2019-08-20 | ブログ
地域防災のお仕事で4年ほど関わった地域が、地元の岡崎市内にあります。
契約関係が終わっても、関わっている…というよりも、参加させていただいております。
お仕事では、「女性のボウサイ、まちづくりの会(略して JBM ほとんど、女子会です)」を立ち上げ、自治会の総代さん方との調整などをしながら継続した活動を行うというのを目標にして活動のお手伝いをしました。
JBMの活動は
この女子会、毎月1回、地域の市民ホームで1時間半~2時間くらい、少しずつ人数を増やしながら集まっています。3年も続いています!
お茶を飲みながら、防災について話し合うのですが…
地域の市民ホームなので、場所代は無料。お茶は、みんなで少しずつ出し合って(もちろん、お土産もあり!)いますので、とってもリーズナブルな会です。
話題は、防災に関することなら、なんでも!
身近なことが中心ですが、本当に楽しい会です。(で、お仕事が終わってもいたい!と思うような、内容も勉強になり、居心地もとても良い会です)
・災害時に困るのは、トイレ。今あるものを活用していろいろな防災トイレを体験
・地元の消防署へ行き消火器体験やレッドサラマンダーに乗る体験
・お隣の豊田市にある防災学習センターに行って、防災の体験を含めた勉強
・近所でボヤがあったときは、そのときのみんなの行動→どうしたらいい?
・災害伝言ダイヤル「171」に実際に電話をしてみる
・ご近所の電気屋さんをゲストに、火災報知器について学ぶ→家電の便利な使い方まで!
・町内のお寺で行っているまるしぇに出店してみる
などなどみんなのアイデアで勉強と体験、町内への広報を行っています。
月に一回のサロンのようなイメージです。
お隣の市の防災学習館に行きました。
お寺のマルシェにて
防災食体験!
自宅避難が一番ラクだよね!ということで、この日は、(自宅でできる)防災食を体験しよう!でした。
市民ホームのコンロなどを使って、防災食をつくりました。
メニューは…
・ごはん(ビニール袋、シップロックに入れて炊く。それぞれ空気を抜いたもの、抜かずに炊いたもの)
・α化米(お水で戻す)
・サバマリネ(ビニール袋に入れて混ぜる、お皿の上で混ぜる)
・じゃがりこのポテトサラダ(お湯と水で比較)
・メンバーが漬けた奈良漬け、梅干し、らっきょう(塩味が足りないときの代替品になりました)
材料やラップ、食器も持ち寄ってわいわい作りました。
さすが!みなさん手慣れたものでした。特にご飯はツールにも凝って、これでできるのか?あれではどう?といろいろな工夫をしてみたくなりまして…。
お米を炊いています
じゃがりこポテサラ。じゃがりこはポキポキと折ってからお水やお湯をいれるとよいようです。
食べ比べ。まな板も牛乳パック!
そして、味見。
美味しくいただきました。
ご飯も美味しく炊け、微妙な違いを堪能…ではなく比較しつつ。
食べた後のふりかえりでは
・意外に美味しかった。
・ごはんも、お茶碗一杯分、二杯分だけ炊けばいいというときにやってみよう。
・普段から水や火を極力使わないメニューを作っていると、いざというときに慌てないかも。
・水の備蓄は絶対に必要だと思った。
・醤油とマヨネーズは、備蓄しておきたいね。
・はさみも必要。
などの感想がありました。みなさん、真面目に取り組んでいらっしゃいます。
次回は、10月にあるお寺のマルシェ出店に向けての話し合いです。
これがまた、楽しい催しです。楽しいから続くのですね。
そして、いざというときには役立つはず!
