
2024-03-02 | ブログ
日本ファシリテーション協会中部支部の2月定例会で「マイクロアグレッション」を取り上げて定例会をしました。
	昨年5月あたりに、この言葉を初めて聞いて、なんだろ?と思っていました。
	その言葉を教えてくださった方と時間をかけて進めてきました。
	2月に定例会をしよう!と決まってから
	マイクロアグレッションについての情報収集、情報共有を少しずつ進め、全部で9回ほどのミーティングを行って…
	やっと、定例会にたどり着きました。
	
マイクロアグレッションとは?
	マイクロアグレッションについては、以前のブログでご紹介しましたので、簡単に。
	無意識の中にある差別。この意識から言う方は全く気にせずに発してしまう差別的な言葉。
	言う方は、差別しているなんて思っていない、あまりにも常識的な言葉。
	言われたほうは、ちょと違和感を感じるけれども、あまりにも普通すぎて、違和感を感じる自分がおかしいのかな?と思ってしまうという言葉です。
	例えば、「新入社員なのに、よくできるよね」とか「女性の割に力持ちだね」とか…
	数十年前に男女共同参画センターで見た小冊子のタイトルが「コーヒー淹れて」でした。これも、シチュエーションを考えると、ジェンダーの役割分担が前提にあって、そこから自然に出てしまう言葉でした。
	自分が何気なく発してしまう言葉。
	その前提に何があるのか?を考えてみないといけないなと思うのです。
	自分の行動をふりかえってみると、該当するのでは?と思うことが山の様でした。
	参加した方々からも、同様なアンケートの回答をいただきました。
	じっくりと向き合って考えてみる。とっても大事な時間だったと思いました。
ファシリテーターとしては…
	マイクロアグレッションが飛び交う会議は公正・公平な場ではないので、
	ファシリテーターはどのように介入するのか?をみんなで考えました。
	まだ、まとまっていないのですが、一つの方法として京都市男女共同参画センターのHPにありました。
	https://www.wings-kyoto.jp/publish/report/
	できることから、行動していこうと思いました。
	その前に、これは、マイクロアグレッションだ!と気づかないと!気づかないとスルーしてしまいます。
	スルーすることは、加害者と同じなので、アンテナを張っていかなくては。
	差別的なことに敏感になるには、意識することしかないのか?とたいへんな道のりのような気がします。
次のテーマは、何がマイクロアグレッションなのか?と気づくには、どうするか?と思いました。
	
関連書籍のご紹介
	参考にした論文や書籍もたくさんありました。
	中には、読み進められないものもありましたが💦
	リサーチしたなぁと自分を褒めたい気分です。
	少し、書籍をご紹介します。
	・数本の論文を読んだ後、読もう!となったのが『差別はたいてい悪意のない人がする』キム・ジヘ
	・次にこれなら分かりやすいよと勧められたのが『ソーシャル・ジャスティス 小児精神科医、社会を診る』内田舞
	・読み進んでいくと、以前読んでいたもので、なんとなく関連しているなと思ったのが『「日本」ってどんな国?』本田由紀
	・前の本を思い出したら、そうそう!と脱線しつつ『男性中心企業の終焉』浜田敬子
	・そして、マイクロアグレッションは人権の問題。と確信して『武器としての国際人権』藤田早苗
	・じゃあ、どうしたら対応できるの?と言われた立場からの処方箋として『リアプレイザル 不安や恐怖を和らげる方法』内田舞(これは、今後読むために…)
	・そして、周りにいる人がどうふるまったらいいの?が書かれている『マイクロアグレッションを吹っ飛ばせ』渡辺雅之
	
	 
2024-02-26 | ブログ
	1月21日に名古屋弁護士会主催の講演会に行ってきました。
	『檻の中のライオン』を書かれた楾大樹弁護士の講演会。
	ちらっと読んでいたこのご本の著者の話が聞ける!ととても楽しみに
	(サインしてもらう!と思い、本も持って!)行きました。
	会場は暖かかったものの1月。なのに、ご本人は半袖のTシャツ1枚。
	寒くないのか?後から1枚着るのか?と要らぬ心配をしてしまいました。
	ずっとTシャツ姿でしたが、公園が始まると、なるほど~寒くない理由がと分かるのでした。
	(とっても軽快だけれど、スピーディ。しゃべりまくりな感じでしたので熱くなり、Tシャツ姿でなければ、持たないのだと納得)
	受付でいただけるのは、なんと憲法99条全てが書かれたクリアファイル!
	ご本の中に出てくるライオンのイラストも入って、ちょっと見る気になれるものでした。
	(文字だけが並んでいると、見る気力が…。イマドキはデザインが大切と思いました)
	ご講演では、何度もこのクリアファイルを開いて、条文を確認する場面がありました。
	なので、便利便利。
	そしてなんと!参加者の中に小学校5年生の子どもが~
	きっと一緒にいらしたお母さまの影響なのでは?と思うのですが、
	講演中は積極的に発言していて、頼もしい!未来はまだ明るい!と思わせてくれました。
講師の楾さんもついつい、その子に振ったりして(笑 気持ちは分かります)。
	
