2024-07-31 | ブログ
先日、工業系の大学院で、2040年の〇〇地域、住む人にとって、訪れる人にとって、どうなっている?の発表会を見学する機会をいただきました。
社会人もいる大学院修士1年生のみなさんが前期の授業で(なんと合宿まで!して)テクノロジーを実装した近未来のまちを考える
というものでした。
(未来都市って、昔はこんなイメージが描かれることが多かったかと…)
ブレストの方法
この中の、ブレスト(ブレインストーミング:アイデア出し)の仕方を担当しました。
社会人大学院生が各グループに1~2人はいるので、考える内容はバランスがとれそうです。
今年は、もっと社会全体の未来を見つつ、検討していただきたいなぁと思い、
「STEEPブレスト」を提案しました。
STEEPブレストは
S social
T technology
E economy
E echology
p politocs
この5つの分野の未来への兆しをブレストするというものです。
これは、12年ほど前にFAJ(日本ファシリテーション協会)中部支部のイベントで行った、「未来シナリオ」のブレスト部分でした。
これが社会を全体から見る事ができて、いろいろな分野の変化にも注意がいくので、使い易いなぁと思っていました。
(もちろん、その後も活用していました)
これが、先生方に響いたようで、今回採用してくださいました。
先生方もtechnologyに偏っていると思ってくださっていたようで、
STEEPブレストの前に、PEST分析というのを行っていらしたそうです。
P politocs
E economy
S sociaty
T technology
の各分野からマクロ分野を分析するという手法です。
PESTにもう一つ、E(環境)が入ったという事なのですが…
この後、合宿して、STEEPを掘り下げ、SFプロトタイピングの手法で未来の〇〇地域にテクノロジーを実装すると?
を検討してプレゼンされていました。
もう、どんな成果がでるか?に興味が湧きすぎて、発表会を見学に行ったのでした。
テクノロジーとまちの未来
結果は、写真などは撮っていないので、お伝え出来ませんが…
〇〇地域は2040年にこうなっている!
その特徴として、より楽しめるために、もっとウェルビーイングになるために…
など院生さんの研究分野を活かした発表が10グループ!
ポスターセッションも楽しかったです。
その中で、一番、身に染みたのは、
認知症を治す(治せるのか?)ために、回帰療法をする、そのためにはVRを活用する。
というようなプレゼンでした。
そろそろ、気になるお年頃には、惹きつけられるテーマでした(笑)
SFプロトタイピングは
「SFストーリーの創造する想像力を活用して科学技術の発展を基に現実的に起こりうる、小説の世界のような未来のストーリーの作成から着想を得て、未来予測を行い、その未来予測からのバックキャスティングにより、企業における事業企画や研究開発戦略を思考・創造する手法。」
https://www.murc.jp/library/terms/aa/sfprototyping/
とあります。
未来シナリオは、STEEPブレストをして、未来を予想し、バックキャスチングをする。という方法です。
アプローチが少し異なるだけで、大まかな流れは同じなのだと(大まかに)理解しています。
10年以上前からある未来シナリオ(シナリオプランニングの簡単版)がテクノロジーにフォーカスして未来を考えているような気がしました。
新しい進め方!とはいっても、ベースになる進め方があるのだ。時代や検討の対象によって手法を少し変えれば良いのだ!
ということが分りました。
未来を考える、予想するワークショップ
未来シナリオをSFプロトタイピングと並べてみたり、
他にもある未来を考える進め方(フューチャーセッション、フューチャーサーチなど、たくさんあります)との関係性も比べてみると、興味深いものが出てきそうです。
私自身も新たな課題もいただいた、発表会でした。
名古屋工業大学のみなさま、
ありがとうございました。