2014-06-24 | ブログ
あっという間に3回めになっていました!未来茶輪(ミライカフェ)
今回と次回の第4回目で金山の過去、未来について語り合います。
第3回目は過去をふりかえる
ファシリテーションのワザ、タイムラインをしました。
進め方は
(1)写真のように、20年ほどさかのぼります。3つに分けて、①自分、家族などのプライベートなできごと ②金山のできごと ③金山をとりまく全体(名古屋市、愛知県、日本、世界)でのできごとを各自記入します。
(2)各自記入した①~③を模造紙に書き込んでいきます。寄せ書きのイメージ?
(3)みんなかきこんだところで、3枚を見比べて・・・
過去から現在のトレンドを読み取ります。「あ~、個人の行動って、世界の動きとつながっていたんだな」とか「ひとりひとりの動きって、つながっているんだな~」とか、いろいろなことが浮かび上がってきます。
(4)今回は、みんなの感想を金山に絞って3つにまとめ、ポスターセッション方式で発表しました。
ポスターセッション方式は、ファシリテーション協会の定例会ではよく使います。時間がない時、もっと語り合ってほしい時、みんながヒーロー&ヒロインになってほしいとき(あ。こうなると、毎回!となってしまいそうです ^^;;)
グループワークをした各テーブルに話し合いの成果をそのまま置いて、1人~2人をテーブルに残して、他の人は他所のテーブルを見にいきます。残った人は、見に来た人々に、そこで話し合った成果を伝えます。
もちろん、残って伝える人は途中で交替します。
そこでは、コミュニケーションが起こります。「これは、どういう意味で書いたのですか?」「それって、こういう意味でつかわれていたのですか?」などなど、聞きもらしたことや鋭いツッコミなどもあったりして、とても賑やかな、でも、ちゃんと腑に落ちる発表ができます。
こんな楽しいまとめもできました。
残念ながら、みんなでふりかえる時間がなかったのですが、次回は、今回の話し合いを踏まえて「金山の未来」について語り合います。
どんなビジョンができてくるのでしょう?
そのビジョンの達成に向けて何ができる!?も話し合えたらステキ☆です。それは次々回でしょうか?
2014-06-23 | ブログ
合意形成ってファシリテーターのスキルの中では一番難しいのではないかと思われます。
その合意形成を哲学的なアプローチで解決する!という先生がいらっしゃいました!
日経ビジネスオンラインで池上彰さんが対談した「東京工業大学 桑子敏雄先生」です。
哲学と合意形成の関係に納得!
社会的合意形成とは?
「合意形成は白黒をつける裁判ではなく、お互いが折れる妥協ではなくクリエイティブなものだ!」
これ、とても共感します。対立する意見はたぶんいつまで経っても並行線です。どちらかが妥協する、歩み寄ることができるセンまで交わりません。
ファシリテーションの教科書的なモノ、合意形成を創る関係のモノをよむと本当の合意形成は創造的なものだ!と書かれています。
そこで、合意をするのなら、どこまでチャンクをあげていくとみんなの賛成となるのだろう?と思っていました。
肝心なところにはどうやら、哲学の考え方が必要だったようです。
合意形成の哲学的アプローチ、簡単にまとめてみました。
最初に考える事は 「話し合いの場 と プロセスのデザイン」
どんな場所で、どんな人が集まるのか、その場合の対立の構造は?を考えることだとおしゃっています。
①100人くらいのステークホルダーのリストをつくり、意見、意見の理由、理由の来歴で分類する
②合意のプロセスをデザインする
そのときのスタンスは「ゴールを決めないこと」「一緒に考えながら最善の方向を目指しましょう!」
場は、完全にオープンであること。100人単位で集まること(自由、公正、正義を実現する場)
そして、その場には女性や子どもがいるとより合意形成しやすくなるのだとか。
履歴・来歴を見る(ここに哲学的な思想があります)
①人としての履歴をみること、②空間の履歴をみることが重要だとおっしゃっています。
①人としての履歴
参加する一人ひとりのオピニオンとインタレストを見ること。
オピニオン:意見を把握する
そして、意見の理由を掘り下げていくと
インタレスト:どういうことに関心を持っているのか。どういうことを心配しているのかを掘り下げる
②空間の履歴
その空間に潜んでいる時間的な積み重ねをベースにして地域あるいは国土の構造を理解しようとするもの
例えば、この土地に流れる川は大雨が降ると大氾濫する。まるでヤマトタケルが暴れるよう。怒りを修めてもらうために神社をつくって魂を鎮め、穏やかな土地になるよう願うというような。逆に○○神社がある土地は川の氾濫に悩まされて来たことがわかります。
すると、人々の意見の背景にあるインタレストが見えてくる・・・
議論は建前で。
建前で話し合って、本当に合意できるのでしょうか?
