2023-01-24 | ブログ
(一社)こどもと暮らすiiねっと で監事をしています。
https://www.minnanoouchi-r.com/
監事を仰せつかってから、就学前の乳幼児、小学校の1~4年生くらいまでのこどもたちと遊ぶ機会が増えました。
これが、とても楽しい時間となっています。
託児の施設は「みんなのおうち連尺」と言います。
お声掛けくださった代表に感謝です。
まちたんけん
放課後のプログラムの一つに「まちたんけん」というのがあります。
この団体の施設が岡崎の中心市街地にあるので、商店、飲食店などたくさんあります。
その中の一軒を子どもたちと訪ねて、いろいろと見せてもらい、お店の人とお話をして、「まちの中にある、営み、暮らしを知る」ことを目的にしています。
私が担当したのは、2回。
1回目は!
一回目は、昨年引っ越していらした手作りの靴屋さん。
珍しい道具や、靴の型などおしげなく、いろいろと見せてくださいました。
オーダーメイドの靴…
やっぱり、お高い💦
でも、足にピッタリ!なので、一度つくるとリピートされるとのことでした。
子どもたちは、珍しい道具を見て、
ちょっと触らせてもらったり、キーホルダーになるような革を切ってもらったり。
見ている大人は、大事な道具を勝手に触ったりしないか?
けがしたりしないか?
もう、ドキドキ、ハラハラしまくりでした。
店主(?)さんは、とっても気さくに子どもたちに接してくださいました。
引率の私も初めて見るオーダーメイドの靴工房。
丁寧な仕事、やりがいを持って作っている店主さん。
同じ空間にいると、こちらも幸せな気分になります。
2回目は!!
ご近所にある洋菓子店
毎週木曜に、「みんなのおうち」お菓子を差し入れてくださっています。
そのご縁で、お邪魔しました。
この洋菓子屋さん。
1972年創業とのことです。おじいちゃんの代から引き継いでいらっしゃるとか。
引き継ぐ!というのはすごいことですよね。
なんと、この洋菓子屋さんには、思い出がありまして。
私の憧れの洋菓子屋さんでもあります。
中学校のとき、読書会の活動をしておりまして、顧問(というよりも、この先生がやりたくて、立ち上げた…)の先生が
Xmasだったか、卒業のお祝いのためにだったか…(記憶があいまいですが)
ここの洋菓子屋さんで、本型のケーキを作ってもらい、読書会のみんなでいただいた!
というものでした。
そのときからずっと、お店の名前、場所、ロゴマークはあこがれのものになったのでした。
まちたんけんに想いをのせて~
新しいお店に行くのは、もちろん楽しいです。
どんな出会いがうのか?わくわくします。
長く営業しているお店、なじみのあるお店があることがステキだと思うのです。
自分の人生を刻んでいることでもありますもんね。
そんな思い出を「まちたんけん」で子どもたちが持ってくれるとうれしいなぁ。
成長してから、大人になってから、
「気持ちがほっこりする」だけでなく、
「自分が幸せだったことを、いつでも思い出せる」
「私は、ここにいていいんだ」と思える
ような場所がある!
そんな場所に商店街が、まちがなってくれるといいなぁと思いを込めて
こどもたちとまちを歩いています。
まち(というよりも、人の営みがそこにある!)の持つ包容力とでも言えるような
雰囲気を味わってほしいと思うのです。
まちづくりファシリテーターとしては
子どもたちが、「まち」「暮らし」に興味を持ってくれるような問いかけやしかけを考がえて、実行していきたいと
改めて、思いました。
2023-01-15 | ブログ
建築家、安藤忠雄さんがご自分で造って、その自治体に寄付するという「こども本の森」。
大阪市、遠野市、神戸市の3都市にあるそうです。
そのうちの一つ、神戸に行ってきました。https://kodomohonnomori-kobe.jp/
絵本が平面でディスプレイされていて、下から天井までずらっとあるのは、壮観です。
本の仕訳もプロポーザルで15に分けられています。
1 しぜんの森
2 いきものの森
3 かんがえる森
4 いのちの森
5 こうべの森
6 おはなしの森
7 あかちゃんの森
8 げいじゅつの森
9 うみのの森
10 よのなかの森
11 むかし~いま~みらいの森
12 あそびの森
13 くらしの森
14 たべものの森
15 こそだての森
タイトルを見ただけでわくわくしてきます。
本を分類すると、このジャンルとあのジャンルにまたがっているよね。ということは、たくさんあります。
なので、ここでは、同じ本があちらにもこちらにも展示されていました。
日本語版と英語版も、あちらとこちらに!
