2020-02-24 | ブログ
小学校6年生に向けて、租税教室をさせていただいていいます。
今年で、もう3年。毎年、少しずつレベルアップさせています。
租税教室とは?
国税庁によりますと、租税教室はなぜ?いつ始まったのか?と言いますと…
「昭和33年以降、全国で、国税庁(国税局、税務署)、地方税関係者及び教育関係者により、都道府県及び市区町村単位の租税教育推進協議会(地方租推協)が立ち上げられ租税教育の補助教材の作成や、租税教室への講師派遣等の活動を中心として活動してきました。」
(https://www.nta.go.jp/taxes/kids/sozei_kyoiku/index.htm)
そして、現在は…
「平成23年税制改正大綱(平成22年12月16日閣議決定)において、「租税教育の充実」について初めて閣議決定され、官民及び関係省庁が蓮k寧して租税教育の充実に取り組むこととされました。
これを受けて、国税庁、総務省及び文部科学省(関係3庁)が協議を行い、平成23年11月16日に「租税教育推進関係省庁等協議会(中央租推協)を発足させ、関係3省庁が協力して租税教育の充実に向けて継続的に取り組んでいくこととしました。
なお、中央租推協の賛助会員として、日本税理士連合会が参加しています。
(https://www.nta.go.jp/taxes/kids/sozei_kyoiku/index.htm)
とのことです。
今では、毎年、租税教室が行われています。
(自治体の税務課の方、税務署の方、税理士さんなどが講師となって、行っています)
租税教室の前に講習を受けます
租税教室の授業をする前に、税務署で講習を受け、「目的」や「方法」などを教えていただきます。
さまざまな教材も充実しており、イメージできるようなイラスト(議会、首長、税務署、市民、救急車、ゴミ処理場などなど、たくさんのステークホルダーのイメージ画像、なんとマグネット付き!)であったり、
「税金とは?」がわかるアニメ(3本)や動画(2本)もあります。(インターネットで見ることができます。
https://www.nta.go.jp/taxes/kids/video/index.htm)
「マリンとヤマトの不思議な日曜日」を見せて頂きました。
(ある日、起きたら税金がない世界になっていて、外に遊びに行くと…
例えば道路を歩こうとすると、「ここは、私の道だから、通行料を払いなさい。払えないなら通さないよ。」と言われたり、
火事が起きていたのに、消防車は有料だからお願いできないので、呆然とする人たちがいたり
悲惨な状況があちこちに起きていました。
考えさせられるアニメです。
そして、最後に実際に行われた模擬授業の動画もありました。
さあ!租税教室スタート!
ファシリテーターとしては、グループ学習をフルに活用するプログラムにしたいところです。
ということで、
・身近な税金クイズ(4択、3問)
・市の税金は、何に使われている?(グループ学習)
・税金の目的(「税金のそもそもの目的はすべての人が幸せに暮らせるため」と言います)
・「もし、あなたが市長だったら、市民の幸せのために税金を何に使う?」(グループ学習)
・ふりかえり
という順番で進めていきます。
3年継続して担当させていただくと、ブラッシュアップしていきます。
今年は、1億円のレプリカも使うようになって、より興味を引く内容になりました(と、手前味噌ですね)。
そして、税務課長さんのオススメで、今年は国税庁の広報の方がいらして…
モデル授業として授業を録画してくださいました。
来年度、どこかで公開されるかも!ファシリテーターとしては、とても光栄でした。
(ご尽力いただいたみなさまに感謝しています。)
子どもたちの反応は
ふりかえりシートを読むと
・学校の施設や維持管理費、教科書も税金で賄われていることを知って、大切に使います。
・みんなの幸せのために税金があることを初めて知ったので、これからは「なんで税金はらわないといけないの?」と思わずに払います。
・市長になったら、みんなの幸せのために税金の使い道を考えます。
など、ほとんどの子どもたちが嬉しいコメントを書いてくれています。
特に、「市長になりたい」と言ってくれる子がいるのは、ファシリテーター冥利に尽きるコメントでした。
租税教室を始めたときは、大人になったら税金たくさん払いますというようなコメントが出てくるとは予想もしておらず、子どもたちの素直さに驚きました。
そもそも、何のためにあるものなのか?の根本のところを理解してもらえると、納得でき、協力しよう!という思いを持ってもらえるのだということが分かりました。
これは、税金のことだけではなく全てのことに通じるものだと思います。
ワークショップを進めていくにあたって、またファシリテーターとして、ちゃんと根本のところを参加者のみなさんと共有して、その上で一緒に考えてみるということが大切なことなのですね。
子どもたちにいろいろなことを教えてもらっている租税教室でした。