2020-02-13 | ブログ
この頃は、ワールドカフェスタイルで進めるワークショップが増えています。
むしろ、ワールドカフェでやってね!というお話が多いのです。
とても、ありがたいお話です。
ワールドカフェの良さは…
ワールドカフェの良さが理解され、広まっている!ということですよね。
ワールドカフェの良さは…
・話し合いが行き詰っても、メンバーが変われば、また新しいアイデアが生まれ、ひらめきが生まれます。
・たくさんの人のアイデアを共有して対話できる
4人で話し合う
→メンバーチェンジすると新しい4人で話し合う(この時点で7人の人とお話しできます)
ただ、新しい4人はそれぞれ異なる人たち3人とお話していたので、12人とお話したことになります。
・1ラウンドは、わずか20分の対話の時間ですが、一つの話題について話し合うのに案外ちょうどいい時間のようです。
・人が変わるので、対話しているときは疲れません(終わるとどっと疲れるかも)
などなど…
言い出したらキリがないほどです。
レイアウトの工夫
ワールドカフェは工夫できることがたくさんあります。
メンバーチェンジの方法(第3ラウンドは、第1ラウンドのテーブルに戻る?戻らない?)やハーベスト方法(これは、書き出したら止まりません。バリエーションがたくさんできました。)。
これらも、もちろん大切なのですが…
今回はレイアウトについて
ワールドカフェというくらいですので、お茶(許せばお菓子も)欠かせません。
空気が乾燥している冬は風邪対策にもなります。
この頃、そのお茶コーナーを各テーブルの真ん中に持ってくるようにしています。
メンバーチェンジの際、お茶コーナーの横を通ることになります。
遠慮がちな参加者のみなさんが、水分補給しやすくなるのでは?と思って試してみたところ、大正解でした。
ついでに、お菓子も真ん中のお茶コーナーに置いておくと、お菓子も食べていただきやすくなりました。
始まる前や途中での水分補給でも、お茶コーナーの周りで会話が交わされていました。
研修の場合は、参考書コーナーも真ん中に置いてみました。
すると、休憩時間に真ん中のテーブルでお茶を飲みながら、参考書を見たり、話をしたり…
すてきな光景が現れました。
ワールドカフェのそもそもは…
ワールドカフェは、
もともとカンファレンスの合間のコーヒーブレイクの方が、会議よりも親交が深まったり、貴重な情報交換やアイデアがうまれるフレーズが出たりすることがよくあります。
ということから、いっそのこと、コーヒーブレイクを会議にしてしまえばいいのでは?ということで考案されたものです。
結局、原点に忠実にレイアウトしてみた、ということでした。
少しの工夫が、対話を促進するということを実感したのです。
今に留まることなく、今後も、少しずつ進化していきそうです。
アドバイスなど、ありましたら、共有してくださいませ。
2020-01-23 | ブログ
先日、蒲郡市民会館の利用促進会議のファシリテーターをさせていただきました。
会議の前に…
もっと市民会館を知ってほしい!
もっと親しい気持ちを持ってほしい!
ということで、会議の前に「バックヤード・ツアー」を企画しました。
蒲郡市民会館は、改装前は結婚式場でした。
そして、施設も老朽化していることは否めません。。。
でも、まだまだ使える!場所もある。施設だって使い方次第のものもある。ということを知っていただきたいこともありました。
バックヤード・ツアーは1時間を予定したのですが…
15分ほど延長(たくさんの場所をカットしました)して、なんとか終わりました。
その後、休憩をはさんでワールドカフェ・スタイルの会議に進んでいきました。
蒲郡市民会館には、たくさんの見所、使ってみたい場所があります。
【見どころ】
元は披露宴会場だった大会議室
(天井にはシャンデリアがあり、豪華な雰囲気です)
今は授乳室ですが…
お式を挙げる部屋だったという撮影スポット。
(和風で「映える」場所かと)
広い階段、広いロビー
(これは、絶対に撮影スポットになる!と確信)
お茶室とお庭
中は時間の都合で見ることはできませんでしたが、本格的なお茶室らしいです。
お茶室から見る日本庭園も手入れが行き届いていて、ぜひ使ってみたい!と思う場所でした。
(着物好きには、魅力がたっぷり!)
コスプレ好きの撮影会もあるようです。
音楽室
ダンスの練習もできる人気のお部屋。
オススメしたいお部屋がたくさんあります!