英語版の表紙を見て、「これは、見たことがある絵本なんだけど、タイトルってなんだっけ?」と歩いていると、
同じ表紙の日本語版がみつかり…
「ああ!そうそう、このタイトルだった!」と記憶が蘇ってくるのでした。
ここの本は、展示は13000冊くらいとか。
こども本の森(神戸市)で購入した本ももちろん!ですが、ご寄付だいたものも多数。
重なってしまったものは、複数展示したり閉架にしたりと、うれしい悲鳴だそうです。
もちろん、今でもご寄付があるそうです。
(バックヤードを拝見したら、ビニールで包装してある本が数冊。これは、「ぜひ、子どもたちに読んでほしい」と購入してご寄付されたのだとか)
気持ちの尊い方々の想いで成り立っているのだなぁと思わずにいられない場所でした。
その想いを受け止めて、運営していくことは重圧でもありそうです。
本の展示の仕方一つにも、震災を経験した神戸ならではの工夫があったり、こだわりがあったりしました。
図書館関係の方もご一緒だったので、展示の工夫も教えていただきました。
(平面の横に、縦置きで近い分野の本が置いてあり、何気なく手に取れるようになっているのは、こどもの世界を広げる工夫なのだとか)
未来を担っていくこどもに残していきたい本、想い。
大人たちの気持ちが伝わってくる空間でした。
もちろん、本そのものも、とっても興味深いものが多くて…
次回は、じっくりと本と向かい合う気持ちで行きたい!と思いました。
そして、今、本を好きになるイベントを企画中です。
そのイベントで、参加したこどもがもっと本を好きになって、広げていってくれるといいなぁ
本って楽しい、面白い!を引き出すこともファシリテーションかも!
2022-12-23 | ブログ
12月から月に2回、小学校1~3年生を対象に「こども哲学カフェ」をさせていただいています。
小学校低学年で、哲学できるのかな?どんな話になっているのかな?
と思いますよね。
これをはじめたのは、大人の「哲学カフェ」に参加して、とっても楽しかったことがきっかけです。
こんなこと、正直に言ってもいいの?と思うことを発言したときに、面白がって対話してくださった哲学研究者。
その方が話を受け入れて、哲学的に解説してくださるのが居心地よかったのです。
そんな、温かく、お勉強ごころも刺激され(でも、自分で進んで参加してます)、楽しい時間。
そして、学ぶこと、考えることは楽しいね!ということを
子どもたちに知ってほしいと思ったのです。
普段、語らないことをこどもに語ってほしい!
いろんなことを語り合おう!と思い、企画して、今年の春、夏に数回開催しました。
春に行った「こども哲学カフェ」では、
・どうして女のクセにって?
・暴力はイヤ!
・虹って何色?
などなど、こどもならでは!の視点で対話のテーマを出してくれました。
この中で、暴力(自分⇔他人、言葉⇔力)という話をしたところ、小学校3年生の子が夏休みの研究テーマにしてくれたそうです。
お母さまのコメントでは、「今まで、暴力の話なんて、しちゃあいけないんだと思っていたみたい。でも、哲学カフェで取り上げてくれたから、『ああ、これって、しゃべってもいいんだ』と思ったみたい。」とのことでした。
自由研究、見せて~とその小学生にお願いしたのですが…
笑ってごまかされてしまっております。
とっても、うれしい、ありがたい情報でした。
こども哲学カフェの進め方
1.「今、気になっていることは、どんなこと?」
「不思議だなぁって思うこと、どんなこと?」を聴きます。
2.この中で、話してみたいことはどれ?とみんなで決めます。
3.テーマについて、みんなに、「これって、どういうこと?」「どんなことを思う?」などを聴いていきます。
4.そして、発展させていく。
このとき、ファシリテータ―としては(笑)プロッキーとA3の紙で、グラフィックしていきます。
この発展の仕方がとても興味深いのです。
こどもと一緒に楽しんでいます。(同じ目線です💦)
哲学カフェ、というよりも…
先日は、「えら呼吸」について語ることになりました。
哲学じゃなくて、サイエンス?バイオ?と頭を傾げつつ…
大人もワクワク!知らなかったことをみんなで考えるのは楽しいです。
えら呼吸といえば魚だよね。(ほんと?)
