2018-07-22 | ブログ
名末~6月にかけて、大学の授業で学外実習を行いました。
そのときの様子が、大学のホームページに掲載されました。
授業は「ボランティア実務1」
ボランティア体験は、ほとんどの学生が「ない」「募金した」でした。
せっかくなので、体験してもらおうと企画した学外実習でした。
実習先は
大学から車で20分程度いくと、社会福祉法人無門福祉会さんがあります。
(http://www.mumon-fukushi.net)
ここで、農福連携の事業を進めていらっしゃいます。
農福連携は、高齢化した農業の継承と新たな担い手として障がい者の就農を支援しようというものです。(農林水産省 http://www.maff.go.jp/j/nousin/kouryu/kourei.html)
この取り組みに賛同した無門福祉会さんは、利用者さん、農家さん、行政、企業とともに進めています。
(数年前に、少しだけ連携会議をお手伝いさせていただいたことがありました。)
自然栽培という、農薬も肥料も使わない、土の力、太陽と水の力がいっぱい詰まった栽培方法を実践されています。
(http://shizensaibai-party.com)
全国にも実践する事業所さんは徐々に増えているようです。
授業は
受講生が90名ほどでしたので、30名ずつ、3回に分かれて行いました。
梅雨を避けて、5月末からとしたのですが、2回目が雨となってしまいました。
1日目の晴れた日は、畑に出て、玉ねぎの収穫や草取り
2日目は雨だったので、中で玉ねぎをそろえて(根や余分な茎をカット)乾燥させる、種を撒く、梅の選別とへたとり
3日目は雨の間の晴れ間でしたので、2手に分かれて、じゃがいもなどの収穫と畝整備、畑と周辺の草刈りと畝整理、施設に戻って玉ねぎそろえ
などいろいろなお仕事を手伝わせていただきました。
学生は、とってもまじめに、楽しそうに取り組んでくれました。
とても上手に(プロ?と聞かれるほど)草刈をしてくれたり、玉ねぎ収穫してくれたり。学生に「うまいね!」と声をかけると、「おじいちゃんの家で手伝ったことがある」「おばあちゃんと小さい頃、畑に行ったことがある」など、家族と共有した時間や体験を思い出しながら、実力を発揮してくれたようです。
また、学外へ出ることは遠足のようで楽しそうでした。行きのバスの中では「どんなことするの?」「どうやるの?」と盛り上がっていました。
到着すると、事業所の方の説明はほどほどに、早く作業したい!という雰囲気が伝わってきました。
学生を自慢したい!
「ガクセン チャンネル」にもありましたが、利用者さんとフラットにお話ししながら作業をしてくれていたようで、事業所の方から「利用者さんと会話しながら作業してくれて、ありがとう」と言われました。ボランティアで来ても、利用者さんと話をしない人もいるそうです。
そういえば、いつの間にか利用者さんと仲良くなっていて「〇〇ちゃん」などと呼び合っていました。
ちゃんと人を尊重して対応することができる!すばらしいことだと思います。
レポートを見ても、
・障がい者の人たちが、とてもまじめに作業しているのを見て、自分と向き合うことができた。努力するきっかけになった。
・農福連携は、効率が良く、わかりやすい。そして、みんなに平等だと思った。
・福祉に興味を持った。
・普段、当たり前のように食べている野菜は、こんなに大変な思いで作られているのだと思った。
など、新たな発見や、自分をふりかえる機会になったようでした。
実習とレポートから
多様性が仕事やものの見方などの視野を広げてくれる、可能性が広がるといわれていますが、今回のことで、実感しました。
他の人が懸命に取り組んでいる姿を見て自分を見つめなおす機会になったり、さまざまな環境があることを知ったり、いろいろな課題に気づくのですね。
この後の授業では、社会課題を考え、その解決策として(他人任せではなく)自分で、仲間とできることを考えました。
この実習から、多様な人が幸せにくらせる社会についての課題も出てきました。
実習の体験があったからこそ、そういう視点も出たのだと思われます。
もちろん、私も!
