2022-03-22 | ブログ
愛知県岡崎市のJR岡崎駅の自由通路で、月に3日間、駅ナカ横丁(テイクアウトまるしぇという名前でスタートしました)が開催されています。
コロナ禍になって、飲食店の営業が縮小され、飲食店そのものも町も、活気がなくなっていく…
これは、どこの駅前でも見受けられる現象でしたよね。
こんな状況の中で、立ち上がった協働の事例!をご紹介したいと思います。
JR岡崎駅周辺の経緯
駅西の区画整理が完了し(清算も完了!)駅東も終了が近くなっています。
今回ご紹介したいのは、駅東の賑わいをつくろうという「であいの駅岡崎(http://deainoeki-okazaki.jp/)」と駅前発展会(https://okazakiekimae.jimdofree.com/)、市役所の活動です。
弊社は、駅東の町内会のみなさんとご一緒に「花のまちづくり」の活動を始めたのが、2007年の合同庁舎の花上のボランティアからでした。
町内に皇帝ダリアを植えて「皇帝ダリアの咲くまち」を演出したり
町内を花でいっぱいにする活動をしたり
ポケットパークのデザインをみんなで決めたり…
今では、地元のみなさんがポケットパークの管理をしていらっしゃいます。
(ポケットパークの造成中にイベントを行いました。https://www.city.okazaki.lg.jp/300/306/p017458.html より)
いろいろと関わらせていただいてきました。
そのみなさんが、素敵にご活躍していらっしゃって、もう、尊敬!です。
岡崎駅東、住民や商店街のパワーがあるのですね!
始まりは…
今回は、であいの駅岡崎と駅前発展会の役員を兼ねている方がキーパーソン!
市役所の担当に会うたびに、自由通路を使いたいと伝えていたとのことです。
この自由通路は、もともと「道路」なので、道路を使用したいときは、使用許可や占有許可が必要になります。
道路に関する許可をとりたい!と思うと、なかなか「うん」と快く言ってもらえないのかツネですよね。
ところが、市役所の方も駅前の賑わいを創出したいという想いもあり、
コロナ禍で地元の飲食店が苦戦している…
そんなときに、市の商工労政課や観光協会も協力し、市の方も管理部署が変わり管理の形が変わりました。(変えてくださった?)
ついに、自由通路を使えることになりました!
2020年3月から毎月3日間、16:00~20:00の間(緊急事態宣言下でも、飲食店は20:00まででしたので)地元の商店に声をかけて「テイクアウト まるしぇ」を始めたのでした。
今は「駅ナカ横丁」という名前に改名しました。
始めは4店舗くらいが出店していたような記憶ですが、2022年3月では10店舗が出店。
他の団体も別の日に類似の企画を展開することになったのです。
今では、水~金の夕方は自由通路で何かの販売が行われているという状態になったのです。
お客さんもついてきて、乗降客でなくてもお弁当を予約して取りにきてくれたり、まるしぇの場で顔馴染みになって別の日に本店に来てくれたり…
新しいつながりもできてきているそうです。
閑散とした駅の自由通路でした。出かけて、駅まで帰ってきても「し~ん」としていた駅でした。
他の駅では。テイクアウトの店が出店していたり、駅ビルがあって買い物をして帰ることができたり、と、
駅そのものの賑わいがあるのですが、なかなか見られなかった…(寂しかったです)
改札を出て、人がワイワイと賑わっていると、なんとなく温かさを感じ、寒さも緩和されるような気がします。
帰ってきたなぁと感じます。
(改札を出るとこんな風景が。この日は市がアンケートも行い、10店舗が出店。)
「人の気配」「賑わい」は、こんな温かい気持ちにさせてくれるんだということを体感できています。
コトを始めるのはとてもパワーの必要なことだとお察しします。
(もちろん、続けていくにもパワーが必要ですね!)
始めてくださったことに感謝です。
他の駅前にも、この温かさが広がっていくことを祈りつつ。
ついつい買ってしまい、食べすぎるというスパイラルは止めて、食べる量を考えなくては!と思うのでした。
2022-03-13 | ブログ
名古屋市に地域の国際化を進めることを目的とした「名古屋国際センター」があります。
(https://www.nic-nagoya.or.jp/japanese/aboutnic/)
こちらのセミナーにオンラインでしたが、参加しました。
タイトルは「エンパシー(共感)が人をつなぐ」です。
エンパシーと言えば…『他者の靴を履く』ブレイディみかこ著でキーワードとなっている「共感」。
これからの時代を生きていくのに、必要なスキルなのでは?と思っていました。
そこに、ぴったりな企画!
