2023-03-23 | ブログ
先日もご紹介した「みんなのおうち」で子どもたちとの対話の続編です。
「つながりステーション」という機能も担っています。
子どもたちが学童や学校から習い事へ行く前の時間を過ごす場所にもなっています。
(みんなのおうち連尺が入っているビルです。昨年、みんなで壁画!をしました)
先日、初めて会う小学校5年生が一人でLaQ(ラキュー)というブロックを一人でコツコツと作っていました。
鳥を作っているとのこと。
写真撮らせてらうのを忘れてしまいましたが、大きな、頭部がしっかりとした、尾羽の長い鳥でした。
ちょっと提案を。
尾羽がなが~く一本だったので、
「飛行機の尾翼みたいに、3つに分かれてる尾羽になる?」と聞いてみました。
LaQでどうやってつくるか?のイメージを共有するために、鳥が飛んでいるときの尾羽の広がりを検索しました。
そこから、彼の本領が発揮されてきました。
なんと、恐竜に興味があるそうで、
「プテラノドンは翼竜で、鳥の先祖じゃないよ」と教えてくれました。
(確かに…始祖鳥が鳥の先祖だった💦)
プテラノドンの羽根とコウモリの羽根の構造が同じ!とか
オスとメスでは、トサカ(?)の大きさや形が違うんだよ。とか
鳥の羽根のつき方、羽根が落ちるっていうのは、どういういこと。
などなど、たくさん教えてくれました。
それを聞いて、ひとつひとつ、ネット検索して検証。
そこから、話がまた膨らんでいくという
とっても素敵な対話の時間になりました。
興味があること、疑問はたくさん!
彼は、「くじらと牛が同じ種類だというのが納得いかない!」
とも言っていました。
大人からすると、「哺乳類なんだから、一緒じゃない?」といいたいところですが、
彼の疑問を(きっと、すばらしい視点)潰さないようにしたいなと思い、
「そうなの?」どんなところが?と対話を続け始めたときに、time up!
残念。彼は、塾へと行ってしまったのでした。
興味があることを追求していく!
という、彼の姿勢はとってもステキ!でした。
そして、
・得意なこと、興味のあることは、放っておいても自分で調べていくんだなぁ
・止まらないくらい、話してくれるんだなぁ
ということを改めて感じました。
その、エネルギーを分けてほしい(笑)と思いました。
きっと、誰でも、子どもではなくても、興味のあること、好きなことには、エネルギーを注いで没頭できるんですね!
教育→共に学ぶを実感
19世紀のアメリカの哲学者、ジョン・デューイが「実験学校」という教育のスタイル(あえて、ここでは、こう表現します)を提案していました。
(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%87%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%A4)
この提案の中の学校は、教師はファシリテーターで、子どもが興味のあることを考える、やってみることを助ける役割とされています。
(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%95%8F%E9%A1%8C%E8%A7%A3%E6%B1%BA%E5%AD%A6%E7%BF%92)
きっと、こういうことなのでは?