なんと言っても一番は…
元結婚式場なので、どの部屋も飲食OK!なのです。
これってすごいです!
公共の施設(特に会議室)では、飲食が禁止されているところも多いので、OKが出ている安心してお茶しながら会議ができます。
(ワールドカフェをするには最高です!)
【ツアーのクライマックス】
市民会館には中ホールと大ホールがあります。
(大ホールは翌日の準備をしていたので、中ホールの舞台裏を見学)
指定管理を請けているのはP&Pという舞台のセッティングをメインにしている会社ですので、担当者が詳しく説明してくれました。
「え、こんな機能があったの?」「こういうときに使えるものがあるんだ」などなど皆さんの好奇心が盛り上がっていくのが伝わってきました。
緞帳や照明なども作動させてくださり、普段は何気なく見ているものが、「こんな工夫で配置されているんだ」ということも知りました。
そして、大ホールではスタインのピアノが使用できるのだそうです。
子どもさんが一緒にいてもくつろげる「カフェ・モーガン」や他の会議室や談話室…
まだまだ見ていただきたかった。
アンケートを見ると
時間が足りなかった、もっと見たかったというコメントがたくさんありました。
参加してくださったのは高校生から70代の方22人。
幅広い年代の方々にご好評いただきました。
バックヤード・ツアーをイベントにしてもいいね!と会議の中でも出てきました。
裏側を見てみたい
本物はどういう仕組みになっているのか知りたい。
年齢は関係なく、好奇心が満たされるのは楽しいのですね!
そして、より、その施設が好きになりました。
もちろん、その後の会議も楽しいですよ。
これからも、楽しい会議に関わっていけると幸いです。
2020-01-15 | ブログ
年明け早々ですが、松本へ行ってきました。
国宝で、木造の「松本城」
木造の犬山城は昨年、登城したしましたので、木造のお城で規模の大きい天守閣に登城してみよう!と思いました。
上ってみると…
想像通りで、とても急な階段がありました。
というよりも、すべてが急な階段でした。
その理由は?
知恵胃袋によりますと
「日本家屋は、もともと平屋なので、二階建て以上の建物は特殊なもの。
寺院や城などの特殊な建物も、実際には2階に上ることはあまりなく、階上のメンテナンスや荷物置き(お城の場合は、兵器や兵糧の備蓄庫)だそうです。
(今でいう、天井裏の倉庫へ続く非常用の階段やはしごのようなものらしい)
戦時には、兵をたくさん配置して戦いたいので、階段に面積を割くわけにはいかないという理由もあるようです。」
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1348397928
昔の階段は急なものが普通だったということのようです。
そういえば、古民家や蔵などの階段もとても急です。
お城の門をくぐると休憩コーナーがあり、松本城グッズの販売やお茶、隣の事務所では御城印もいただけます。
松本市内のスタンプラリーやまちあるきマップなども置いてあり、楽しんでもらおうという気持ちが伝わってきました。
松本城の周辺は見どころ満載!
城下町としての威厳というか、誇りが伝わってきました。
商店街というよりも、散策できる通りが何本もありました。
昔の町並みを復元して町全体をリノベーションしていました。
商店街もしっかりと活躍して、通りと通りをつなぐ小路にも商店が並んだりして
散策が楽しいまちでした。
(目に映る景色や通りでいろいろなものを見つけるのが楽しく、3時間ほどで12000歩も歩いていました。)
さらに、美味しい水が湧く泉が数か所もありました。
https://www.city.matsumoto.nagano.jp/smph/shisei/kankyojoho/seikatu/heiseinomeisui100.html
松本城下町湧水群と呼ばれ、美ケ原などの山岳地帯や扇状地からの地下水だそうです。
市街地にある公共の井戸は、水汲みや街路樹への潅水、打ち水にも利用されているそうです。
さまざまな工夫で見た目も楽しく、井戸を探してまちあるきというのも楽しそうでした。
夜の食事処も充実していて、食事する場所探しも楽しいまちでした。
長野県は日本酒、ワイン、ビール…お水が良いのでお酒もたくさん生産されています。特に日本酒の造り酒屋がたくさんあり、各蔵でつくっているお酒の種類もたくさんあるようです。
2019-12-22 | ブログ
この頃、気になっている「観光」。
インバウンドの観光客は年々増えています。
3年ほど前に行った京都伏見の伏見稲荷にもたくさんの外国人観光客がいました。
こんなに人がいるのか!と驚くばかりだったことが印象に残っています。
そして、バリ島へ行ってみると、気持ちよく観光させてもらうためには、ハードはもちろんでしたが、ソフトな部分が大きく影響していることを実感しました。
観光、見せ方のありようを考えるうえで、外国人の目からみた日本の観光については、以前も取り上げたデービット・アトキンソンさんの著書が参考になるのでは?と考えています。
『世界一訪れたい日本のつくりかた』
(https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/517Eb8Z%2BnOL.jpg)
を読み、氏が関与しているという京都、二条城へ行ってきました。
二条城のパンフレット
氏が言う、パンフレットにとても興味がありました。
「江戸時代」「家康」と言っても外国人にはわからないので、ていねいな説明が必要。
とのことでした。
確かに…
立場を変えてみると、
バリ島のあるインドネシアで、バリ島がどんな位置づけなのか?