(楾さんのfacebookより)
檻の中のライオン?
	このご本、ライオンの話でも、動物園の話でもなく…
	クリアファイルに書かれている「憲法」の話です。
	ライオンは権力者。檻は権力者の力を封じ込める憲法だったのです。
	学生の時に、授業で先生が言ってたなぁと思い出しました(笑)
	改めて確認!
	憲法第99条にありました。
	「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。」
	憲法は、一人ひとりの力は弱い国民に向けたものではなく、権力を持った、法の執行、法を作る人たちに向けられたものでした。
権力は濫用されがちなので、檻を造って権力を入れておこう!というものなのですね!
	何を守るのか?
	それは、国民主権、基本的人権、平和主義
	この3つの原則を守るのが憲法でした。
	これらを守るよとライオンに言っているのでした。
	先日から私の課題となっている「マイクロアグレッション」(FAJの定例会でやってみました)は、掘り下げて考えると、基本的人権を侵すものでした。
	(人権侵害するのは、このときは国民の間ですが。守るように仕組みを整えるのがライオン)
	今のテーマにはまっていることに、ちょっとうれしく、やっぱりねと思える時間でした。
	いろいろなことが、憲法レベルで守ろう!と宣言されているというのは、心強いことでした。
最後の最後、どんな法律が該当するのか?分からない、判断ができないときは、憲法のどの条文に記載されているのか?はとても大切だよね、と思いました。
	そして、それは「国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない(第12条)」とありました。
	そうかぁ。誰かにお任せではいけないのね。
	まずは、憲法を知ることからから!始まるのですね。
	
	そのためにも、このクリアファイル、使い易いです。
	手軽に一覧できます。
	あれ、それはどこにあるの?とササっと探すことができました。
	(それを想定していらっしゃるのだろうと思います)
	せっかくいただいたクリアファイル。
	いろいろとふりかえってみるときに、隣においておくと、よりふりかえりが深まりそうです。
半袖Tシャツを着て考えてみようかなと思う、熱い講演会でした。
ファシリテータ―としては?
	基本的人権の自覚はファシリテーターとしても大切。
	マイクロアグレッションでも、話している最中に、今の発言は差別意識が根底にないだろうか?を考えて、介入しなければなりません。
	とても、瞬発力が求められます。
	瞬間に「これは、差別。この人はどこまで自覚して発言したのだろうか?非難にならないような指摘の仕方は?」など、考えなくてはなりません。
	普段から、マイクロアグレッションなのか?この場合はどうなるのか?を気にして話し合いの場にいるようにしなくてはなりません。
	まずは、「?」と思う発言を検討して(発言しなくても良いから)にも参加してもらって…
	できれば、皆さんにも参加してもらって
	個別の事例をか差寝ていくのがbetterではないかとおもっております。
	
	 
2024-02-05 | ブログ
	先日、Youtubeを見ていたら、精神科医の樺沢紫苑という方の動画ができてきました。
	タイトルは「言語化の魔力」https://www.youtube.com/watch?v=hMLnssh08Nk&t=1880s
	『他者の靴を履く』で、言語化の必要性を感じていたので、見てみました。
	『他者の靴を履く』では、刑務所にいる人たちには言語化することが苦手な人が多い、とのことでした。
	自分の気持ちや考えをうまく言葉にできないで、もやもやしている状態が続いていると、そのもやもやが暴力的に発現してしまうのだと。
	言語化するということは、人間の生活にとって、とても重要なことなのだと思いました。
	
	そこで、精神科医のいう「言語化の魔力」とは、どんな力なのか?
	とても興味を持って拝見しました。
言語化で悩みを解消する!?
樺沢先生によると…
	悩みがあるという人が3/4
	悩みがないという人が1/4
	悩みがなかなか解消しない人3/4
	悩みが比較的解決している人1/4
	というアンケート結果があるそうです。
	悩みがない人は、比較的解消してしまうから「ない」のでは?という仮説が立ちます。
	
