2021-09-13 | ブログ
昨年、2020年3月に、突然学校が一斉休校となりました。
そのときは、午前中は静かだったものの・・・
午後3時くらいからは、小学生の子どもたちが走り回っている声が聞こえてきて、きっと『モモ』がみんなが帰ってきた!と喜んでいるのでは?と思っていました。
モモは、ミハエル・エンデの作品の中に出てくる小さな女の子。
いつも広場で子どもたちと遊んでいたのに、時間泥棒がまちにやってきて、大人には時間を効率的に使ってお金を儲けましょう!と言い、
子どもたちには、塾へ行ってもっともっと勉強してお金を儲ける大人になりましょう!と言って回っていました。
そして、いつの間にか、一緒に広場で遊ぶ子どもはいなくなり…
モモは、子どもたちと楽しい時間を過ごそうと、時間泥棒をやっつけに行きます。
(アマゾンより)
という物語です。
子どもたちに外で遊ぶ時間ができたのだなぁと思っていました。
ところが、 今回の緊急事態宣言では、子どもたちにも感染が広がっている!ということで、公園の遊具は使用禁止になってしまいました。
新聞では見ていたのですが、実物を見てしまうと、やはりショックでした。
それでも、小さな子どもは砂場で遊んでいたようです。(少し救われた気持ちです)
シーソーやブランコは使用禁止になっていないものの…
きっと、公園に遊びに来る子どもがとっても少ないのでしょう。
ブランコの周りには、いつの間にか木が生え、大きく茂りつつあり、足元は草でいっぱいになっていました。
今まで、こんな状態の公園を見たことがありませんでした。
人が歩かないし、毎年町内会で行っていた草取りもされず…
草はどんどん伸びていくですね。
ゲートボールはやっているようなので、なんとか、そのあたりは無事に土が見えています。
公園の隣にある神社も、こんなところにまで!と驚くほど草が茂って…
早くコロナ禍が収まってほしいと思いました。
ここ1週間ほど、神社を散歩しながら、草を取っています。
自分が草を取ったところを歩くたびに「よしよし、きれい♬」と思いながら悦に入っています(自己満足です)!
少しは、人が出歩いていたときの地面に近づきますように。
コロナ禍で新しい生活様式になっていくと言われています。
公園がもっと地域の人たちの心のよりどころになっていきそうな気もします。
そのときのために?草取りに励もう!と思います。
2021-08-21 | ブログ
夏休みを利用して、小学生と哲学カフェをしました。
「哲学」と言えるのか?は難しいですが…
ずっとやってみたいと思っていた「哲学カフェ」。
小学校1年生~3年生とトライしました。
哲学者の本を読んで哲学って、意外に身近なものなのだと分かり、哲学について興味を持ち始めていました。でも、哲学ってハードルが高いというイメージがあり、本格的な哲学書というのは、まだまだ手が出ません。。。でも、興味があるという迷路に入り込んでいました。
2020年に、FAJ(日本ファシリテーション協会)で「哲学カフェ」を対面でしていらした哲学の先生がゲストという定例会に参加しました。
一度、参加してみたい!と思っていたので、すぐに申し込み!
そして、とっても楽しい時間を過ごしました。
その定例会では、
対話でものごとの本質に迫る(ことができそうな…)という、とても深い対話の時間です。
対話の後には、先生から哲学からのコメントをいただき、哲学がぐっと身近になりました。
その後、哲学カフェの動画を見たり、本を読んだりして、やる気がぐんぐん上昇していました。
学ぶには、人と対話してみることが一番近道なのでは?という(ちょっと自己中心的な下心です)思いが募っておりました。
(哲学カフェをやってみたくて、こんな本を読みました。いずれも、アマゾンより)
【サマースクールにて】
そんな中、監事をさせていただいている子育て支援の団体さんが「サマースクール」をするので、何かやってみますか?と聞かれました。
午前2時間!合計4回の「子ども哲学カフェ」を開きました。
参加してくれたのは、小学校1~3年の女子。
リピーターの子もいて、だんだん盛り上がっていきました。
はじめに、「今、気になっていること」を出して、
その中から、一つお題を選んで
対話が始まります。
(2回目からは、PCで検索して情報を得たり、確認したりしました)
【テーマは】
1回目のテーマは、夏休みに宿題があるのはなぜ?
2回目は、雪が降らないのはどこだろう?
3回目は、虹は何色?
4回目は、男女平等ってなんだろう?