利用者さんも、「農福連携を始める前よりも明るく作業を積極的にするようになった」そうですが、利用者さんだけではなく、人間はそうなのかもしれません。学生も学外実習に積極的に参加し、楽しみ、そこから深い気づきがあったようです。
そのレポートを読んで、私にも。
昔から、土いじりは大好きでした。感情が高ぶっていても、土に触れていると心が落ち着いてきます。
みんなが平等に、一人一人が尊重されて生きられる社会とは?と考えることが増えました。
また、自然栽培で育ったお米や野菜はおいしい。野菜のもつ香りがちゃんとあり、本物を食べているという気がします。
深い内容の授業ができたのも、体験の成果。場を提供してくださった無門福祉会さんのおかげです。
ありがとうございました。
2018-07-14 | ブログ
先日、書籍発行のお祝いをしていただきました。
本当に、支援していただいているのだなぁと実感し、感謝に堪えません。
パーティは、企画してくださったみなさんのアイディア満載。
少し、アイディアのおすそ分けを
1.いらした方々には
(1)リーズナブルな参加費とお土産
お土産には、書籍の表紙を貼った紙袋を用意して、帰るときにも宣伝していただく。
(配慮ではありませんでした…)
ファシリテーターが使うマグネット。これを手作りしてプレゼント。
(2)楽しい演出
インスタグラム用にフレーム、吹き出し、看板を作成
七夕が近いので、七夕演出(笹の葉は重要アイテムですよね)
書籍に登場するお二人の町長さん、お世話になった先生、家族からの動画メッセージ(いつの間に!)
みんなでフブラインドワーク!(書籍の中にあるワークをやってみました)
(3)参加しやすさの演出
毎月行っている「未来茶輪」はポットラック方式ですので、持ち込みOKに。気軽に参加しやすい雰囲気を醸成。
などなど。
2.「パーティに出る時間はないけれど顔だそうかな」「本だけ購入していくよ」という方への配慮
「顔だけでも…」のうれしい気持ちを後押し、ワンドリンク+本のコースを設定!
時間があるだけ、涼んでいってね!遅くからでも参加OKとしました。
企画する側も楽しんでくださったからこその、演出の工夫がありました。
おもてなしとは、こういうことなのだなぁと実感しました。
もちろん、お店の方にも無理を聞いていただいたからこそ、できた部分も!
場づくりの前提となる場も大切ですもんね。ありがとうございました。
ファシリテーターのお仕事も同じでした。
ワークショップや会議、プロジェクトをちょっとの工夫で楽しくする。
参加している、つながっている実感を感じる工夫などなど。
プロセスデザインをするときに、これらのエッセンスをポトリと入れることで、より楽しく、充実、でも成果はキチンと出すことができるのですね。
ますます精進しなくては!と思ったパーティでした。
ご参加くださったみなさま、行けないけれど応援してくださったみなさま、そして、企画してくださったみなさま。
このような書籍が出版できたのも、みなさまのおかげです。
本当にありがとうございました。
これからも、よろしくお願いいたします。
2018-06-26 | お知らせ
これまでの研究の成果と現場での実践をまとめました。
『多様な市民がつくる合意 ~コミュニケーションとファシリテーションのレシピ~』
著 林 加代子
発行 イマジン出版
価格 ¥1,200+税
2部構成になっております。
第1部は、コミュニケーション、ファシリテーションのさまざまなスキルをレクチャー+ワーク+ふりかえりを1セットとして、掲載しています。
これらを組み合わせれば、研修やセミナーができます。
第2部は、第1部のスキルを活用した私が関与した市民参加の事例を掲載しました。
市民参加、その場でのファシリテーションの可能性をイメージしていただけることを期待して。
アマゾンさん
↓
https://www.amazon.co.jp/多様な市民とつくる合意-コミニケションとファシリテーションのレシピ-林-加代子/dp/4872997913/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1530018160&sr=8-1&keywords=多様な市民とつくる合意
2018-06-23 | ブログ
岡崎市内の女性ボウサイまちづくりの会で、豊田市にある防災学習センターに行ってきました。
http://www.city.toyota.aichi.jp/shisetsu/gakushu/bousaigakushucenter/index.html
町内の女性の方に活動を知っていただくチャンス!