	「悩み」は、ツライ、苦しい、逃げ出したいもの。
	そして、対処法が分からない、停止・停滞感がある←これが辛い…
	「悩み」を解決することは、原因を取り除くこと!と思うと、なかなか取り除けないことが多い。
	他人が原因だったりすると、もうムリ!って思いますよね。
	←だから、悩むのですよね。(ぐるぐると回っている感じで、出口が見つからないイメージですよね)
	ところが!「悩み」の原因を取り除かなくても、悩みは解決できる!とのこと。
	解決ではないかもしれないが、少しずつ解消していけば、いつの間にか気にならなくなっている!と。
	その時に活躍するのが「言語化の力」で、無意識の思考(ストレス)を言語化して意識するとスッキリする効果がある。
	悩みの原因は自分ではどうにもならないことがあるので、自分でコントロールできることに意識をずらすということも悩み解消の1つ
	「それは、それとして」「今できることは?」など、自分でコントロール可能な、ポジティブな言葉にするのがコツ
	自分でコントロールできることは、自己効用感がアップし、
	なんとかなるさと思えると、楽観性が上がり、緊張感が下がり、仕事力がアップするというスパイラルも期待できるそうです。
	きっと自分の中で、「それはそれとして」という時に、それって何?を言語化し、認識すること
	その後で、「今できること」を言語化して行動に移す。
	言語化することで、悩み解消のステップが見えてくるのかもしれません。
	先が見えると、安心できますよね。
	
コミュニケーションの効用
さらに、「コミュニケーションは癒し」になるそうで、会話交流の際にオキシトシン(不安や心配を緩和しストレスを減らすと言われているホルモン)が分泌されるそうです。
	会話には、言語化は必須。
	その方法は、声でも手話でも。言語化することには変わりないですよね。
言語化の魔力、まだまだありそうです。
	どうやって言語化するの?ということを聞かれたことがあります。
	どう説明するんだろう?
	次の課題にしようと思います。
	ファシリテータ―は、コミュニケーションの場にいます。
	いるというよりも、円滑に話し合いが進み、実のあるものになるかをデザインします。
	そのとき、参加者が言語化するお手伝いをすることもあります。
	言語化することをさらっと何気なく説明できると、話し合いの場がより円滑になる!と思いました。
	まだまだ、学ぶことが多い!と思った動画でした。
	 
2024-01-28 | ブログ
地元の放課後預かりで、マイクロアグレッションについて語り合いました。
	マイクロアグレッションは、差別的な言葉が無意識のうちに出てしまうこと。
	あまりにも、さらっとしているので、言われた方は「あれ?」と違和感を持つのですが
	そう思う自分がおかしいんだなと流してしまうこと。
	でも、心は傷ついていて、その傷がだんだん深くなっていく…
	アンコンシャスバイアスは無意識の中の偏見と言われますが、マイクロアグレッションはそれが外に出たときの現象だと
	今のところの解釈では、そう思っています。
	
では、子どもたちとの対話をご覧ください。
	参加者は1年生から4年生くらい。10人程度でした。
	もちろん、いつもの見守ってくださっている先生とアルバイトの学生さんもいてくださいました。
	とっても助かりました~
	さて、お題は「み~んなが気持ち良くいられる言葉って、どんなことば?」です。
	以前、こども哲学カフェで取り扱った、ジェンダーの視点から考えました。
問「み~んな」って誰のことかな?
	←私たちのこと!
	 ここにいる人たち!
	 学校のみんな!
	 世界中!
	 宇宙全体!!
と話は大きく(笑)
次の問は「気持ちいい」ってどんなとき?
	←すっきりしてる
	人にやさしくできる
	いいことをした
	心がきれい
	楽しいことがあった時
	褒められたとき
	などなどたくさん挙がりました。
じゃあ逆に「気分がよくないこと」はどんなとき?
	←悪口
	 暴力
	 暴力を見たとき
	 お母さんとお父さんがケンカしてるとき
	男の子だから、とか女のくせにって言われたことある?
	その時の気持ちは?
	←男だから泣くな
	 おんなのこ だけスカートはける
	 男の子はメイクしないいんだ
	 男の子は髪長くしちゃダメ?アクセサリーとかつけない
	 女の人はたばこ吸わない
	これって平等じゃない!
	と子どもからの声が上がりました。
じゃあ、どう言えばいいのかなぁ?
	←男だから「あんま」泣くな(笑)←「あんま」が入れば、ちょっといい。とのこと。
	 無視する
	 いやだ!って言って、やめてくれなかったら先生に言うよ!って言う
	 そんなこと言っちゃだめだよと注意する
	 気にしなければいい←でも、気になっちゃう
	 逆のこと言われたらいいかも  
	 などなど、いろんな意見をだしてくれました。
	