哲学というよりも、科学っぽいテーマにもなっていました。
(子どもたちが、話したいというのなら、なんでもwelcome!ですよね)
対話は正解・不正解というのはないので、自由に発言してくれました。
大人の方が、「え?そう言われてみると、どうなんだろう?」と調べたくなってくることもたくさん出ました。
例えば、虹。
日本に住む、私は「虹は7色だよね。それは光が屈折して…」と言いたくなってしまいますが、そこは、ぐっとこらえて(笑)
「虹を見たことある人?」から始まり、
「どんなときだった?」「どんなふうに見えた?」「なんで、そう見えたのかな?」
といろいろと聞き込んでいきました。
すると、子どもから「南半球だと違って見えるのかな?」「本当は虹は円なんじゃない?円で見えないのかな?」「どこでも7色なのかな?」と常識と思っていたことを根底から揺さぶるような問いかけが出てきました。
「じゃあ、調べてみよう!」
と調べてみると、円で見える虹や国によっては虹が2色に見えるというところもありました。
もう、びっくり!でした。
円形の虹。本当にありました!
(https://www.huffingtonpost.jp/2014/10/03/gorgeous-full-circle-rainbow-photographed-over-australia_n_5930706.html より)
国によって?場所によって?虹の色もさまざまでした。
(https://weathernews.jp/s/topics/202007/160055/ ウェザーニュースより)
【終わってみると】
子どもと知的な遊びをしたなぁ…
というよりも、「そもそも」を考えさせられた時間となりました。
(ほとんど、子どもと同じレベル 💦)
先入観のない、子どもと真面目に対話するってとても勉強になりました。
大人は常識だと思っていることを覆されることはもちろんですが、
大人よりも大人な考えだったり、核心をつく疑問だったりを言ってくれました。
この子どもたちの感性を大切にしていきたいなぁとしみじみ思う「哲学カフェ」体験でした。
【追伸】
もちろん、哲学カフェの進行は、ファシリテーションのスキルを使います。
アイスブレイクから、正解を言わずに対話を深める問いかけまで!
ファシリテーションのスキルアップにもなりました。
2021-08-12 | ブログ
最近、外国にルーツのある子どもたちの学校での状況についてのヒアリングをしています。
参考になるのでは?と読んでみました。
『みにろま君とサバイバル ~世界の子どもと教育の実態を日本字は何もしらない~』
というタイトルです。ちょっと刺激的です。
帯には「進め!身もフタもなき世界を!息子が生まれて180度変わった!めいろまグローバル子育て必勝論!」
などなど、ついつい手を伸ばして中を見たいような言葉が並んでいます。
(アマゾンより)
読んでみると、参考になることももちろんですが、
イギリスって今、そんな状態なの?新自由主義にどっぷりで「ゆりかごから墓場まで」と言われたのは遠い昔…と驚いたり、日本について見直したり…
(素直に読みすぎですが…。)
最後にはこれをどうやって展開していけばいいのか?とこれからの課題を提供してもらえました。
著者は、著述家、元国連専門機関職員英国在住の有名ツイッタラー。とのことです。
この方がお子さんを持ち、そのお子さんを通して改めて知る日英の子ども政策や教育の違いなどを教えてくれています。
衝撃的なことはいくつもあるのですが、一番心に残ったのは「第6章100マス計算が否定される国」の中の「書くことを重要視するイギリスの教育」のパートです。
イギリスでは、アウトプットを優先して教育していること(4歳のプレスクールから、アウトプット中心!)
プレゼンも4歳の子がするのだとか。
母国語もままならない年ごろなのでは?と想像してしまいます。
しかも、そのプレゼンは人を納得させたり、感動させたりするレベルを求められる(!)
もう一つは、書くこと(書いて伝えること)で、クリエイティブライティングと呼ばれているとのことです。
自分で採点者をうならせるお話を書くというものです。p193より
例えば…ロンドンの市立小学校の入試問題が(2枚絵があって)
上の絵を見て、以下の二つから選び解答せよ。
1.自分が海岸か水の中のどちらかにいる人だと想像しなさい。各シーンに関する説明、自分の感じていること、また絵の中のキャラクターだということを想像して周囲に関する考察を書きなさい。
2.絵を見てお話を書きなさい
大人でも頭をひねる問題でした。
この設問や教育の背景にあるのは、国として万事文章で表現し、他人に分かりやく説明することを重要視しているということで、
将来、仕事をする場面でも、今後さらにオンラインでのコミュニケーションが重視され、人種や文化の違う人たちとコミュニケーションをとることになる。円滑に進めていくためには、簡単で分かりやすい、それでいて説得できる文章を書く必要がある。
ということでした。
相手の気持ちを想像することも、もちろん大切なのですが、マナーを守って傷つけないような配慮と簡単で分かりやすい文を書くことのほうが社会に出て仕事をする上では大切だなぁと思いました。
確かに否が応でも「グローバル化」していく中で、文章にすること、正確な文書を残していくことは必要なスキルなのだなぁと思いました。
メールなどのオンラインでのコミュニケーション。これもコミュニケーションの大切な回路の一つです。時間を超えたコミュニケーションには必要性が高まってくる回路かもしれません。
もっと磨いていきたいと思いました。
すると、次のステージで違う世界が見えてくるかも!
