。
(申し訳ありません。少し、甘く考えておりました。)
こういう議員さんがたくさんいらっしゃることは、とてもうれしいし、心強いと思いました。
もう一つの講義では
「RESAS(リーサス)を使いこなして政策立案-地域活性化に向けて」というタイトルで、内閣府の担当の方がリーサスの目的や使い方など、ていねいに講義してくださいました。
こんな窓があって、こんな風に使えるんだ!ということが分かりました。
よく、客観的なデータに基づいて考えようと言われます。こんなところに(しかも、無料!)でデータがあったのです。
いろいろと組み合わせてみると、そこから見えてくることがありそうです。
(やりだすと興味深くて、はまってしまいそうです。)
平成29年度に、岐阜県の下呂市から美濃加茂市までの7つの市町村でRESASのワークショップのファシリテーターをしました。
その時はRESASのデータをグループで分析し、この地方の特色と役割を考察しました。
その後、数回にわたってのワークショップを行い、いくつかの施策を出しました。
なんと!現在、そのときに出たものが実現しつつあります。
ワークショップに参加する方々も実行に移していく方々もデータに基づいた分析なので安心できます。また、参加者間でじっくりと話し合った内容なので納得と自信が持てます。
そして、本気で取り組めるのだと思いました。
議会報告会や市政報告会などの場で、議員さんと市民をつなぐワールドカフェ。
これから広がっていくと、住みやすい地域になっていくだろうなぁと想像して。