→水を飲みこんで、えらで酸素を取り込んで、えらにある動脈へ酸素をとりこみます。そして、静脈で二酸化炭素が運ばれてきて、えらで外へ放出!
という循環があったのです。
えら呼吸の仕組みをこどもたちと調べました。
その後、タコはえら呼吸?
タコのえらってどこにあるの?
どうやって水を飲みこんで、出すの?
大人でも知らなかったことが次々と出てきます。
皮膚呼吸って言ってたけど、皮膚呼吸する動物ってどんなものがあるの?・・・
対話はどんどん展開していきます。
こどもは、とても速い、この展開が楽しいようです。
(もちろん、大人も!あれ?大人のほうが楽しいかも)
そして、こどもは、とっても記憶力が良いです。
2週間前のことをしっかりと覚えています。
吸収力に感動します。
こんな内容で、「哲学カフェ」と呼んでいいのか?
という疑問もありましたが、
(そこは、もう、割り切って!)これでいい、と思うようになりました。
普段、話せないことを口にして、みんなで調べて共有する。
この流れがこどもには、刺激的なのだということが分りました。
楽しんでしゃべりしてくれる子どもがいる限り(リクエストがある限り)続けていきたいなぁと思います。
対話の場は、ファシリテータ―にお任せ💛
話し合いの場を促進するのがファシリテーター!
こども哲学カフェも、もちろん対話の場。
ファシリテーション・グラフィック(FG)とファシリテーション・スキルで
こどもたちの探究心をフォローしていきたいです。
特にFGは、こどもたちにウケます。
ふだん、あまり見ないA3の紙。「大きい!」と喜んでくれます。
そして、色鮮やかな10色のプロッキー「早く絵をかきたい!」と描いてくれます。
もちろん、私がメモするのが優先(笑)
こどもにとって、魅力的なこの(たった)2つのツールが、威力を発揮しています。
自分が言ったことが、書かれていく。
それをもとに、みんなで調べたり、対話したりというプロセスを楽しんでくれているようです。
ファシリテータ―冥利につきます。
こどもたちに感謝です。
2022-12-14 | ブログ
霊長類研究をしていらっしゃる、山極寿一先生の動画を拝見しました。
NHKラーニング(https://www2.nhk.or.jp/learning/academia/video/?das_id=D0024300107_00000)で、オンデマンドで
なんと、無料で講義を聞けます。
タイトルは「ゴリラから見た人間の本質」
内容は、ゴリラ社会にある民主主義のお話から、人間社会の戦争が起こる原因まで。
ゴリラとの対比で人間の本質が浮き彫りになるという、興味深いお話でした。
一番、刺激的だったのが、このブログのタイトル「共感を暴走させたのは言葉だった」でした。
言葉によらなくても「共感」できる!
戦争の原因は言葉の暴走ともおっしゃっています。
ということは…
戦争を起こしたのは、言葉!
言葉を大切にするファシリテーターとしては、大衝撃でした。
それは、どういうことか?簡単にお伝えすると…
言葉と共感
言葉を獲得した人類。
言葉は「意味(情報)」を伝えるもので、時間・空間を超えることができる。
さらに、因果関係や物語をつくることができる。
負の側面は、意味を付け加えることができる。想像で言葉をつくることができる。
事実を超えた「虚構」ができてしまう。
共感は、見える関係の中で成立していた。ゴリラの社会でも共感はある!