2019-08-13 | ブログ
暑い日が続いておりますね。夏と言えば!毎年、夏になると楽しみにしていることがあります。
2つのワークショップ
愛知県幸田町でのワークショップ2つです。
【子どもと大人の合同ワークショップ】
一つは、「子どもと大人の合同ワークショップ」で、小学校6年生の子どもたちと子どもの権利施策推進会議の方々が「子どもの権利」について語り合うものです。
子どもと大人が「子どもの権利」について話し合う。大人は少しずつ人が入れ替わりますが、子どもは、毎年異なります。小学校6年生なので、当然なのですが…
子どもたちが「子どもの権利」について考えたことを最後にアンケートで教えてもらっています。
すると、
・「子どもの権利」は身近にあるものなんだ
・自分に権利があるのだから、友達にも権利があるんだ
・自分が考えたことを言ってもいいんだ
などのコメントが書いてあることが多くあります。
これを読むとワークショップをしてよかった(ファシリテーター冥利に尽きる)と思います。
また、
・知らない大人が自分たちの話を真剣に聞いてくれたり、しっかりと聞いてアドバイスをしてくれたりしたことがうれしかった
というコメントもあります。親や祖父母以外の大人と話す機会が少ない今の子どもたちが、異世代の(しかも、ずいぶんと年齢が離れた)大人とちゃんと対話をする経験は、とても尊いものではないかと思います。参加した子どもたちの今後に、良い影響がありそうです。
子どもたちが異世代の大人と話をするという機会が減っているのだろうなぁと感じることがよくあります。経験がなければ、成功体験がないので、できない(というか、やろうと思わない)ですよね。
この体験が子どもたちの心に残ることを期待したいです。
【子ども会議】
もう一つは、「子ども会議」です。幸田町内の中高生16人が、子どもの権利に関すること(毎年異なるテーマです)について語り合います。
「子どもの権利に関する条例」の策定段階から、お手伝いをさせていただいております。
こちらは、高校生にリーダー(というよりも、ファシリテーター)になってもらい、2日間の会議を進めます。
事前に、高校生に「よろしくね」とお願いしておくと、自覚をもって頑張ってくれます。
うまく中学生の話を引き出して、まとめていってくれます。やればできる!のですね。
2日間終わった後は、頼もしくなったように見えます。
(今年は、8月後半に開催予定です)
昨年は、SDGsと幸田町の総合計画について子ども会議をしました。最後はもちろん!自分で取り組むことの宣言。
今年はさらに!
商業高校生とまちづくりのワークショップ
沖縄県浦添市にある浦添商業高校の有志8人と、「公園を中心にしたまちづくり」のワークショップをしました。
大人のワークショップのプログラムを授業で行った結果をまとめて発表してくれました。
その発表を聞いた後、公園の利活用カレンダーをつくりました。どんなイベントをどこで、いつ頃やる?を一覧表に書き込んでいくというワークショップです。
地域の中の公園、モノレールの駅前としての公園、観光客も来る公園…たくさんの顔を持つ公園になりますので、利活用も多面的に考えてくれました。
アイデアの中には、
・老人施設が前にある広場では、みんなの健康のためにラジオ体操をしよう!
・花や木を植えたい。そうすると水やりもしなくてはいけない。だったら、イベントにして楽しんじゃおう!
・自分たちが授業でやっている「販売実習」を公園でやってみよう!小学生もやりたかったらサポートしてあげるのもいいかも!
など、自分たちでできること、やっていること、ちょっと背伸びしたらできることをここでやろう!という姿勢がとてもステキでした。
いわき市と岡崎市の高校生の交流会
高い放射線の場所から、一定期間低いところへ行く「保養」。特に、育ち盛りの子どもたちには必要です。
岡崎市からいわき市へ嫁いだ方が中心になって、「おいでんプロジェクト」というのを2011年から年に2回、毎年行っていらっしゃいます。
このプロジェクトの中に、いわき市と岡崎市の高校生の交流会(未来会議@岡崎)があります。
今年は、この交流会のファシリテーターをさせていただきました。
いわき市と岡崎市の誇りでコラボすると何ができる?で話し合いました。
・岡崎おうはん(おいしい玉子です)をいわき市の温泉で温泉卵にする
・八丁味噌といわき市のジャムをコラボさせて新しい食品をつくる
・オカザえもんがハワイアンズで踊る
など、できそうなのに、今までなかった~というアイデアがたくさんでました。
(「後で、商工会議所へ提案しに行くわ」と主催者もおっしゃるくらい!)