2021-08-02 | ブログ
学校が夏休みに入って間もなく、学童保育を始めた団体さんでsummer schoolが始まりました。
そこで、SDGsカードゲームを行いました。
大人、中学生、小学校6年生までは、経験がありましたが、小学校3年生と1年生。。。
うまくできるのだろうか?という心配は不要でした。
ゲームの力で、ちゃんと話し合い協力しあって、めざすまちをつくっていきました。
もちろん、参加してくれた子どもたちの力も大きかったのですが、ゲームの力で楽しく学ぶことができました。
学ぶというよりも、楽しく考え、実現させていく…
そんな体験をしてもらえたのでは?と喜んでいます。
ニュースレター第119号「小学生とSDGsゲーム」ご覧ください。
2021-07-24 | ブログ
NHKの大河ドラマ「青天を衝け」を楽しみに見ています。
渋沢栄一と言えば、明治の大企業家。企業だけではなく、教育や福祉にも造詣の深い(というよりも、現代のベースとなるさまざまな仕組みを構築された)方ですよね。
大学院に通っているころに、まちづくりのパターンをいくつか学びました。
・ 明日の田園都市
・ 近隣住区論
・ 輝く都市
などなど…懐かしいです。
『明日の田園都市』
その中で、印象的だったのか『明日の田園都市』エベネザー・ハワード著 長素連訳 1968(SD新書)加島出版会でした。
1889年にハワードが提唱した、この田園都市構想。これを具現化したので有名なレッチワースのまち。
(https://www.jcca.or.jp/dobokuisan/world/northeurope/lech.html)
当時は、産業革命以降、工業化が急速に進み、都市の環境は劣悪になっていました。
ハワードのいたイギリスでは、労働者の働く環境だけでなく、暮らしの環境も狭くて衛生状態も良くないアパートが多く健康も維持がつらい状態でした。
一部のお金持ちは、都市を捨て、近郊の環境のよい地域へ避難する。都市の家では、自然を求めて、ガレに代表されるアールヌーボーと呼ばれる自然を自宅に取り入れていました。(このあたりは『都市の文化』より)
カエルとトンボ
(大一美術館にて)
ハワードが、農業と都市の融合に焦点をあて、都市と農地を分け、家から毎日自宅近くの農地へ鉄道を利用して通うことを提案しました。まちでは、自給自足や経済的・政治的な自治も行われるというものでした。
(田園都市として有名なイギリス、レッチワースの区割り図 https://bionet.jp/2018/07/25/suburb-8/より)
この考えを日本で実現させようとしたのが、渋沢栄一だったのです。
東急 田園都市線(そう思ってみれば、そのものズバリな名称!)沿線です。
起源は「田園都市株式会社」でした。
(https://www.109sumai.com/development/history.html)
日本型田園都市として構想されたのでした。
西の小林、東の五島
この渋沢栄一とともに東急の前身である「田園都市株式会社」を立ち上げたメンバーに、小林一三や五島慶太がいました。
二人は、鉄道を基軸にしたまちづくり(都市開発)を行っていきました。
五島慶太は東急を、小林一三は阪急を立ち上げました。
小林一三は、沿線に娯楽施設を配置しました。それが、有名な宝塚歌劇団!
なんと「東宝」は東京宝塚から来ているのだとか…
(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8F%E6%9E%97%E4%B8%80%E4%B8%89より)
そして、今では当然のこととしてターミナル駅に併設されている駅ビル。当時は、阪急百貨店を初めて駅に造ったのです。
そこから、鉄道を中心にしてホテルや劇場などの観光開発がすすめられました。
今の日本のまちのカタチの基盤ができてきたんだなぁと思いながら、日曜を楽しみにしています。
ちょっと違う方向からの大河ドラマでした。
懐かしくて、つい…
思うままに書いてしまいました。