2024-12-18 | ブログ
広島県福山市にある鞆地区(鞆の浦)に行ってきました。
(福山市は弊社のある愛知県岡崎市の親善都市です)
鞆の浦の景観
20年以上前に一度、旅の途中で車で立ち寄ったことがあるだけでしたが、
鞆の浦の架橋計画が住民の反対で断念されたというのはその後、聞きました。
その経緯は…
この地図のように鞆港を埋め立て、生活のための橋を架けようというものでした。
(地図、経緯ともにhttps://www.jawan.jp/rept/rp2020-j131/2.html)
道幅の狭い鞆地区。下水のためや、渋滞解消のためなどの理由で、この計画が持ち上がったそうです。
しかし、住民への説明も不十分でこの計画が進み、明らかになったのは1983年のこと。
景観を破壊するこの計画は、生活を優先する住民との分断を生んでしまった。
2009年10月に架橋取り消しを求める住民訴訟で、広島地裁は計画取消しを命令する判決が下った。
そして、広島地裁はこの判決で、
「鞆の浦の歴史的景観を享受する利益は法的に保護するに値する」「鞆の浦の景観は瀬戸内海の美的景観を構成し、文化的歴史的価値を有する景観として国民の財産ともいうべき公益」
と判断した。
とのこと。
公益に値する鞆の浦の景観。
それを体感してこよう!という目的でした。
リッチなまちだった鞆の浦
福山駅からバスで30分ほど揺られて到着。
瀬戸内海に浮かぶ島々とともに、入り組んだ海岸線。
そこに入り組んだ道があり、街並みもほぼほぼ保存されていました。
(日本遺産、重要伝統的建築物保存地区にもなっていました)
まちあるきがとっても楽しい地域でした。
朝鮮通信使の寄港地であったため異国情緒のあるお寺からは、交易が盛んだったことがうかがわれます。
潮待ちという地域で「瀬戸内海に突き出た沼隈半島の東南端に位置する鞆の浦。東は紀伊水道から、西は豊後水道からの満ち潮が沖合でぶつかるため、船はその潮に乗って鞆の港へ入り、引き潮に乗って再び船出します」とのこと。
重要な港だったのですね~https://visittomonoura.com/history/
そして、保命酒というのが有名だそうで、4軒も保命酒をつくっている造り酒屋がありました。
お店によって、味は異なるそうですが、16種の薬草をみりんに溶け込ませたお酒です。
これを江戸時代後半に福山藩の当主だった中村家が専売として、類似品が出回ることを阻止したとのことです。
そして、ペリーやハリスが交渉の場で飲んだというお酒がこの「保命酒」だったそうです。
https://www.kigusuri.com/kampo/furusato/tomo.html
↑の情報もありますが、保命酒のお店でも教えていただきました。
試飲もさせていただけます。
みなさん、鞆の浦にまつわるいろいろなことを親切に教えてくださいました。
甘くて漢方の香りがして、美味しいもので、漢方が苦手という方でも、飲めるかも!
一緒に行った友人もこれなら飲めると言っていました。
鞆の浦名物?
以前行ったときの写真がないのですが、
急こう配の坂の上から見たときに、ちょっとしたスペースで(たぶん)魚の行商(と、後で教えてもらいました)をする方が、スタンドのようなお店を広げて、そこで魚をさばいていたのが印象的でした。
今回、さすがにその景色にはお目にかかれなかったのですが、
海沿いで魚を干している珍しい景色をみました。
どうやら、場所が決まっているようで、(多分)さよりの干物を干していました。
勝手に、これは鞆の浦名物!と決めています(笑)
お寺や神社も多くあり、まちあるきが楽しい鞆の浦でした。
もちろん、魚も美味しくて…(刺身といえば、鯛だそうです。さすが瀬戸内!)
目にもお口にも、うれしい場所でした。
ジブリのポニョの舞台だそうです。
(ポニョ、見たことないので、今度見てみなくちゃ!)