中日新聞さんに掲載されました
*未来会議は3.11の後、東日本復興支援財団さんが被災した方々の本当のニーズを調査するということで、ワールドカフェで意見を頂いていたことから始まります。ワールドカフェを体験したいわき市在住の方(チーム)が「今、被災地に必要なのは対話だ」ということで、ワールドカフェで語り合う会(未来会議)を始められました。
今では、日本全国からお誘いがあるそうです。
子どもの対話の場にいることは
18才までは子ども(子どもの権利条約で定義されています)。
子どもたちと過ごす話し合いの場では、はっと気づくことがあったり、そういう見方があったかぁと思ったり、納得したりと、刺激的なコンテンツがたくさん出てきます。
とても、楽しい時間です。そして、終わった後も、ずっと心に残っています。
子どもと対話することは、今を未来のためにどう過ごしていけばいいのか?何をすればいいのか?が少し見えてくるような気がします。
大人として、何を残していけばいいのか?大人も自分に問いかけるとてもいい機会です。
チャンスがありましたら、是非、子どもたちの対話を聞いてみてください。
2019-08-03 | ニュースレター
地元の大人がマークマネジメントをしようとワークショップを重ねています。
そんな中、地元にある商業高校が協力してくださることになりました。
高校生の有志が集まって、大人のワークショップと同じ内容で進めてくださっていたので、とても進めやすかったのです。その日の成果は、当日の夜に開催される大人のワークショップに反映させるように企画しました。
高校生のアイデアは、2つに分けられそうです。
一つは、自分達ができそうなこと、実際にやっていることを少し背伸びして考えてくれたもの
もう一つは、公園を管理するにあたり、義務的に考えられている作業(草取りや水やりなど)をイベントにして楽しもう!というものでした。
高校生のアイデアに大人は刺激を受けて、話し合いが活発になりました。
今後は、おなじて同じテーブルで話し合いができるようにしたいと思います。
ニュースレター第95号「高校生と公園の使い方を考える」こちらからご覧くださいませ。
2019-07-24 | ブログ
働き方改革の法案策定の際に国会の参考人で呼ばれたり、「国会パブリックビューイング」で解説したり、とご活躍の
上西充子(法政大学教授)がお書きになりました『呪いの言葉の解きかた』を読みました。
(https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51QsTEh2VaL._SX344_BO1,204,203,200_.jpg)
タイトルを見ると、オカルト?と思ってしまいますが、実は全く違います(ほっ)。
「呪い」とは、ものを縛ってしまう言葉のことでした。
安倍晴明が「この世で一番短い呪(しゅ)は名」だと言っているそうです。コミックからの引用でしたが…
「ものの根源的な在様を縛るというのは名」だそうです。映画「安倍晴明」で、主演の野村萬斎さんが、口に指をあてて呪文を唱えているシーンが浮かびます。
「私たちは、言葉を通じてものを考え、状況を認識し、自分の気持ちを把握する。言葉によって、私たちの思考は、行動は、縛られもするし、支えられもする。p258」
と上西先生は書いていらっしゃいます。
ここまで来ると、「社会構成主義」との共通点が見えてきました。共通点というよりも、同じことを少し違う視点から表現しているのですね!
(https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/5136PRMCTAL._SX333_BO1,204,203,200_.jpg)
そこに納得しつつ、本文を読んでいくと…
【概要と感想】
前半は
・世の中には、たくさんの「役割」や「行動」を期待する「呪いの言葉」がある
・その「呪いの言葉」に、知らず知らずのうちに縛られている
・「言葉」なんだから、言葉で解くことができる
という内容を具体例を示しながら、ときにはTVドラマや映画、コミックを引用して楽しく教えてくださっています。
きっと、言葉にがんじがらめになっている私たちを自分で開放できるようにしてくださっているのかもしれません。
例えば、「逃げるは恥だが役に立つ」を見ていた時、ヒロインのみくりさんの言葉に「よく言ってくれた!」から「ああ、そういう見方があるな」「それ、そんな風に受け止めるの?でも、よく考えたら、そうなのかも」ということまで、たくさん気づきがありました。(「好きの搾取」という表現は刺激的ですが、内容を聞けば納得!とか)
そして、いかに自分が「言葉」の呪いにかかっていたのか?を客観的に見ることができます。
名前を付けると、気が楽になることや逆にレッテルを貼るようになったりしてしまう自分を思いうかべました。
その解きかたも併記してくださっているので、自分が持った違和感を大切にしてどこから来るのか?を考えてみる、それが解きかたでもあるようです。
後半になると
呪いの言葉から、灯火(ともしび)の言葉、湧き水の言葉へと移っていきます。
文字をみてわかるように、希望が湧いてくるような内容になっています。
社会構成主義でいう「言葉で未来をつくっていく」とはこういうこと!という内容が書かれています。