参加するしかない!です。
このセミナーは、
ニッポン複雑紀行(https://www.refugee.or.jp/fukuzatsu/)という雑誌の編集長、望月優大さん
と
芸術文化観光専門職大学の助教、飛田勘文さん(https://www.at-hyogo.jp/teacher/staff/000112.html)
の対談とワークショップでした。
対談
お二人の対談は、とっても自然で90分があっと言う間でした。
望月さんは、2月にJICA主催のセミナーにもご登壇。技能実習生の話をしてくださいました。
今回は、エンパシーについて。ウチとソトと言われているが、ウチはきっと自分1人。ウチの人以外は全部ソトの人。
という言葉が印象に残りました。
確かに、自分以外の人のことって分かりません。分かっているつもりでいるんだなぁと思うことってたくさんありますよね。
でも、本当は、自分のことさえ分からないですよね。
「ジョハリの窓」にだって、自分の知らない自分という領域があるくらい。
(https://potect-a.com/utilization/johari_window/ より)
飛田さんは、多文化共生の中で芸術によってコミュニティをつくっていくことをご研究されていらして、演劇についてのご研究が深いのだとか。
芸術文化観光専門職大学は、演出家の平田オリザさんが学長を務めていらっしゃる大学。
飛田さんのお話を伺っていると、その関係性に納得でした。
*余談で失礼しますが、
平田オリザさん、コロナ禍の2020年6月にFAJにお招きして、定例会をしていただいたなぁ…
ご著書は何冊か拝読していましたので、あの時、勇気を出してお願いして良かったと思っています。
さて、話を戻して…(戻ったのかしら?)
飛田さんの「演劇によってルールを変える予行演習をするんだ」「社会のルールチェンジは可能だ」という考え方は、
アウグスト・ボアールという人物を思い出しました。
(https://globaldrama.org/worlddrama/ より)
『被抑圧者の演劇』という著書があり、演劇で社会問題を当事者に自覚させ、解決方法を演劇で探っていくという手法を生み出した人です。
社会開発の分野では、有効な手法として活用されているとか…
ちなみに、『被抑圧者の教育学』で識字教育で社会を変えていこうとしたパウロ・フレイレと友人だったのです。
同じ考えを異なる手法で達成していこうという同士がいたというのは、心強いことだっただろうなぁと思います。
(wikiペディアより)
エンパシーを体感するワークショップ
このワークショップの前に、外国籍の女性が登壇し、日本でのご経験を語ってくださいました。
ワークショップでは、この方のお話の一場面を切り取って、寸劇にします。
単身で日本に来て、辛いことがたくさんあったのだろうなぁと想像するのですが、前向きに生きて来られた方でした。
今では、ボランティア活動から発展してNPO登録するまでに!
「みんなが幸せでほしいから」という言葉と実行する力が素敵でした。
オンラインでは、演劇ワークショップを見ているだけでしたが、時間の許す限り参加しました。
ファシリテーションでいう「観察」に徹していると、本当にいろいろなことが見えてきます。
アイスブレイクからだんだんチームができていく過程
ファシリテーター(飛田さん)のファシリテートとプログラム構成
参加者のみなさんのコミュニケーション力
ファシリテーターとしても、とっても学びになりました。
そして、演劇の力を感じたのでした。
以前、NGOのたまごセミナーを受講したことがあります。
そのときに、「寸劇をつくって演じる。他のチームが演じるのを見る。」というワークをしました。
新聞から一つテーマを取り上げて、ストーリーをつくり、演じるというものでした。
自分たちが演じるよりも、演じているのを目の前で見る!(至近距離で観る!)というのは、たいへんな迫力がありました。
(鳥肌がたってしまったことを覚えています。何十年経っても覚えています。)
演劇(インプロと呼んでもいいかと…)を活用してみたいなぁと思いました。
インプロ。
社会開発のファシリテーターが活用するように、まちづくりのファシリテーターにも必要なスキル(?)なのかもしれません。
2022-03-05 | ニュースレター
先日、子どもの送迎サービスの事業化を目指して、さまざまなステークホルダーの方々に集まっていただき、ワークそっぷを開催しました。
ワークショップはリアルの対面とオンラインのハイブリッドで行いました。
集まってくださったみなさまは、ご自分の知見を惜しみなく出してくださいました。
お陰で、いろいろな視点から考えることができました。
現在、報告書を作成中です。この報告書を見ながら、次のステップに進んでいきたいと考えています。
ご参加してくださったみなさまのアツイお話。感謝しかありません。
みなさまの子どもたち、子育て世代の方たちのために!というお気持ちが伝わってきました。
ステークホルダーが集まるというのは、優しい気持ちが集まるということなのだと感じました。
ニュースレター第126号「ステークホルダーが集まるWS」御覧くださいませ。