ソーシャル・アクティ まちづくり&組織の活性化・ファシリテーション

社会が、一人ひとりが、生き生きと生活できる社会の実現をめざしています。

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エンパシーを体感するワークショップ

2022-03-13 | ブログ

名古屋市に地域の国際化を進めることを目的とした「名古屋国際センター」があります。
(https://www.nic-nagoya.or.jp/japanese/aboutnic/)
こちらのセミナーにオンラインでしたが、参加しました。

タイトルは「エンパシー(共感)が人をつなぐ」です。

エンパシーと言えば…『他者の靴を履く』ブレイディみかこ著でキーワードとなっている「共感」。
これからの時代を生きていくのに、必要なスキルなのでは?と思っていました。
そこに、ぴったりな企画!
参加するしかない!です。

このセミナーは、
ニッポン複雑紀行(
https://www.refugee.or.jp/fukuzatsu/)という雑誌の編集長、望月優大さん

芸術文化観光専門職大学の助教、飛田勘文さん(
https://www.at-hyogo.jp/teacher/staff/000112.html)
の対談とワークショップでした。

対談

お二人の対談は、とっても自然で90分があっと言う間でした。
望月さんは、2月にJICA主催のセミナーにもご登壇。技能実習生の話をしてくださいました。
今回は、エンパシーについて。ウチとソトと言われているが、ウチはきっと自分1人。ウチの人以外は全部ソトの人。
という言葉が印象に残りました。

確かに、自分以外の人のことって分かりません。分かっているつもりでいるんだなぁと思うことってたくさんありますよね。
でも、本当は、自分のことさえ分からないですよね。
「ジョハリの窓」にだって、自分の知らない自分という領域があるくらい。

ジョハリの窓で自己分析 ~概要、やり方、項目例、シート、アプリ、研修活用~ | 適性検査「ポテクト」(https://potect-a.com/utilization/johari_window/ より)

飛田さんは、多文化共生の中で芸術によってコミュニティをつくっていくことをご研究されていらして、演劇についてのご研究が深いのだとか。
芸術文化観光専門職大学は、演出家の平田オリザさんが学長を務めていらっしゃる大学。
飛田さんのお話を伺っていると、その関係性に納得でした。

*余談で失礼しますが、
 平田オリザさん、コロナ禍の2020年6月にFAJにお招きして、定例会をしていただいたなぁ…
 ご著書は何冊か拝読していましたので、あの時、勇気を出してお願いして良かったと思っています。

さて、話を戻して…(戻ったのかしら?)
飛田さんの「演劇によってルールを変える予行演習をするんだ」「社会のルールチェンジは可能だ」という考え方は、
アウグスト・ボアールという人物を思い出しました。

(https://globaldrama.org/worlddrama/ より)
『被抑圧者の演劇』という著書があり、演劇で社会問題を当事者に自覚させ、解決方法を演劇で探っていくという手法を生み出した人です。
社会開発の分野では、有効な手法として活用されているとか…
ちなみに、『被抑圧者の教育学』で識字教育で社会を変えていこうとしたパウロ・フレイレと友人だったのです。
同じ考えを異なる手法で達成していこうという同士がいたというのは、心強いことだっただろうなぁと思います。

(wikiペディアより)

エンパシーを体感するワークショップ

このワークショップの前に、外国籍の女性が登壇し、日本でのご経験を語ってくださいました。
ワークショップでは、この方のお話の一場面を切り取って、寸劇にします。

単身で日本に来て、辛いことがたくさんあったのだろうなぁと想像するのですが、前向きに生きて来られた方でした。
今では、ボランティア活動から発展してNPO登録するまでに!
「みんなが幸せでほしいから」という言葉と実行する力が素敵でした。

急遽開催!】演劇WS・おしばいのはじめの一歩!(6/29) | しながわ学院エンタ部

オンラインでは、演劇ワークショップを見ているだけでしたが、時間の許す限り参加しました。
ファシリテーションでいう「観察」に徹していると、本当にいろいろなことが見えてきます。