共感を基にして共同体ができていたが、顔が見える関係は減ってきた。
特に今日では、インターネットが発達し、言葉の力が強くなってきている。
言葉による情報が発達し、対面(身体的コミュニケーション)の情報が減っている。
社会がおかしくなってきている。
この状態の中では、「言葉はソフトな武器である」
相手の顔が見えない→不安が増大→うらみが募る→暴力を引き起こす→戦争へ
となってしまう。
ファシリテーションは言葉を駆使する
ファシリテータ―には「言葉」が大切で、「言葉(言語化)」にして記録していくということもミッションの中にあります。
そして、言葉を理解して話し合いのプロセスに介入します。
もちろん、内容にも介入することもあります。
具体的には、
ファシリテーション・グラフィックでは、口から出た言葉を文字化します。
話し合いのプロセス(とっても抽象的!)を言葉で説明します。
話し合いの中では、今の話し合いは本題から逸れていないか?を考えています。
そして、参加者間で誤解がないだろうか?ちゃんと伝わっているだろうか?と考えています。
意見を引き出すいうのも、想いを言葉にしてoutputしてもらうことです。
などなど常に言葉を中心にして参加者といます。
ファシリテーターとして、言葉にする、意見を引き出すというよりも…
「共感」を引き出せていただろうか?
合意は共感から始まるような気がします。
今後のキーワードは「共感」なのかもしれません。
ここで、講義にもどって…暴力と戦争をのようにして防ぐのか?
山極先生は、「身体的コミュニケーションを増やして信頼関係をつくること、身体の共鳴」とおっしゃっていました。
そして、新たな社会、共同体をつくる、そして、自由な時間をたくさん作って助け合おう!とも。
そのためには「遊動」すること。
平等に共感力を高める。そのためには、人間が日々動いて、自由に集まってコミュニケーションをとること。
だとおっしゃっていました。
そして、私たちが未来をつくるキーワードは「共有」と「共有財」で、
これらを拡大していくと「共助の社会」になっていくということでした。
ここまでくると、地域社会の大切さを認識できたような気がして、
コミュニティをつくる、活性化するというのは、未来をつくっていくことにつながっている!
と、つながってきました。
まだまだ、考察は足りないのですが、
心にひっかかりを持って、考え、実践していきたいと思いました。
2022-11-25 | ブログ
東京、目黒にある雅叙園。
(https://www.hotelgajoen-tokyo.com/100event)
名前だけは聞いていたのですが…
今回、ご縁があり、行ってまいりました。
今回は、時間の都合で「百段階段」だけを見学しました。
この百段階段は、東京都の有形文化財になっています。
今の目黒に移転したのが、昭和6年。料亭として目黒に建てられたそうです。
映画の舞台に!
百段階段は、映画「ぼくは線を描く」の舞台となっているそうで、平日でしたが見学の方が意外に多く驚きました。
その映画にちなんで、企画展示は水墨画でした。
映画の主人公が師事する の絵も展示されていました。なんと、墨の香りの香水も漂っていました。(墨の香り…こんな香水があるなんて!)
残念ながら、この映画を見ていなかったのですが、
きっと、見ていればより楽しめたような展示もありました。
主人公が描いたという椿もありました。
百段階段!
百段階段は99段の階段がまっすぐに延びていて、途中、途中で階段の横に7つお部屋がありました。
そのお部屋一つ一つが凝っていて…
贅沢な趣向が凝らされていました。
2時間ほどでしたが、日本の伝統文化を堪能しました。
畳に座って、ゆっくりできたら、至福の時間だろうなぁ。
ちょっとだけ、ご紹介しますね。
あっという間に時間が過ぎてしまいました。
建物のディテールだけでも、充分楽しめましたが、各お部屋の日本画もとっても楽しいものでした。
とっても画材にお金がそうな絵もありました(笑)
一日いても飽きない場所でした。
本館も素敵なようなので、ぜひ!次の機会あったらランチつきで!
できれば、宿泊・・・
と、妄想しながら急な坂を上って駅に向かったのでした。