合意は本音で話していても納得は程遠く、合意なんてきるのか?と疑いたくなります。
ところが!
建前で話をし続けていると、自分にも言い聞かせていることになり、いつの間にかその建前が本音になっていくのだとか。
確かに、言葉にするということは、自分で自分をコントロールすることにつながっています。自己啓発の講座や書籍でも、有言実行が成功への早道だと言われています。言葉にして発することが、自分を暗示にかけ、潜在意識に成功イメージを語りかけていることになるとされています。これが、合意形成にも活用できるのですね!応用範囲は広いのですね。
そして、その場には女性や子どもがいるとより効果的!!
男性は、女性や子どもの前でなかなか自分の小さなところ(カッコ悪いとこ)見せたくないという気持ちが働くそうです。女性や子どもの前ではカッコイイ男性でいたいのですね。それをうまく利用して・・・
その効果だけではなく、多様な人々がその場にいて話し合う方が、合意までの道は短い!
ファシリテーターに求められること
必要とされるのは
社会的合意形成の場に求められるのは、ファシリテーターであり、かつ意見をまとめたり、クリエイティブな方向へ引っ張っていくリーダーの存在。桑子先生はその役を引き受けていらっしゃるのですね。
妥協点やどちらかに折れていただくというのは、ネゴシエーターなのかもしれません。
ファシリテーターとしては
第3の選択肢を探し合意形成を進めることと、合意形成というプロジェクトをマネジメントすることが必要だとおっしゃっています。
そして、ファシリテーターに向いているのは、哲学を持ち、愛されキャラであること、人と付き合うのが嫌ではないこと、やっていて楽しいと思うこと、経験も大切、そんな人だそうです。(あれ?私はいくつ該当している?)
最後に、「合意形成するのは参加しているみんなである」みんなで合意形成する悦びをステークホルダーのみなさんに共有する、このスタンスに常に立っていることが必要なのでした。
まとめ
従来、高度成長期であれば、どちらかが折れるように話をもっていったり(この場合、方向性は決まっていたのですが)、妥協点を見つけたりするネゴシエーターが必要とされてきたのでは?
ところが、社会が成熟し、工業資本・金融資本社会から知識資本の社会へと転換しつつある(?既に転換点は過ぎている?)、そして、人々の価値観が多様になってきた今では、新しい価値や創造的な合意というものを参加者とつくっていく、ファシリテーターが求められているのではないか?と思いました。
価値観を創っていくためには、しっかりとした哲学が求められているのだと。この哲学は、従来の価値観を押し付けるようなものではなく、「合意は、さまざまな利害関係者が集まって作っていくのだ!」というものなのだなぁと思いました。
こんな素敵な方が日本にいらしたのですね!一歩でも近づいていきたいと思うのでした。
2014-06-18 | ブログ
名古屋都市研究会の7周年を記念したシンポジウム「栄は名古屋の都心」に参加しました。
名古屋都市研究会は、毎月1回、名古屋都市センター内で開かれている研究会です。
学識の先生、名古屋市職員、コンサルタント、まちづくりに興味のある方、学生など様々な方が参加しており、毎回、多彩な方が報告し、活発な質疑応答があります。
私も顔を出し始めて4年になります。
毎回実践的なお話で、興味深い内容の研究会です。
その研究会が7周年を迎え、オープンな会としてシンポジウムをしました。
話題提供は?