アイスブレイクからだんだんチームができていく過程
ファシリテーター(飛田さん)のファシリテートとプログラム構成
参加者のみなさんのコミュニケーション力

ファシリテーターとしても、とっても学びになりました。

そして、演劇の力を感じたのでした。

以前、NGOのたまごセミナーを受講したことがあります。
そのときに、「寸劇をつくって演じる。他のチームが演じるのを見る。」というワークをしました。
新聞から一つテーマを取り上げて、ストーリーをつくり、演じるというものでした。
自分たちが演じるよりも、演じているのを目の前で見る!(至近距離で観る!)というのは、たいへんな迫力がありました。
(鳥肌がたってしまったことを覚えています。何十年経っても覚えています。)

演劇(インプロと呼んでもいいかと…)を活用してみたいなぁと思いました。

インプロ。
社会開発のファシリテーターが活用するように、まちづくりのファシリテーターにも必要なスキル(?)なのかもしれません。

 

「おてらおやつクラブ」を知りました

2022-02-24 | ブログ

日本ファシリテーション協会、中部支部で活動をしております。
このNPOに入って、もう19年目…
中部支部の立ち上げから参加していますが、あっという間でした。
時が経つのは早いものです。

FAJは、各支部で毎月、定例会をして、ファシリテーションのスキルを仲間とともに学んでいます。

今回ご紹介したいのは、1月2月の合同企画(全4回)の中の一つです。
この企画は、いろいろな分野で、ファシリテーションと謳わないけれど、
社会課題の解決に取組んでいる方を4人お招きして、インスピレーショントークをしていただいています。

先日、NPO法人「おてらおやつクラブ」の理事をしていらっしゃるお坊さん(お若いのでびっくり!)をゲストに呼びし、お話をしていただきました。https://otera-oyatsu.club/

お寺」イラスト無料

心がとっても寛い、おだやかな方だなぁと思いました。
その方が、おてらおやつクラブのご紹介をしてくださったのですが…

改めて、「お寺」とはどんな存在なのか?と考えることができました。

おてらおやつクラブとは?

おてらおやつクラブは、お寺でのおさがりが(お盆やお彼岸など)時期が集中しておすそ分けしても余ってしまっていた…
一方でお菓子を食べられない子がいる…
これをマッチングさせるという仕組みです。

マッチングは、配食支援をしている団体へ送ります。その団体から必要とされる人たちへ送られるというものでした。
ただ、近頃はお寺に直接依頼があることもあり、どうしようかと悩んだ結果、直接送ることもあるのだとか。
そもそも、おてらおやつクラブの趣旨は何か?直接送ることが、その趣旨にあっているのか?と悩まれたとのこと。

NPOであるということは、ミッションがあり、そのミッション達成のために活動する団体です!というのを表明しているということなので、その行為はミッション達成のためになるのか?ということなのでしょう。

おやつを食べる子供のイラスト | かわいいフリー素材集 いらすとや

定例会では

お礼の手紙やコメントなどをご紹介いただきました。
心に残るコメントは…
・お寺さんからの支援だと思うと、仏様に守られているような気がして、安心できる。
・私は存在していていいんだと思った。
でした。

お寺は昔は、村の中心であり、いつでも住職さんがいてお話をしてくれる。
村の人たちの心のよりどころ。のような場でした。
それが、いつの間にか離れていって…(都市化の影響なのか?コミュニティの希薄化の現れなのか?…)
ここは、探ってみたいところです。

お寺さんと聞くとなんとなく気持ちが和らぎ、ほっとします。
今でも、心のよりどころになっている部分もあるのですよね?

コメントの「仏様に守られている」というのは、この部分なのかなぁと思いました。
冷たいと(感じている)中にいても、優しく接する人がいてくれると、涙が出そうになりますもんね。

もう一つのコメント「存在していていいんだ」は、そこまで追い詰められているんだと思い、こちらの胸が締めつけられました。
自分は何のために生きているんだろう?私はこの世に不要なのでは?
と思ってしまうくらいだったのですよね。

食べること、甘いものをいただくことは、人に心を取り戻してくれるのだなぁと思いました。
(忙しすぎると、本当に、人としての心をなくしてしまいますもんね)

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ブレイクアウトルームでは、女性3人でしたので、うるうると涙声になりつつ…感想を共有しました。
その中に、定時制高校の事務をしている方がいらして、こんなお話をいただきました。