一人が一人誘って30人弱。市のバスをお借りして視察してきました。
はじめに消防にいらした職員の方からの説明を受け、その後、1時間ほど解説していただきながら体験をしてきました。
まずは、防風体験
飛来物防止用のめがねをお借りして、秒速50mの暴風を体験しました。
大きな台風では、このくらいの風が吹くそうです。
風が強くなってくると、前を向て息ができないほどでした。
最速の時に、横をむいたのですが…
メガネの上にお借りしためがねをしていたので、なんと!お借りしためがねが飛んでしまいました。
台風の風ってすごいパワーです。
地震体験
阪神淡路大震災では震度7。
震度7の体験をしました。
てすりがあったせいか、来るぞ!という心構えがあったせいか、立っていられました。
地震が来たとき、てすりがあるとは限りません。シェイクアウト、必要だなぁと思いました。
そして、6月18日の大阪地方の地震。
愛知県では震度3程度でしたが、大阪ではたいへんなことになっていました。
改めて、地震の影響の大きさについて考えました。
煙脱出体験
ビルで火災が起きた時、どうやって避難するかを体験しました。
やはり、一番気を付けなくてはいけないのは煙。
一旦吸い込むと意識がなくなり、逃げ遅れてしまう。火事死亡の約半数がこの原因なのだそうです。
避難するには、
・身体を低くして
・濡れタオルやハンカチで鼻や口を押える
・壁に手をついて、壁に沿って歩いて避難(このとき、右なら右、左なら左と決めて避難)
・ドアノブなど金属に触るときは、まず、手の甲で触ってから。(掌で触ると熱で皮膚が解けてくっついてしまう危険も)
・ドアは避難方向に開くように設計されている
忘れないようにしたいですよね。
その他の体験
水が上がってきたとき、ドアを開けるには、どの程度の力が必要なのかを測る体験です。
うまく力を集中することができず、なかなかドアが開く程度の力がでません。
実際には気が動転してしまい、もっと難しいのだろうなぁ…。
関電ブレーカーの展示があったり、地震で落ちた食器の展示があったり。
防災クイズやスタンプ、就学前の子には紙でつくる消防車のプレゼントがあったり…。
90分ほどでしたが、とても刺激的な時間でした。
やはり、実際に体験してみること。大切なことだと実感し
ました。
2018-06-14 | ブログ
北海道の知床半島@斜里町にある「天に続く道」に行ってきました。
千歳空港から車で6時間(途中、寄り道して8時間強)でした。(そのため、弾丸旅行になってしまいました。)
飛行機で「女満別空港」まで行けばよかったらしいのですが…。
以前行った、旭川方面(沼田町)とは、また異なる趣の町でした。
やはり、北海道は広いことを実感しました。
オススメは
もちろん、「天に続く道」です。
どこまでもまっすぐな道を坂の上から眺めると、まるで天まで行けそうに思えました。
立春、立秋のときは、この道の延長線上に太陽が沈むのだとか。
そういう、パワースポット的なストーリーに心が揺れました。
現在、撮影スポットを整備中でした。
もう一つのオススメ
博物館と敷地内にある葦でできた竪穴式住居、オススメです。
縄文時代から人が住んでいたので、そのときの住まい方を残してありました。
行ったときには、管理人さんが中で火を焚いて、いぶしていました。(いぶしは虫よけにもなるそうです)
週に3回、午前中は火を入れて、ケアしているそうです。葦は厚く葺いてあり、冬の寒さのしのぎ方の工夫が伝わってきました。
中にも入れていただきました(これは、初体験でした)。外から見るよりも広く、ここで家族団らんや睡眠をとっていたのだろうなぁと当時が偲ばれました。
愛知県にある野外民族博物館「リトルワールド」にもなかった!と満喫してきました。
博物館の展示が素敵
そんなに広くはないのですが、コンパクトで見ごたえがありました。
特に、知床の自然を見せてくれる展示が、森の中に入ったような、クイズの写真に入り込んだような気分になりました。
とても印象的な展示方法でした。
地元では普通の並木道
博物館前の並木道(樹木の名前がわからないのですが)が撮影に使ってもいいのでは!と思うくらい、素敵でした。
すっと高く伸びた樹木。整然としかもず~っと続いている。ゴミもなく清潔感もあり、新緑が気持ちよい。
というこの並木道の端から端まで歩いてみたいという気持ちになりました。
ところが…。
やはり、地元の方は、これは普段の景色なのですね。「そんなにいい?」とおっしゃっていました。
「そんなにいい!」「素晴らしい!!」と力説したのですが…。
いつも素敵な風景に囲まれているので、気が付かないのですね。ヨソモノに言われて、「へ~」と思う…。
どこでもあることでした。もちろん、私の住んでいるところも、地元では当たり前すぎてわからないスポットはたくさんあるのでしょう。だから、ヨソモノの目からの視点、コメントがありがたいのですね。
そういえば、「天に続く道」もカメラマンさんが「天に続いているようだ」とおっしゃったことがきっかけになったそうです。ヨソモノの目に芸術家の目もあると、より素敵なスポットを見付つことができるのだなと思いました。
アートは大切なのですね。
北海道に行って、ヨソモノ+芸術家の目を入れることが来街者を増やすには大切だということを実感しました。
さらに、地元愛にも影響するだろうなぁ…。
( ..)φメモメモ