と、実際と理論が合致した、楽しい学びの時間を過ごしました。
そして、一緒に探究していくのは、とっても楽しいだけでなく、気持ちが落ち着きます。
彼に、「ありがとうございました。」って言っておきたくて。
そして、そんな気づきの場をいつも提供してくれる「みんなのおうち連尺」のみなさんにも感謝です。
2023-03-15 | ブログ
先日、龍谷大学にて開催されました「シティズンシップ教育フォーラム」。
http://jcef.jp/
とってもアットホームで、お互いの対話の中から気づいてゆくというプロセスでした。
こんなの感じで行われたシチズンシップ教育
JCEFのホームページより(ちょっと長いですが…)
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■日時:2023年3月4日(土)13時~3月5日(日)15時30分
(受付開始・開場:3月4日(土)12時30分)
■場所:龍谷大学 深草学舎 和顔館(わげんかん)
(全体会会場)B101教室
アクセス:https://www.ryukoku.ac.jp/about/campus_traffic/traffic/t_fukakusa.html
キャンパスマップ:https://www.ryukoku.ac.jp/about/campus_traffic/fukakusa.html
■大会テーマ:シティズンシップ教育の新章を拓く
■プログラム
<1日目/3月4日>
12:30 受付開始・開場
13:00 オープニング
●設立10周年記念メッセージ
小玉重夫さん(東京大学)
川口広美さん(広島大学)
古田雄一さん(筑波大学)
13:20 セッション1「私にとってシティズンシップ教育とは?」
参加者の実践や研究の「根っこ」や「幹」になっていること,
そして,その「根と幹」を形成した流れや,
その「根と幹」から今どのような広がりを見せているかを
参加者同士で聴き合う時間といたします。
●ファシリテーター:
土肥潤也さん(NPO法人わかもののまち)
岡本愛香さん(北海道大学大学院)
15:00 休憩
15:10 セッション2「新時代の私らしい参画をつくりだす」
市民の政治参加や地域参加,子どもの権利擁護,主権者教育などで
新しい展開を創り出している実践者からの話題提供を受けて,
シティズンシップ教育の新しい展開方向を考えていきます。
●ゲスト:
伊藤和真さん(PoliPoli)
奥村仁美さん(子どもアドボカシーセンターOSAKA)
黒崎洋介さん(神奈川県立瀬谷西高等学校)
若狭健作さん(地域環境計画研究所)
16:10 休憩
16:20 セッション2の続き
参加者からの質問や意見などを踏まえながら,
ゲスト間のトークセッションを進めます。
●コーディネーター:
別木萌果さん(都立小川高等学校)
古野香織さん(認定NPO法人カタリバ)
●コメンテーター:
市川享子さん(東海大学)(予定)
17:40 ふりかえり
18:00 1日目終了
<2日目/3月5日>
09:00 開場
09:30 チェックイン
09:45 セッション3「これからのシティズンシップ教育のチャレンジは?」
セッション1・2を踏まえて参加者が「問い」を立て,
その「問い」をもとにした問題関心別グループを
その場でつくって対話を進めていきます。
●ファシリテーター:
土肥潤也さん(NPO法人わかもののまち)
岡本愛香さん(北海道大学大学院)
●コメンテーター:
斉藤仁一朗さん(東海大学)
12:00 昼食休憩
13:30 セッション4「若者の視点からの社会デザインに学ぶ」
●企画提供:
高校生ソーシャルデザインスクール & サポーターズ
15:00 ふりかえり
15:20 クロージング・メッセージ
15:30 終了
16:15 閉場
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と、このようなプログラムが公開されています。
この内容を見る限り、「対話」が組み込まれているように見えました。
もちろん!参加してみると、ファシリテーションの技がたっぷりと活用されていました。
特に、2日目の午前は、OST(open space technology)という進め方でした。
文を読むと、確かにOSTで進めるみたいだけど、まさか!ねぇと思っていました。
が!
まさか、まさか!でした。
(アマゾンより)
OSTは、
課題と思っていることや、こんなこと話してみたい!ことなど、参加者がテーマをたてて、他の参加者は自分が話してみたいと思うことを話す。というものです。
テーマを立てた人(テーマオーナー)がたくさんいて、驚きました。
そして、若い方がファシリテーターを!しかも、OSTという言葉を使わずに、ちゃんと進行する!!という
ファシリテーターとしては、とっても素敵な進め方でした。
教育に関わる研究、教師の方が多く参加していらっしゃる会とのことで、
みなさん、やわらかい雰囲気で、なごんだ場になっていました。
シチズンシップについて、いろいろな見解があること、実践しようとしている方々がいることを知って、
なんだか、力が湧いてくるようなフォーラムでした。
前向きに、子どものため、社会のためを思って、子どもたちに向き合う姿を想像しただけで。笑顔になりそうです。
みなさん、民主主義の浸透、主権者意識の醸成のために、日々研究、実践されていらして、前向きな気持ちになるフォーラムでした。
5日(日)の始まる前に、東寺の「がらくた市」(毎月第一日曜開催)ものぞくことができました。
OSTがこういう場に使える!できるんだと体験できたことから、いろいろな展開を考えていこう!とちょっとチャレンジングな気持ちになりました。
2023-02-21 | ブログ
一昨年から、監事をしている子育て支援の団体が行っている学童の事業。
この中の一つのメニューにしていただいている「こども哲学カフェ」。
小学校1年生から4年生と「気になっていること」「不思議だなぁと思っていること」について対話します。
内容は、社会問題や理科的なことまで盛りだくさん。
(哲学からかけ離れている話題が多いのですが)
この対話の中で、気になったことを自分で掘り下げて考えて、
中日新聞主催の「新聞切り抜き作品」「子どもと先生の新聞コンクール」大賞を受賞したとのこと!
