2018-02-25 | ブログ
毎月1回、開催している「未来茶輪」。
2月は「災害時でも(こそ!)心のケア~臨床心理士に聞いてみよう~」でした。
スパっと本質を言ってくれる、臨床心理士の成田有子さんをゲストにお迎えして、3.11のときに行ったカウンセリングなどをお聞きしました。実際の体験とそこから導かれた教訓など、心に沁みるお話でした。
その中で印象的だったのが、「サイコロジカル ファーストエイド」http://www.j-hits.org/psychological/pdf/pfa_complete.pdf#zoom=100 は、素人用にできているということでした。
HUG(避難所運営ゲーム)のアレンジを成田さんと検討していたときに、教えていただいたはずだったのですが…
専門家につなぐまでにどうするのか、という内容なのだそうです。
そして、「こんなときはこんな風に声をかけようね」ということが書かれています。
例えば…
子どもや思春期の人に対応するときには Working With Children and Adolescents
・幼い子どもに対応するときには、椅子に座るか、子どもの視線の高さにあわせてしゃがみましょう。
・学童期の子どもに対しては、感情、心配なこと、疑問を言葉にできるように手助けしてください。普段気持ちを
あらわすのに使っているシンプルな言葉(頭にきた、さびしい、こわい、心配など)を用いましょう。「恐怖」「脅
え」などの極端な言葉は、かえって苦痛を増すので、使わないでください。
・子どもの話を注意深く聞き、あなたのことをちゃんと理解しているよ、と伝えましょう。
・子どものふるまいや言葉が、発達的には退行しているように見えることがあることを知っておいてください。
・言葉づかいを子どもの発達レベルにあわせましょう。幼い子どもには通常、「死」のような抽象的な概念は伝わ
りにくいものです。可能な限り、シンプルで直接的な表現を用いてください。
・思春期の人に対しては、大人同士として話しかけましょう。そうすることによって、かれらの気持ちや心配や疑
問にあなたが敬意を払っているというメッセージを送ることができます。
・子どもに十分な情緒的支えを提供できるよう、親の機能を補強し、支えてください。
というようなことです。
実際に教えてもらった中で印象に残ったのは
パニックになっている子どもには、まず椅子に座らせて、手をその子の膝の上に乗せるように促すこと。
そして、しばらく待ったり、深呼吸したりして落ち着かせる。
のが良いそうです。
デモンストレーションでパニックになった子どもの役をしてみたのですが、このような体勢になると、とても落ち着きました。
緊張してドキドキするときや不安なときなど、このような体勢になれば、落ち着くのでしょうね。
今度、やってみよう!と思いました。
もう一つは、あまりにショッキングなことがあると、人は無表情になる。ということでした。
感情をどこかに置いてきてしまうのでしょうか?あまりのことで、受け止められないのかもしれません。
災害時、自分も含めみんなが、そのようなことにならないように、
普段から、「減災」を考えておかないとおけないのだなと思いました。
対話の内容は
成田さんのお話の後、みんなで対話をしました。お題は「災害時、素人の私にできる心のケア」として、話し合いました。
・ 言いたいこと、話したいことがありそうなときは、傾聴しよう。
・ まずは、あいさつ。声掛け。
・ 話し合う場をつくる(これ、ファシリテーター的ですね)。
・ 情報をシェアする(ストレスが減るのでは?)。
・ 相手を座らせて、自分も座る。
・ 布でくるんであげる。
等のアイデアが出ました。
これらの事であれば、自分がどの程度パニックになっているのかは分かりませんが、少しはできそうな気がします。
ふだんから、考えておけば、いざというときに思い出せるのではないかと思いました。
いろいろなことを自分で考え、言葉にしておくことが大切なのだと改めて感じました。
これからも、小さなことでも気になったことは、いったん止まって考えておこうと思いました。
成田さん!貴重なお話をありがとうございました。
2018-02-14 | ブログ
BGMって大切だなぁと思った出来事が昨年末から続いています。
ワークショップの参加者がいらして、一人でポツンと待っているときや、ボードゲームのディプロマシーで交渉するときにも、BGMがあるとほっとしたり、逆に緊張したりする(させる)こともできました。
音の流れやどんな楽器なのか?でも随分と心や話し合いの内容にも影響するなぁと実感しています。
そんな実体験からのBGMの話題です。
きっかけはFAJの定例会
