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まちの問題、企業の問題3

2014-06-09 | ブログ


中島徳至20140530Oka-BIzさん主催の講演会にまたまた参加してきました。

今回のテーマは「電気自動車ベンチャーの軌跡 ~日本最後の自動車メーカー(株)ゼロスポーツ創立者の挑戦~」

というものでした。

元(株)ゼロスポーツ社長、現在はGlobal Mobility Sernice(株)の代表取締役をしていらっしゃる中島徳至さんがお越しくださいました。

いつも、起業家を呼んで講演会をしてくださるOka=Bizさんには感謝です。

どんな会社?

今から23年ほど前に会社を興し、自動車用部品開発をしてこられた中島さん。はじめから電気自動車を作って売りたかったとのことでした。ただ、その道はあまりにも遠いので、(既に自動車メーカーは日本国内にも数々ありますので、今から参入?という茨の道です)部品で始めて資金を増やして行こうという遠大な作戦だったとか。

日々の営業と商品開発の努力の賜物と(私は)思うのですが、富士重工さんの目にとまり、純正品メーカーにまでなりました。これだけでも素晴らしいです。

その後、いよいよ電気自動車を開発し、売りだす!過程に入りました。

なんと!日本郵便さんから1000台を超えるオーダーがはいったのだとか!

そのオーダーをこなすためのバリューチェーンも構築し、いよいよ!というときにまさかのキャンセル。そんなことって???

そして、会社を清算することにし、債権者集会も全て出席し、債権者に事情の説明をして回ったそうです。

その態度が好感をもたれ、ましてやゼロスポーツさんの落ち度でもなく・・・メインバンク(どこなのか教えてはくださいませんでしたが)以外の銀行さんは応援してくださったということでした。

20年続いた会社は、こうやって消滅してしまったのです。

そして、今はご縁があってフィリピンに工場を置く現在の会社の代表取締役になったそうです。

 

熱い想いは!

1時間ほどのお話を聴いていて感じたのは、心の底から現在の化石燃料を使う生活の未来はないと確信し、新しいエネルギーで生活をしていかなくてはならない!そのためには電気自動車なのだ!と考えて行動していらっしゃるのだなぁということでした。

とんでもないような経験をさせられてもなお、日本の、地球の未来を考えて行動していく、そんな強い意志を持った方でした。

熱い想いと強い意志が伝わってきました。

その熱い想いは、人間の生活が成り立っていけるよう、サスティナブルな世界をつくっていくことで、そのためには、車の燃料はガソリンではなく電気なのだという揺るがない考えからきているのです。

企業として活動すること=まちづくり(というよりも地球をつくっていく?)ことになるのだと思いました。

 

まちの問題と企業の問題

起業家の方々のお話を聴いていると、みなさんアプローチは違っても、会社として業を興し、発展することが世界を人類を地球を救うことになる!と確信し、日々努力していらっしゃるといういことが分かりました。

このくくり方を変えると、まちづくりといわれる分野なのだなぁと改めて考えました。

まちづくりといわれる分野も、人々が幸せに生きるためにどうするのか?なにができるのか?から出発しています。

そういえば、松下幸之助さんだって、豊田喜一郎さんだって、この製品をつくって何をしたかったのか?というえば、お金を儲けたいと思ったのではなく、みんなの幸せのためになる!と信じてその道をわき目もふらずに歩いていらしたのでした。

創業者=起業家は、世のため人のために努力しているのですね!

それはまちの問題だから、企業で働いている私たちには関係ないよ。とか、これは我が社のソーシャル・ビジネスの担当?CSRの課題?だね。とかいうすみ分け(?)のようなものでは、もともとはなかったのですね。企業の活動そのものが、、まちの課題を解決したり、まちをつくっていくということだったのです。

 

対話はくっつける作用がある

このごろ増えてきた、また私がつくりたい!と思っているフューチャーセンターは、対話を中心にしています。いろいろなステークホルダーが集まって、課題をだしあったり、話をしたりする中でお互いの課題を解決していきます。多様な参加者がいれば、多様な視点から課題を見ることができ、解決策も出てきます。

そして、立場の違いを超えてアイディアや人々の心がくっついていくのです。

対話によって分断された人々の心がくっつくというのは、『対話』という本を書いた、物理学者で哲学者のデビット・ボウムも言っています。科学的な思考法が人々を分断してきたのだと。だから、今、孤独や孤立といったことが社会問題になるほど大きくなってきたのです。

ここで、もう一度分断されてしまった心やつながりをくっつけることが必要なのです。

子どもたちやその子ども、またその子どもたちに「ステキな未来を描くこと」ができるようにしておくことが、今大人でいる私たちの務めなのですね。きっと。

そんなことを考えた講演会でした。

 


 
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