	この日は、「イヤだって思ったら言おう!」「そんなこと言われたくない」と言おう!
	自分が言っちゃたら、聞いたら「自分が言われたらどんな気持ち?」を考えてみよう!
ということになりました。
	子どもたちは、自分で解決策を探り当てたようです。
	すごい能力!
	ちゃんと、自己解決できるスキルとパワーを持っているのですね。
	子どもとはいえ、侮れません(笑)
	先生は、いろんな子が発言して、いろんな意見がでましたね!ととても喜んでくださいました。
	第2弾も開催することに。
	![]()
	(ファシリテーターでイラストを検索したら、たくさん出てきました。イマドキは普通の言葉になっているんだなぁと思いました(笑))
	ファシリテータ―としては、対話の場をホールドするスキルとマインドが試される場でもありました。
	子どもたちがちゃんと話し合ってくれるかな?
	ちょっと難しいかな?どういう問いかけをすると話せるかな?
	などなど、いろいろと考えることができました。
	なにより、子どもたちとの対話。とっても楽しかったです!
	そして、子どもとは言え、ちゃんと意見を言う事ができ、解決策まで出す力をもっている!ということを学びました。
	とってもありがたい、素敵な時間でした。
	第2弾。さて、お題は何にしようかな?
	
	 
2024-01-05 | ブログ
	2023年の2学期から、地元の子ども預かり事業をしている「みんなのおうち連尺」でそろばんを教えています。
	小学生の放課後あずかりのお手伝い(コンテンツを1つ)担当していて、
	ブログでもご紹介した「哲学カフェ」はやりたい!のですが、このごろは参加者が0人とかがよくあり…
	訴え方の工夫がもっと必要なのだろうなぁと顧みつつ、
	そろばんを提案してみました。
	
	そろばん塾。わたしが小学生の頃は、近くに2軒ほど教室があり、毎日通っていたような記憶があります。
	当時は、そろばんと習字はいっとかなくちゃね!という雰囲気だったような気がします。
	でも、そろばんなんて廃れてしまって、パソコン教室やプログラミング教室にかわったんだろうなぁという予測をしていました。
が!
	2016年の経済センサスでは全国で6,753軒。
	人口10万人あたり、5.31軒もあるとのこと。
	https://todo-ran.com/t/kiji/21161
	少子化がこんなに進んでいるといわれても、そろばん教室は健在なのでした!
	1986年には、103010教室あったらしいのですが、30年後には半減。
	https://toyokeizai.net/articles/-/169947
	とはいえ、デジタルの時代にアナログが生き残っているのですね!
	
	何故、毎日パチパチとやっていたのでしょうか?と当時は、
	めんどうだなぁとか、暗算ができるようになるって言ってたけど、できないなぁとか思っていました。
	ところが、大人になると、身体が覚えているとはこのこと!
	目の前にソロバンがあると、ついつい、パチパチしたくなる。パチパチの音が気持ちよいという…(もう、習性ですね)
	このごろは、そろばんが右脳を刺激する!との研究成果もでたそうで…
	(こちらでは、右脳というよりも脳の前方部分を中心に脳全体にというのが本来らしいのですがhttps://soroban-life.com/soroban-effect/)
	そろばんの熟達者というよりも、右脳の刺激を目的に習わせるという目的が大きいそうです。
	確かに、そろばんを弾いているときは、集中して(ある意味、無我の境地(笑))ますので、α波も出ているかも。
	今さら、そろばん?
	ではなく、今でもそろばん。ということらしいのでした。
	今、来てくれる子の中で、そろばん、大好き!な子がいます。
	YouTubeで勉強したといい、一人でパチパチと集中してやっています。
	まだ、やってないことや、ちょっとわかりづらいことだけは教えて、放置。
	隣で見ていても楽しそうです。
	好きこそものの上手なれ!ということわざがありますが、
	そろばんのパチパチ音と感触を好きになってくれるように、子どもたちと一緒にパチパチとしていきたいと思いました。
	
	
	 