なぜ観光に特化しているのか?
紙幣に印刷されているスカルノ大統領ってどんな功績があるのか?などなど、
その国の歴史を知らない私には、疑問がたくさんありました。
インターネットで下調べをしても、観光に出かけると、思いもよらない疑問がふつふつと…
そこに、わかりやすいパンフレットがあると、とっても納得できてうれしかった!
先日、バリ島の話題になったとき、その方がいらしたときは「ケチャダンス」の解説書がなかったらしく、思っていたよりもとても長く(1時間くらい)、今何をしているのかがよく分からず、いつ終わるんだろう?と観ていたとのことでした。
「このダンスは、こんな登場人物がいて、こんなストーリーで、1時間くらいかかります。」
という事前の情報があると、安心してとても楽しめます。
…たぶん、そういうことかな?と思われます。
話を戻して
二条城の入り口には、8種類のパンフレットがありました。日本語を含めて7か国語なのですが、中国語は2種類。きめ細かな対応だなぁと思いました。
(読めませんが、とりあえず、8種類頂いてきました。ありがとうございます。)
中を開くと…
日本語では、
「二条城は1603年(傾聴8年)、江戸幕府初代将軍徳川家康が、天皇の住む京都御所の主語と将軍上洛の宿泊所とするために築城したものです。…」
とはじまります。
英語表記では、
二条城は、建てられて以来400年の間に、日本の歴史上とても重要なイベントが行われていきました。この城は、1603年に徳川家康の命によって完成しました。(徳川家康は、初めての将軍で徳川将軍家を創設した人物で、長い戦国時代を終わらせ260年間にわたる平和で反映した時代を築きました)…林、訳
という、とても詳細で分かりやすい説明となっていました。これなら、日本の歴史を知らなくても、なんとか理解できるなぁと思いました。
修復中の二条城内でも日本画や部屋の説明には、(こちらは日本語と英語でしたが)分かりやすい解説がありました。この絵のモチーフは何か?どんな意味を持っているのか?などが書かれていました。
日本人でも、この部屋にこの素材を使った絵があるのはなぜ?と考えたくなるステキな絵や場所ですので、英語を読んで視点を変えると、より興味深く観ることができました。
訪れた人の立場に立ってみる、何が欲しいだろう?どうあれば、より楽しんでもらえうだろう?という気持ちをカタチにすることが大切なんだ!と痛感してきました。
楽しむと言えばば…
愛知県犬山市にある明治村。(愛知内の小学生から高校生まで遠足で必ずといっていいほど行きます。)
昔は、ただ、見せるだけしでしたが、この頃は、アトラクション(リアル脱出ゲームや射的など)で楽しめたり、食事も明治にゆかりのあるものを提供したり、と明治時代にこだわって、建物を観るだけでなく、明治村という空間を楽しめるようになっています。
https://www.meijimura.com
大人になって、まちづくりを勉強すると(建築系を学んだ方は学生の頃からですね)、特に、建物の意匠や建物がもっている物語に引き寄せられます。
大切な遺産を楽しんで観てもらう、というのはこういうことなのかもしれません。
どんなものや場所にもストーリーがあります。そのストーリーを訪れた人と共有する気持ちが大切なのかもしれません。
その町やその建物の魅力を引き出して、住んでいる人たち、訪れる人たちに楽しんでもらう。これもまちづくりの基礎になる一つだと思いました。
2019-12-11 | ブログ
「実践を一般化して理論にする、理論に基づいて実践する」ってどういうことなのでしょうか?