2023.2.20日の中日新聞に大きく掲載されていました。
受賞したこどものお母さまが教えてくださいました。
暴力について語ることは、なんとなくタブーだと思っていたところ、
「こども哲学カフェ」で取り上げて対話したことで、
「ああ。口にしていいんだ。考えていいんだ。」と思ったみたい。
とのことでした。
そこから、学校でも、学童でも扱った「SDGs」についても考え、
「子どものしあわせ」「せんそうのない国」に発展させて考えてくれたようです。
そして、よく見ると「みんなちがって、みんないい」にも「こども哲学カフェ」で話し合ったことが!
新聞の写真に「『らしさ』、決めつけないで!」という切り抜きを見つけて、これも、こども哲学カフェで扱ったなぁと
覚えていてくれたことに感謝しました。
このときは、ジェンダー問題(というと難しいですが…)を取り上げました。
参加者の女子が「よく、女のクセに。って言われるけど、なんで?」という疑問を挙げてくれたので、
みんなで対話しました。
そのときのことが心に残っていたのですね…
「こども哲学カフェ」でみんなで対話したことを、忘れずにSDGsという括りの中で整理して発表してくれた!
もう、うれしいことこの上ないです!!
やってよかった!!と思いました。
これは、もちろん、ご本人の努力と探究心はすばらしい!です。
でも、ちょっとだけ…こども哲学カフェも役立ったと思いたい。
自画自賛ですが…
実は、「こども哲学カフェ」開催のきっかけは、
2020年4月に日本ファシリテーション協会(FAJ)でオンライン哲学カフェに参加しました。
そのときに、哲学カフェでの対話の楽しさに触れ、実際にやってみたい!と思いました。
この時は、コロナ禍で外出も憚られる状況でした(遠い過去?)
FAJは、毎月開催している各支部の定例会を一斉にオンラインに切り替えました。
そこで、「オンライン哲学カフェに挑戦」に参加したのです。
遠隔地にいても、参加できる!交通費も移動の時間も不要!で、ありがたく参加してみました。
そこで、対話を重視する哲学カフェ
(このときは、哲学の大学の先生がファシリテーターを務めてくださって、とっても哲学が身近に感じられたのです)
の楽しさと探究の魅力に引き込まれてしまいました。
大人と哲学カフェをするのも楽しいけれど、子どもたちとできたら、また違う楽しさがあるだろうなぁ。
と、子育て支援団体の代表に相談したところ、二つ返事でOKをいただきました。
という経緯があります。
哲学カフェ、子ども哲学カフェについての書籍を読み、動画も見て、事前の勉強もOK!
イメージを固め、プログラムも作成して臨みました。
小学校1年生から4年生のこどもたちといろいろと対話をしました。
内容は、さまざま。
科学的な話題のときは、みんなで「なぜだろう?」とまず考え、インターネット検索して裏付けることをしました。
そして、退屈しちゃう低学年向けに、最後に今までの対話からイメージを描いてもらうという、飽きない工夫も入れたりして。
最近では、おしゃべりが大好きなこどもに、
「あ!哲学カフェの先生だ!今日は、哲学カフェなの?哲学カフェやりたい!」
と言ってもらえるようになりました。
喜んでくれるこどもがいるなんて、本当にありがたいです。
そして、大人の私も、いろいろと勉強になります。
「え?そんな仕組みになっていたのね~」と一緒に探究していけます。
自分で探究していける人になってね。と願いを込めて、対話を楽しんでいきたいと思っています。
みなさまのご声援、よろしくお願いします。
ご参考までに、参照した書籍をご紹介します。
『哲学カフェ!』小川仁志、祥伝社黄金文庫、2011年
『僕らの世界を作りかえる哲学の授業』土屋陽介、青春者出版社、2019年
『哲学カフェのつくりかた』鷲田清一(監修)、カフェ フィロ(編)、2014年
2023-02-13 | ブログ
市民活動センターの市民活動団体の交流会でファシリテーターを務めさせていただきました。
(https://www.ama-shiminkatsudo.jp/_files/ugd/c1cba3_957c3c302f9047789e237c3eb67c53a9.pdf)
コロナ禍でなかなか活動できなかった団体もたくさんありました。
オンラインで乗り越えた、対面でなんとか続けてきたという団体も、もちろん!ありました。
が、なんとなく会うことが憚られて、そのまま…
という団体も少なくなかったようです。
コロナ禍での市民活動団体は
5月のゴールデンウィーク明けには、covid-19は5類になり活動しやすくなるはずなのですが、
一旦、途絶えてしまった動きが、果たして復活できるのか?