外国にルーツのある生徒で親は母国へ帰国したが、子どもだけで日本に残って働きながら定時制高校に通っている生徒がいる(それも、複数人)とのことでした。

高校生の年齢で、自分で働いて学校へ…
・・・

生活は、いかばかり

「そんな子に『修学旅行の積み立て分を払ってね』というのがつらいけど、言わないといけない」というお話を聴いて、
何かできることはないのでしょうか?考えたいね!となりました。

日本の貧困は相対的。目に見えづらいといわれています。
コロナで外にでなくなったとはいえ、本当に(私には)見えていない現状を見せていただいた気がします。

ファシリテーターとして!というよりも、同じ社会に生きている人として、何かできることはあるだろうか?と考えなくては!という気持ちになりました。
ファシリテーターの何かがお役に立つことがあれば!ファシリテーターの活動範囲を広げていきたいと思いました。
 

 

 

 

 

 

 

 

アツイ想いを発信する!

2022-02-13 | ブログ

ちょうど今、FAJ(日本ファシリテーション協会)中部支部で1~2月の連続定例会(イベント型)というのを開催しています。
ちょっと新しいことしてみよう!と集まった仲間とともに企画しました。

昨年6月にあったFAJの大阪サミット(FAJ内での全国イベント)で、サミット宣言がでました。この中に、「孤立と分断をファシリテーターが解消する」というくだりがあります。この「孤立と分断」の解消に向けて、何ができるかを考えてみよう!という趣旨です。

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毎回、ファシリテーションとはあまり関係のなさそうな、でも、社会課題の解決に挑戦している方をゲストにお呼びして
30分くらいのお話と対話、共有などで2時間を過ごします。

その第2回が「にっぽんど真ん中祭り(略して「どまつり」)を立ち上げて23回も継続させている、現在は公益財団法人にっぽんど真ん中祭り文化財団の専務理事、水野孝一さんがゲストでした。https://www.domatsuri.com/

(https://www.domatsuri.com/ より)

どまつりは

名古屋の夏の風物詩にもなっているような
毎年、8月の終わりに開催される、よさこい踊りから出発した踊りの祭典です。水野さんのお話では、名古屋には(徳島のよさこい節や北海道のソーラン節などの)有名な民謡がなかったので、各地の民謡を元に創作ダンスをしてもらおうと始めたそうです。なので、お国自慢ができます!
お国自慢ができるのは、まちづくりでは地域アイデンティティが醸成されること。まちづくりにもピッタリなお祭りです。

そういえば、地域のつながりをつくっていくには、イベント(祭り)が一番と昔から言われています。

そして、「観客動員ゼロ=全員参加型」をコンセプトにしていらっしゃいます。

水野さんもファシリテーションのスキルを使って、さまざまな会議、プロジェクトを進めていらっしゃいました。

数々の物語があって、(ありすぎて)どまつりのことを語りだすと、これまたキリがありません。

そして!

以前、ご縁をいただいてどまつり合宿のファシリテーターをさせていただいたことがあります。
(ピンチヒッターでした)

そのとき、水野さんにお目にかかって、「アツイ想い」を持った方だなぁ。この熱量でどまつりもアツイのかしら?と思っておりました。
毎年、ファイナルステージを生で見ていて、病みつきになっております。

今回は改めて、公益財団法人になった経緯や、コロナ禍の中でも(2020年、2021年)オンライン開催とした想いなどをお聞きしました。(初めてのお話も多く、とっても興味深いものでした)

お話の中で、何度も口にされていたのが「発信」という言葉でした。口にする。発信する。
有言実行という言葉がぴったりでした。

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想いを口にすること。言い続けること。
これが、大切なんだ!思いました。

コミュニティ・オーガナイジングという手法があります。
人を巻き込むためには、私→私たち→それをするのは「今」と語るというものです。
水野さんのお話の中にも「私たち(水野さんは我々とおっしゃっていました)」が何度も出てきました。
私たちが「今」実現させていく!というとっても力強いメッセージが語られていました。

こんなにアツく語られると、ついつい引き込まれてしまいます。
そして、それがとっても心地よいのです。
私にもできるかも!関わってみたい!!という気持ちになります。(巻き込み力とはこういうことかも)

きっと、引き受ける覚悟=胆力があって、その上で想いを語るから力強さがあふれているのでは?と思いました。

その後は?

