2020-07-24 | ブログ
今、『ファクトフルネス』を読んでいます。
(https://www.amazon.co.jp/FACTFULNESS-ファクトフルネス-10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣-ハンス・ロスリング/dp/4822289605/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP=カタカナ&dchild=1&keywords=ファクトフルネス&qid=1595556933&sr=8-1)
先日のFAJ(日本ファシリテーション協会)中部支部定例会で取り上げた話題です。
(https://www.faj.or.jp/base/chubu/event/20200718red/)
研究者の方からの話題提供・解説とワークがとても楽しく、データを読むこと、データにあたることは必要だと思いました。
運営をお手伝いしたので、本を注文!なんと、ワークが始まる直前に『ファクトフルネス』が届きました。(読むしかない!ですね)
内容を少しだけ
『ファクトフルネス』サブタイトルは「10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣」です。
10の思い込みとは…(目次をご紹介しますね)
① 分断本能「世界は分断されている」という思い込み
② ネガティブ本能「世界はどんどん悪くなっている」という思い込み
③ 直線本能「世界の人口はひたすら増え続ける」という思い込み
④ 恐怖本能 危険でないことを恐ろしいと考えてしまう思い込み
⑤ 過大視本能「目の前の数字が一番重要だ」という思い込み
⑥ パターン化本能「ひとつの例がすべてに当てはまる」という思い込み
⑦ 宿命本能「すべてはあらかじめ決まっている」という思い込み
⑧ 単純化本能「世界は一つの切り口で理解できる」という思い込み
⑨ 犯人捜し本能「誰かを責めれば物事は解決する」という思い込み
⑩ 焦り本能「いますぐ手を打たないと大変なことになる」という思い込み
これらの思い込みが、ものごとの認識を間違えてしまう。
(思い込みと本能の関係は、本能は思い込みからきている。ほおっておけばその本能のままにデータを見ることになる。思い込んでデータをみれば、「ほら、やっぱり」とさらに思い込む…となり、正確な世界が見えなくなってしまう。ということのようです。)
データを見る視点を変えて見れば、簡単に思い込みは覆るはずなのですが…
その見せ方や比較の仕方などで思い込みはさらに強くなってしまうこともありそうです。
著者が世界各国でデータに基づいて(比較の対象を広げるなどして)講演しても、納得してくれない(思い込みが外れない)人はいるそうです。
正確な現状把握ができなくなってしまうので、対処もピントがずれてしまう…
著者は医師でグローバルヘルスの教授、教育者でもあります。
想像するに、世界に生きる人々が健康に暮らすためには、提案する方法のピントがずれてしまっていては効果がでないので正確に現状を把握する必要があったのですね。
世界を正確に知らないと大きなビジネスチャンスを失ってしまうこともあるのだとか!
定例会では
定例会では3つの本能を認識するワークと解説があり、最後に思い込みを覆して合意できるか?に挑戦しました。
解説の中の一つに、ある事例を取り上げてその主人公がもっている思い込み(本能)を分析してくれたものがありました。
一つの短い言葉の中に隠れていた本能は5つ!(こんなにたくさんの本能が絡み合っていたのですね)
これらの思い込みが他を寄せつけず、分断を生む原因になってしまい、こんな時ほど人とのわかりあえなさを考えがちになるとのことでした。
(わかりあえなさを自ら作り出し、分断を生み出し、孤独に陥っていく…。分析してくれたことで、考え方が整理できたような気がします。きっとこういう方に出会ってしまったときには、落ち着いて対処できるようになれる!と自分に期待。)
せっかく定例会に参加して、本も読んだので、思い込みにとらわれないようにしなくては!
本の中で取り上げられたことについては、認識が変わった(ような)気がするのですが、
取り上げられていない、自分を取り巻いているもっと近い、近隣の社会では、果たしてその思い込みを取り除けるのか?が心配です。
ついつい、思い込みで判断してしまいそうな気がするので、習慣化できるといいなぁと思いました。
まずは、自分でチェックすることを習慣にしたいです。
この10の本能(思い込み)を手帳にメモしたので、常に見る!ことを心がけようと思います。
できそうなことは…
10の本能を知り、その視点でいろいろな現象を見ると、データの印象に惑わされずに「ちょっと待って」と一呼吸おくことができるようになるので、分断を生まないように判断したり、より現実に沿った対処をしたりすることができそうです。
たくさんあると、実行できなくなりそうなので、とりあえず、この3つを心がけてみようと思いました。
・その現象がどのような中で起こっているのかを見る手がかりを見つけること(全体像の範囲を広げること)
・そして、何かと比較してみると、いくつかの本能に惑わされずに冷静な判断をすること
・判断するのは2択ではない!と他の選択肢があることを忘れないこと(4つくらいに分けてみると新しい視点が生まれ、より詳細に現状を知ることができる)
2択は思考停止を導きやすいとのことでしたので、選択の範囲を広げるのが大切なのだなと思いました。
データをみるときだけでなく、人との接し方も冷静に分析してみると、いままでと異なる結果がでてくるかもしれません。
人間関係で傷つくことが減っていきそうです。
そして、ファシリテーターとしては、
データの見方が変わることはより広い視野をもって現実を見ることができます。→課題の認識が変化しそう。→問いかけの質にも影響しそう。→導き出される成果にも影響しそう!
どんな問いかけになるのか?どんな成果になっていくのか?楽しみです。
データを正確に読めるファシリテーターを目指します!