行政からは、栄地区のある名古屋市中区の部長、栄グランドビジョンの主幹、
企業からは、名古屋テレビ塔の方、栄経済新聞の方(このお二人はお若いのですが、ずっとまちづくりに関わってきた方々です)
地元まちづくり協議会の方
そして、進行は子の研究会の共同主催者の大学教授。
教授が地域に入って、話題提供者をの方々を良くご存知なので、とてもフランクで、かみ合った話し合いになったシンポジウムでした。
印象深かったのは?
①商店街の方が実際に行動し、集客していること
地元の商店街の方々は、「このままではねぇ」とは言うものの、危機感があるようでないような先入観をもっていたのですが、
数年前から、栄地区で集客をしよう!といろいろなイベントをしたりして賑わいづくりをしたり、「エリアマネジメント」の勉強もはじめているとのことでした。
②若者がまちづくりに積極的に関与していること
テレビ塔の方は、市民が学びたい事を自ら企画して学ぶ「大ナゴヤ大学」の初代学長です。
栄地区の情報をweb新聞で発信している女性。
このお二人の「名古屋が好き♡」という気持ちがひしひしと伝わってきました。
そして、大好きな名古屋を盛り上げたい!みんなに知ってほしい!とそれぞれの場で、いろいろな人と交わりながら、巻き込みながら活動していらっしゃいます。
このお二方のご活躍や想いを聞いていると、「若い人がまちを思って活動し、それが生活の糧にもある時代なのだなぁ」と思いました。
一昔(?)前は、まちづくりと言えば商店の方や、退職した方、主婦が活躍しているイメージでした。
もちろん、そういう方々もご活躍ですが、こういう若者が自由に活躍できるような流れが出てきているのですね。
私たち、私にできることは?
そんな時代が来た!
時代は思ったよりも早く流れていたのです。
ちょっと前の若者だった世代は、自分が動くだけではなく、若い感性を生かすことを視野に入れていくことも必要なのですね。
そのためにも、お互いに理解しあえる、つながることができる「対話の場」が必要なのだと改めて考えました。
人と人がくっつく機会がまた増えていくのですね。
そんなことを考えたシンポジウムでした。
2014-06-09 | ブログ
今回のテーマは「電気自動車ベンチャーの軌跡 ~日本最後の自動車メーカー(株)ゼロスポーツ創立者の挑戦~」
というものでした。
元(株)ゼロスポーツ社長、現在はGlobal Mobility Sernice(株)の代表取締役をしていらっしゃる中島徳至さんがお越しくださいました。
いつも、起業家を呼んで講演会をしてくださるOka=Bizさんには感謝です。
どんな会社?
今から23年ほど前に会社を興し、自動車用部品開発をしてこられた中島さん。はじめから電気自動車を作って売りたかったとのことでした。ただ、その道はあまりにも遠いので、(既に自動車メーカーは日本国内にも数々ありますので、今から参入?という茨の道です)部品で始めて資金を増やして行こうという遠大な作戦だったとか。
日々の営業と商品開発の努力の賜物と(私は)思うのですが、富士重工さんの目にとまり、純正品メーカーにまでなりました。これだけでも素晴らしいです。
その後、いよいよ電気自動車を開発し、売りだす!過程に入りました。
なんと!日本郵便さんから1000台を超えるオーダーがはいったのだとか!
そのオーダーをこなすためのバリューチェーンも構築し、いよいよ!というときにまさかのキャンセル。そんなことって???