水野さんのお話に刺激されて(そそのかされて)、ついつい、いろいろなことをしてみたい!と妄想してしまうのでした。

こんなに力強いファシリテーターになれたら…
何かを語るとき、まっすぐに将来を見ながら想いを込めて語る!
ファシリテーターとしては、ワークショップなどでは、あまり自ら自分の意見を言いませんが、
自分の想いについては、ここぞ!という時だけでなく、普段から言葉にして発信し続けることが、自分の想いを実現させることになり、
力強いファシリテーターになれる方法なのだと思いました。

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これからも、より精進していこう!
(ここぞ!という時には)アツく語るファシリテーター(もちろん、行動も!)を目指してみようと思いました。

 

歩くと見つかる!身近な自然

2022-01-22 | ブログ

コロナ禍の中、気が付いたらPCの前に一日座っているということ、ありますよね。
一日歩いた歩数が数百歩という日も少なくなく。
みなさまも、「運動」を心掛けていらっしゃるかと…
今まで車で出かけていた場所でも、少し歩いてみようか?という気持ちにもなりますよね。

と、思い立ち、自宅から500mほど先にあるスーパーマーケットに歩いていくようになりました。
(今まで、こんなに近いのに車で移動していたなんて。歩いてみると近くて驚きました!)

そのスーパーマーケットまでの道のりには川ではなく、用水が並行してあります。

買い物をした帰り道は、その川沿いを歩いていきます。
すると・・・

この川のことを少し

この川は今、3面張りなのですが、土砂が堆積し、木が育っています。

第 7 章 渓流保全工 2-135 第 7 章 渓流保全工 第 1 節 総説 渓流保全工は、渓流流路に沿ったある

30​~40年経った区画整理事業で、改修されました。(記憶は定かではないのですが、たぶん、改修後30年は経っているかと思われます)
工事前は、鯉や鮒、メダカが泳いでいて魚とりをしたり、
春になると土手には、土筆やノカンゾウが生えてきて、採って食べたりしていました。
魚とりに夢中で川に落ちそうになったことや、ヘビが川を泳いでいるのを目撃したことなど、いろいろな体験をさせてもらいました。

3面張りになってしまうと、すっかり自然は消えてしまいました。
生活排水が流れていたので、改修当時~10年ほどしても川辺に降りると、臭いがしました。
それでも、なんとなく生き物がいる気配がありました。
カニが(発見したときは、もう、死んでいましたが)生息していたようでした。
こんな水にも生き物が住むんだなぁ。

そして、今!

昨年の秋ごろから、川沿いを歩くようになりました。
すると、かるがもの親子がじっと並んでいているのに遭遇しました。

そして、かもがいたり、鵜がいたり、シロサギまで。いろいろな鳥が来ています。
今日は、どんな子たちに会えるのか?を楽しみに歩いています。

カラスが、大きな魚をついばんでいるところにも出くわしました。
鯉が川で泳いでいましたが、まさか…

先日、嵐が去ったあと、水嵩が増していましたので、かるかも親子はどうしているのか?今日は会えないのか?と探しながら歩いていますと…
場所を変えて、ちゃんと仲良くエサをさがしていました。
さすがです!

毎回、新しい発見をさせてくれる身近な自然に感謝しています。

こんなに近くに自然があった!と気が付いた

日常のちょっとした発見は、うれしいものですね。
つい、聴いてほしくなってしまいます。

facebookでも、みなさんのお散歩の投稿が増えたような気がします。
きっと、身近な自然を愛おしく思って、つい、投稿したくなるのですね。
投稿する方も、それを見る方も、ちょっと笑顔になる時間になっているのですね。

 

 

 


 

 

『ファシリテーションとは何か』早速、読みました

2022-01-11 | ブログ

2021年末に出版された『ファシリテーションとは何か』ナカニシヤ出版、を早速読みました。
各界からファシリテーションに関わっている研究者の知見を集めたご本となっています。

(アマゾンより)

今まで存知あげなかった先生も執筆されていて、とても興味深い内容でした。

この中で特に印象の残ったのが3つありましたので、ご紹介します。

1.ファシリテーションとコミュニケーションの関係(はじめにから)