日本ファシリテーション協会の中部支部ができた頃、「物理的な場づくり」の定例会をしました。
2005年1月に『ファシリテーション入門』に記載してある「場づくり」の効果を体験するというものです。
https://www.faj.or.jp/modules/contents/index.php?content_id=360
その後、関西支部2007年3月、バージョンアップさせて中部支部2007年4月でも行いました。
https://www2.faj.or.jp/base/kansai/report/40-2007310/
内容は、
話し合っている間にいろいろな場づくりの仕掛けをして、話し合いのしやすさ、内容の変化などを体感する。というものです。
話し合っているときにBGMをかける。(ショパン⇒ヘビーメタル 冬ソナのテーマソングのときもありました)
話し合っているとに明度を変える。(窓全開⇒ブラインド・カーテンを閉める⇒真っ暗にする⇒ろうそくを点ける)
話し合っているときに香りを漂わせる(線香をたいてみる)
など挑戦してみました。
香りはなかなかうまくいきません…。全員がリラックスするという香りは難しいです。
この中のBGMはいろいろな反応がありました。
ショパンは眠くなるとか、リラックスできるなど。
ヘビーメタルはうるさいとか、頭を整理する邪魔になるというのは予想通りでしたが、意外にも話し合いにリズムができて進んだという感想もありました。
当時、大流行していた「冬のソナタ」は、ついつい耳も心もメロディーに行ってしまい、話し合いにはなりません。
その後のBGMの使い方は…
実際のワークショップの際、早めに来てくださった方が一人でポツンとしているのが苦痛でないようにとBGMをかけています。
私の手が空いていれば話しかけたり、ご一緒に準備をしていただいたりしていたのですが、できないときもあります。
そんなときには、BGMがあると場が和むような気がします。
もし、自分が一人で時間待ちしているとすると、とても居心地の良くない(場合によっては、来たことを後悔して、帰りたくなるような気になることがあるのでは?)ときもあるのではないかと思います。
定例会での体験後は、カフェのBGMで流れているようなショパンやモーツァルトなどのクラシックをかけていました。
数年経つと、もう少し明るい気持ちになってもらえるようなBGMが良いのでは?と思い、軽い感じのボサノバにしました。
参加した方も、なんとなく気持ちが前を向いてくださっているように見えました。
このBGMいいね、というコメントをいただいたことも。
そして、昨年後半あたりから…
アマゾンのミュージックからいろいろなシチュエーションに適した選曲ができることを知り、アンプラグドの歌詞付き洋楽でなんとなく落ち着く曲をかけてみました。
すると、インストルメンタルだけよりも、柔らかな雰囲気になったのです。
人間の声が入るというのも意外に邪魔にならずに、心地よく流れていくのだなと感じました。
さらに、実験として、ディプロマシー第3回でお試しをしました。
(第1回めはhttp://social-acty.com/blog/date/2017/04/)
ディプロマシーは、交渉と命令のみでゲームが進んでいきます。ルーレットやサイコロなどの偶然の要素がありません。大人が病みつきになりそうなゲームです。3回も開催していましました…。
3回も重ねると、交渉できる場づくりもとても大切なことが分かりました。ゲームは、一つの部屋の中で行っているので、誰かと誰かが話している内容が聞こえてしまうと他の国の戦略にも大きな影響が出てきます。
ということで、何を話しているのかが分かりにくいようなしかけが必要。そこで、BGM!
まずは、リラックスできるかと、ジャスティン・ビーバーをかけてみました。女子から絶賛(笑)でした。
逆に、実験として、三国志のゲームのBGMを流してみると…。やはり女子から、緊張するので他の曲に変えてほしいという依頼がありました。
BGMでこんなに反応が異なるのだということを実感しました。
BGM侮るべからず!です!!
これからも、いろいろと試してみたくなりました。
2018-02-03 | ニュースレター
「租税教室」ってご存知ですか?
健全な納税者を育成する目的で、小学生、中学生に向けて税務署が行っています。
私の頃には、なかったなぁと時の流れを感じております。
小学校6年生の租税教室を12コマ担当させていただきました。
小学生のパワー、素直な思考、柔軟なアイデアに楽しく過ごしました。
同時に、子どもたちの意見に大人として考えさせられる機会となりました。
ニュースレター第77号「租税教室、楽しく終了しました」ご覧くださいませ。