そして、会社を清算することにし、債権者集会も全て出席し、債権者に事情の説明をして回ったそうです。
その態度が好感をもたれ、ましてやゼロスポーツさんの落ち度でもなく・・・メインバンク(どこなのか教えてはくださいませんでしたが)以外の銀行さんは応援してくださったということでした。
20年続いた会社は、こうやって消滅してしまったのです。
そして、今はご縁があってフィリピンに工場を置く現在の会社の代表取締役になったそうです。
熱い想いは!
1時間ほどのお話を聴いていて感じたのは、心の底から現在の化石燃料を使う生活の未来はないと確信し、新しいエネルギーで生活をしていかなくてはならない!そのためには電気自動車なのだ!と考えて行動していらっしゃるのだなぁということでした。
とんでもないような経験をさせられてもなお、日本の、地球の未来を考えて行動していく、そんな強い意志を持った方でした。
熱い想いと強い意志が伝わってきました。
その熱い想いは、人間の生活が成り立っていけるよう、サスティナブルな世界をつくっていくことで、そのためには、車の燃料はガソリンではなく電気なのだという揺るがない考えからきているのです。
企業として活動すること=まちづくり(というよりも地球をつくっていく?)ことになるのだと思いました。
まちの問題と企業の問題
起業家の方々のお話を聴いていると、みなさんアプローチは違っても、会社として業を興し、発展することが世界を人類を地球を救うことになる!と確信し、日々努力していらっしゃるといういことが分かりました。
このくくり方を変えると、まちづくりといわれる分野なのだなぁと改めて考えました。
まちづくりといわれる分野も、人々が幸せに生きるためにどうするのか?なにができるのか?から出発しています。
そういえば、松下幸之助さんだって、豊田喜一郎さんだって、この製品をつくって何をしたかったのか?というえば、お金を儲けたいと思ったのではなく、みんなの幸せのためになる!と信じてその道をわき目もふらずに歩いていらしたのでした。
創業者=起業家は、世のため人のために努力しているのですね!
それはまちの問題だから、企業で働いている私たちには関係ないよ。とか、これは我が社のソーシャル・ビジネスの担当?CSRの課題?だね。とかいうすみ分け(?)のようなものでは、もともとはなかったのですね。企業の活動そのものが、、まちの課題を解決したり、まちをつくっていくということだったのです。
対話はくっつける作用がある
このごろ増えてきた、また私がつくりたい!と思っているフューチャーセンターは、対話を中心にしています。いろいろなステークホルダーが集まって、課題をだしあったり、話をしたりする中でお互いの課題を解決していきます。多様な参加者がいれば、多様な視点から課題を見ることができ、解決策も出てきます。
そして、立場の違いを超えてアイディアや人々の心がくっついていくのです。
対話によって分断された人々の心がくっつくというのは、『対話』という本を書いた、物理学者で哲学者のデビット・ボウムも言っています。科学的な思考法が人々を分断してきたのだと。だから、今、孤独や孤立といったことが社会問題になるほど大きくなってきたのです。
ここで、もう一度分断されてしまった心やつながりをくっつけることが必要なのです。
子どもたちやその子ども、またその子どもたちに「ステキな未来を描くこと」ができるようにしておくことが、今大人でいる私たちの務めなのですね。きっと。
そんなことを考えた講演会でした。
2014-06-05 | ニュースレター
「ポケットパークの植樹イベント」
5月の良く晴れた土曜日、レイアウトや植える木をみんなで決めたポケットパーク。
いよいよ完成!その前に、
・透水性インターロッキングの透水実験
・インターロッキングの裏に絵を描く→その場で職人さんが敷き詰めていってくれる!
・植樹(沈丁花、えごまの木)
・シロツメクサも植えちゃう
・最後はお楽しみ~ ご近所のお惣菜やさんがフルーツヨーグルトをふるまってくださいました。
とっても盛りだくさんでも楽しいイベントでした。
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