灯火の言葉は「相手に力を与え、力を引き出し、主体的な言動を促す言葉p194」です。
言葉でエンパワーメントするということなのですね。
実体験からしても、落ち込んだ時に誰かが言ってくれた言葉で、気づくことがあったり、前向きになれたりすることがあります。
このことかと思います。
湧き水の言葉は、「みずからの身体から湧き出てきて、みずからの生き方を肯定する言葉、呪縛から自らを解き放つ言葉p236」と定義されています。
例えば「わたしは自由だったんだ」と小説の主人公が言う場面があります。自分が自分の役割として「言葉」に縛られていたということを自覚し、自分を解き放った言葉です。
自分を自分で縛ってしまう言葉。たくさんあるような気がします。どんな言葉が自分を解き放ってくれるのか?それを自覚したときは、すがすがしい気持ちだろうなぁと思います。
まるで謎解きのドラマを見ているように、始めからすいすいと読み進んだご本でした。
読み終わったあとも、すっきりと気持ちがよく、前向きになれました。「灯火の本」でした。
あとは、自分の中から湧き出てくる「湧き水」を感知して言語にすること!なのだと思います。
【言葉を疑う】
普段使っている言葉には、呪いがかかっていたのですね。
もちろん、これによって秩序が維持されることもあります。ただ、必要以上に自分達を勝手に縛っていることもあるのだろうと胸に手を当ててみました。
自分で気づくことは難しいかもしれませんが、ふとした時に「これは、どういう意図なのだろう?」ということを考えてみる事(自分との対話)も必要なのでは?と思いました。
ファシリテーターは言葉を扱います。
問いかけを考えるときには、常に「この問いかけでゴールにたどり着けるだろうか?」「どんな話し合いにあるのだろう?」「迷走しないだろうか?」など自分に問いかけています。
これからは、「この問いかけは呪いになっていないか?」も加えた方がよいかもしれません。
さらに、「この問いかけで呪いを解くことができるか?」も場合によっては求められるのかもしれません。
呪いを解かれたときの解放感。
きっと、エンパワーメントにつながるのでしょう。
でも、問いかけだけではできません。問いかけられて、考えるという時間が必要なのだと思います。
数分でも、落ち着いてふりかえって考える時間をもつことが大切なのですね。
ファシリテーターとして、言葉に繊細になりたいと思いました。
2019-07-12 | ブログ
子育て中のママの社会参加を、まるしぇ出店を通してお手伝いする「子育てママのはじまるしぇ」。
犬山市さんが昨年度から3年間の予定で行っています。
手仕事は好きだけど、マルシェに出店してみたいけれど、転入してきたのでお友達をつくりたくて…
などなど、きっかけはいろいろですが、そんなママたちのお手伝いをしたいということで始まりました。
(地方創生の事業の一つです)
この講座では
みんなで、作品を見せ合ったり、アドバイスしあったり。
そして、マルシェに出店している先輩からのアドバイスをもらいつつ進めています。
全6回の講座の中にはプチマルシェとして、昨年度は2時間弱、今年度は3時間ほどの時間をとって、お試しのマルシェをします。
先輩からのアドバイスは、作品だけでなく、お店のディスプレイや看板、名刺など必要なものも教えてくれます。
マルシェに出店するにも、作品だけでなくこんなにいろいろな準備が必要なんだなぁと毎回おどろいています。
まるで、私も一緒に出店するような気分です。
お試しのマルシェ、始まります!
マルシェって意外にたいへん!
好きなことを仕事にしていられる、創作は楽しい、子どもが寝た時間を有効に使える…
などなど、手軽に始められてプチ起業にもつながるのでは?と思っていたマルシェ。
お話を聞いていると、実は大変なのだと分かりました。原価計算や値段付けも難しいです。
以前、ご紹介いただいた方に、マルシェを企画していた方がいらっしゃいました。
そのうちに、マルシェを始める前に作っていたステンドグラスをリクエストされ…
今は、本業になっていらっしゃいます。
手間も大変ですが、お仕事にしてしまったというのも、いろいろとご苦労があったのだろうなぁと、お手伝いを始めて分かりまた。
この方のように本業とまではいかなくても、子育て中のママが社会の中の一員というのを実感できるようなきっかけになると本当にうれしいです。核家族で一日中、小さな子どもとだけ向き合っていると、社会から取り残されているような気がするときもありますもんね。
仲間づくりの場にも
実際にやってみると(それを見ていると、ですが)やはり、お試しできるのは心強いですね。
そして、仲間がいる!
一緒に始めた仲間にはいろいろと相談できますし、一緒に出店もできて助け合うことができます。
実際に一期生の方々も今年度の講座に顔を出して応援してくださいます。
こんな素敵なつながりが広がっていくのはとてもうれしいです。
以上のようなステキな企画をお手伝いさせていたけることに感謝しています。
私もマルシェの先輩に作品をリクエストして創っていただいたりしています。(役得)
今年は、なんと!金魚の帯留め。
どんな帯にあうかしら?とわくわくです。
「自分だけのもの」はテンションがあがりますね。