ファシリテーターには理論はいらない、という方もいらっいますが…
理論(仮説であっても)がないと、その行為は説得力が弱いものになってしまいます。
(ハウツー本を読んでも、この理論に基づくとこんなやり方がいいのです、と書いてあります)
また、行動を起こすにしても、理論があるとその後を見通しながら進めていくことができます。
理論が裏付けいてくれると、気持ちも楽です。その理論を提唱している、援用している方々が応援してくださっているような気もします。(ちょっと大げさですね)
哲学する?
今、『資本主義の終わりか、人間の終焉か?未来への大分岐』を読んでいます。
3人の哲学者(マルクス・ガブリエル、マイケル・ハート、ポール・メイソン)に一人の哲学者(斎藤幸平)がインタビューするというものです。
(https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51VDUJ%2BO5yL._SX304_BO1,204,203,200_.jpg)
哲学というと、若い頃は、なんだか分かりづらい専門用語をちりばめて抽象的な理論を説いている…ような気がしていました。(遠い存在でした)
ところが、まちづくりを研究しはじめると、考え方の基礎となる哲学(哲学に分類されていなくても)が必要だと感じるようになりました。
先達の研究者、実践者はどのような理論(哲学)のもとにこのような考え方、行動をしているのだろう?という視点で見ると読書がより楽しくなります。そして、その方の理論の組み立て方にどのように反映されているのかを考えるのも楽しさが増します。
この本の中、マイケル・ハート氏の言葉の中に「理論」に関するものがあります。
第4章 情報テクノロジーは敵か、味方か
の締めくくりに「理論の果たすべき役割とは、今あるシステムを批判することだけではなく、抵抗とオルタナティヴの可能性を発見し、明確な言葉にしていくことです。(p107)」と。
今のままでよいのか?いや、何かもっと良いシステムや方法があるはず!という問いから、「こんなことが予想される」「こんな方法も可能かも」となると、もっと幸せになれる人が増えるよね!というのを言葉にしてくれるのが理論なのかもしれません。(進む道を照らしてくれる?言いすぎですね)
研究会でも話題に!
先日、地方自治研究学会の中部部会(仮)のキックオフ会をしました。
地方自治研究学会は、東日本部会と西日本部会があり、各部会での活動と年に1度の全体会が開催されます。愛知県あたりに住んでいると、地理的には西日本、気持ち的には東日本でどっちつかず(笑)
中部とか東海とか呼ばれるとしっくりします。名古屋での開催の方がラクですし…。
ということで、学会の中部地方に席がある方、ご興味がありそうな方々をお誘いして、キックオフ会を開きました。
そこでの話し合いで、理論・理屈がどんな役割を果たすのか?何ができるのか?についても話題になりました。
それは、何を研究していこうかという議題に入ったとき。。。
参加したメンバーは、市議さんやNPOの方、市職員の方とさまざまな背景。(これはとっても素敵なメンバーです!)
・現場を知っている、現場で活動している方
・制度を創っていく方
・制度を執行していく方
・そして、みなさんが研究をする!
現場の状況を共有し、政策・制度を考え、執行していくということが可能なのです!!社会課題の解決や将来を見据えた制度を創っていくことができそうです。
それを、理論が後押しをする!
ということができる研究会になったのです。
マイケル・ハートの言う「理論は、オルタナティヴの可能性を言葉にする」ことができるのです。
言葉にできたことを基に次のステップへと進めていくことができます。
「哲学カフェ」が流行る理由?
「哲学カフェ」が流行っている理由の一つは、ここにあるのかもしれません。
自分のやっていることを理由づけしたい、裏付けがほしい。
(自分がやっていることが、理屈にあっていた!とわかると、自分だけじゃなかった~と安心します。)
すると、胸を張って進んでいける…。
明日への糧というよりも、杖になるのでは?もちろん、この理由だけではないでしょうが。
研究会での理論の位置づけをマイケル・ハート氏が応援してくれた!と勝手に理解、安心して、次の会を開こうと勇気づけられたのでした。
*この研究会では、まずは地域の特性も考慮に入れて「多文化」「子ども」をテーマに研究していこう、となりました。
ご興味がある方は、お問合せくださいませ~