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ボードゲームから世界を学ぶ

2023-07-16 | ブログ

知人の先生にいただいたご著書『映画で地球を読む』があります。
映画のワンシーンを切り取って、そこに描かれている社会状況や文化などを解説しています。
これが、イメージしやすくて、「ああ、こんな背景があったんだ」と知る、とても良い機会となっています。

それを見習って。
ボードゲームでも!

やっぱり「ディプロマシー」

ずっと前のブログでもご紹介したボードゲーム
「ディプロマシー」https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%9E%E3%82%B7%E3%83%BC
これは、第一次世界大戦前夜のヨーロッパが舞台。
そして、プレーヤーは、当時のヨーロッパ7か国の外交官。
戦略と交渉を通して、国の補給基地を増やしていく。
3~4の補給都市から始めて、18都市まで増やす(ということは、減る、消滅する国もあります)
というものです。

これには、サイコロやカードなどの偶然の要素が一切ありません。
最初にどの国の外交官になるのか?くらいです。

さて、コロナ禍の最中は休止していましたが、
やっと。対面で再スタートしました。

その間に、現実の世界ではロシアのウクライナ侵攻がありました。

ディプロマシーで経験した、
ロシアの気持ち、ウクライナの想い、そして、周辺国の思惑…
きっと、現実はもっともっと深いところに真相があるのだろうと想像しています。

ただ、地政学的な観点でみるということが養われたのだと思います。
ディプロマシーを始める前に比べたら、各段にヨーロッパの情勢が理解できるようになりました。

世界情勢が体感できる

今回のロシアの侵攻がなぜ、突然始まったのか?については、分かりません。
ただ、中学や高校の世界史でも、
ロシア(私が学んだ時はソ連でした)は不凍港を手に入れたいと思っている
だから、南下していくのだ
ということは、教えてもらっていました。

ディプロマシーをやってみると、南下するしかない(西へ行けばヨーロッパ、東へ行けば中国、日本)のだなぁと実感できます。

イギリスが海洋国で自由に海を行き来できれば、大英帝国になります。
周辺を強国に囲まれたドイツは、ビスマルク外交で周囲の国と仲良くするのが一番安泰。

などなど、自分がその国を担当すると、地理はもちろん、どうやったら自国が存続できるのか?拡大できるのか?を考えます。
そして、歴史を重ねていくと、当時の外交はこういう方針だったんだということが、すっと分かります。

周辺を強国に囲まれた国がどうやって生き残っていくのか?
「戦略」というものを考えたことのない、私にはたいへん勉強になります。

そして、立てた戦略を成功させるべく、交渉をする…
時に、裏切られるのですが(ゲームでよかった、と思う瞬間です)…
「ああ、こんなことがあるから怒ってしまうのだなぁ」と思えます。

地図が書かれているボードを(文字通り)立ち位置を変えてみると、本当にいろいろなシーンが見えてきます。
地政学を学ぶというのは、こういうことから始まるのだろうなぁと思いました。

Wikipediaの情報によると、このゲームの考案者アラン・B・カラマーは13歳の時に、ウィーン会議の雑誌記事を読み、ロースクール時代に読んだ本を参考にゲームにしたとのことでした。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%BBB%E3%83%BB%E3%82%AB%E3%83%A9%E3%83%9E%E3%83%BC

現状や史実から考案されたのですね!

第一次世界大戦の影響が世界のあちこちで残っている今、遊びながら
先人の知恵も拝借しつつ学べるとても優れたゲームでした。

もちろん、ゲームの後は、しっかりとふりかえりもできます。
というか、したくなるほどの記憶が残っています。
(きっと、将棋の対戦の後のふりかえりに近いのでは?と)

ファシリテーターとしては

もちろん、ファシリテータ―としての工夫もしています。

国ごとにブースをつくったり、糖分の補給をしたり、ゲームの後のふりかえり用の飲み物をみんなで準備したりと。
コンテンツ(ゲーム)がしっかりしている分、ファシリテータ―は場づくりと進行に注力すればよいのです。

いかに楽しく、ゲームを進行できるのか?
グッズや標識などにも(楽しんで)気を配っています。

ボードゲームとファシリテーション。
組み合わせを楽しんでいます。

 

 

 


 
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