新たな社会課題へ対応していけるのか?
団体として新たな活動をすることができるのか?
など、課題はコロナ禍前よりも山積のようです。
コロナ禍で、抱えていた課題が増幅されたようにも思えます。
この状況を突破するためには、他の団体とのコラボ!
ということで、
他の団体との交流の場をつくろう!
となりました。
ファシリテーターとして、目指したのは
ファシリテータ―としては、その、交流の場で、
・どんな部分でコラボしたいのか?を明確にして
・その部分を提供してもいいよ~という団体や人を探せる
・それらのアイデアを考える
機会になるようにしたい、と思いました。
進めたのは、もちろん!
ワールドカフェ。
ただし、テーブルごとにテーマを掲げ、そのテーマから話し合っていただく。
ということにしました。
ぞして、贅沢にテーブルにファシリテーターが一人ずつついてくださって、
メモもしてくださいました。
最後のハーベストは、
モンスター・スティッキー・ボード!
(ハーベストのテーマについて、思ったことなどを紙に書いて、壁に貼る)
その壁にある紙を眺めながら、コラボのきっかけや市民活動センターとしてできることなどを館長、指定管理を請けている団体の代表と鼎談しました。
その後、「交流タイム」を設けて、ざわざわと自由に、参加者同士で交流していただく時間を設けました。
コロナ禍を前向きにとらえて
地域の団体(町内会など)や市民活動団体(NPOなど)も、コロナ禍で活動が変わったんだ!ということを実感しました。
このコロナ禍の影響をどのように捉えるのか?で活動に差がでてくるのですね。
2年、3年と休止すると、長年続けてきた地域の祭りでさえ、引継ぎが難しくなってしまいました。
思い出しながらでも引き継ぐことが大事なこともありますし
いっそのこと、新しく考えてもいいこともあるのかもしれません。
このコロナ禍をプラスにしていくためには、どうするか?何をするのか?を考えることが必要だと感じています。
この交流会が、考えるきっかけになったり、他の団体のやり方・考え方が刺激になったりすることを期待しつつ…
この後「この団体とあの団体がコラボして〇〇なことができた」
「この団体にあの人が呼ばれて、あの人の得意な〇〇を伝え、お互いに新しい可能性を見つけた」
なんていう、うれしいコラボが生まれることを楽しみにしようと思っています。
2023-01-24 | お知らせ
2023年1月23日!
『クイズde地方自治 楽しむ×身に付く!自治体職員の基礎知識』
が発行されましたされました。
(アマゾンより)アマゾンのサイトへ飛べなくて申し訳ないです。
全部で100問あり、この中の4問「参加」を担当しました。
問題を考えているときも楽しんでいました。
出題、どんなことにしようかな?
回答の選択肢、何にしよう?
などなど。
クイズの問題を考えるのは、大変ではありましたが、ノリノリで答えを考えることができました。
他の執筆したみなさんも、きっと!
(みなさん真面目そうだからなぁ)
他の項目は、公務員の中のしくみが分ったり、こんな難しいことをやっているんだなぁと感心したり
クイズ形式なので、楽しく読むことができます。
ご興味がありましたら、ぜひ、お手に取ってみてくださいませ。