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「人々が集まって、やりとりをしながら共同で何かを行うときに、コミュニケーションの場を保持し、そのプロセスに働きかける取り組み・仕組み・仕掛け」

とあります。
ファシリテーターがコントロールする場では、自由にコミュニケーションがとれないのではないか?という批判に対する筆者(井上義和)による考察から出た、ファシリテーションの定義です。
フリーに話をしてよいという場では、コミュニケーション能力の高い人がその場を支配してしまい、コミュニケション力の高くない人は話に入ることもできない状態となることが散見されます。
ところが、ファシリテーターがファシリテーターとして機能している場であれば、コミュニケーション能力の差をファシリテーターが「場を保持する(ファシリテーターの中ではホールドすると呼んでいます)」ことで、格差が縮小し、対等な話し合いの場ができます。

今まで、うまく言語化できなかったコミュニケーションとファシリテーションの関係を整理してくいださっています。
お陰でスッキリ!できました。

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2.ファシリテーションの書籍(第4章から)

筆者(牧野智和)が2000年からの「ファシリテーション」「ファシリテーター」という名前が含まれている書籍を集計して、
その結果を棒グラフで示してくださっています。(ここでは、ご紹介しづらくて申し訳ないです)
このグラフによると2000年~2006年はほぼ順調に増加し、2007年が突出。その後幻想し、2011年、2013年に急増、その後はほぼ横ばいな感じです。(とってもおおざっぱで申し訳ありません。詳細は、本書をご覧くださいませ💦)

この増減の理由は定かにはなっていませんが、2011年、2013年は3.11関係のこともあるのでは?と推察できるのでは?(根拠がないのですが)。2013年以降は毎年10冊以上が出版されているようです。

毎年の出版数を見れば、ファシリテーション、ファシリテーターが普及しているという根拠にはなると思います。そして、単なる流行ではなく、社会に必要なものなのだと。
一度、集計してみたかったので、集計くださって、感謝です。
ファシリテーションに関する本は、ビジネス書として出版されていることが多いとのことです。ビジネスの場で「非生産的な会議から脱却し、根回しによる妥協や利害調整ではなく。組織のメンバーそれぞれが知恵を出し合って論理的にも感情的にも納得できる結論を導き出すアプローチがファシリテーションである(堀『ファシリテーション入門』2003年)という需要が増えてきたことが原因の一つなのかもしれません。

決められない」非効率な会議の原因は、日本人の「話し合い絶対主義」の影響 | 改革志向のおっさんブログ

3.ファシリテーションの概念整理(第5章から)

ファシリテーションは「促進する」「容易にする」という意味があります。では何を「促進する」のか?何を「容易にする」のか?について、整理してありました。(地元、愛知県にある南山大学の中村和彦先生の担当パートです)

親和図がかかれており、輪は3つ。
一つは、タスク(課題解決/合意形成)
一つは、ラーニング(体験/学習)
最後の一つ、リレーション(関係性)
となっています。

そして、タスクの項目に「まちづくり」が位置付けられていました。
そうなんです!
まちづくりのワークショップはタスク重視なのです。限られた時間にその回の目標を達成することが求められます。
(大切な税金で開催されていることが多いので、当然といえば、当然なのですが…。意外に他の分野の方からは、まちづくりってゆるゆるしているねと言われることがあります。)
このことは、中村先生の図を見て「やっぱりそうだよね」と自分で納得してしまいました。

「こんなことをやっているよ」と他の分野で活躍しているファシリテーターと話をすると、「とってもタスク重視なんだね」と言われます。

参加してくださっている市民の方が、納得して(次の行動に進んでみようと思って)くださるし、毎回の到達したかった目標は達成している!という課題を毎回クリアしているのでした。

マルチタスクイラストデザイン | 無料のベクター

改めて、自分がやってきたことをふりかえり、整理してくださったお陰で言語化できました。
ふりかえる中で、まちづくりにおけるファシリテーション、ファシリテーターに求められること(自分はどう対峙してきたのか?も含めて)改めて考えることができました。そして、これからについても!

さらには、ずっと温めている単語、「熟議民主主義」にもファシリテーションは必要なのだという第6章もあり、わくわくして一気に読んでしまいました。

ノウハウやスキルでないファシリテーションのご本でした。


 
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