ソーシャル・アクティ まちづくり&組織の活性化・ファシリテーション

社会が、一人ひとりが、生き生きと生活できる社会の実現をめざしています。

『みにろま君とサバイバル』

2021-08-12 | ブログ

最近、外国にルーツのある子どもたちの学校での状況についてのヒアリングをしています。
参考になるのでは?と読んでみました。

『みにろま君とサバイバル ~世界の子どもと教育の実態を日本字は何もしらない~』
というタイトルです。ちょっと刺激的です。
帯には「進め!身もフタもなき世界を!息子が生まれて180度変わった!めいろまグローバル子育て必勝論!」
などなど、ついつい手を伸ばして中を見たいような言葉が並んでいます。

(アマゾンより)

読んでみると、参考になることももちろんですが、
イギリスって今、そんな状態なの?新自由主義にどっぷりで「ゆりかごから墓場まで」と言われたのは遠い昔…と驚いたり、日本について見直したり…
(素直に読みすぎですが…。)

最後にはこれをどうやって展開していけばいいのか?とこれからの課題を提供してもらえました。

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著者は、著述家、元国連専門機関職員英国在住の有名ツイッタラー。とのことです。
この方がお子さんを持ち、そのお子さんを通して改めて知る日英の子ども政策や教育の違いなどを教えてくれています。

衝撃的なことはいくつもあるのですが、一番心に残ったのは「第6章100マス計算が否定される国」の中の「書くことを重要視するイギリスの教育」のパートです。

イギリスでは、アウトプットを優先して教育していること(4歳のプレスクールから、アウトプット中心!)
プレゼンも4歳の子がするのだとか。

母国語もままならない年ごろなのでは?と想像してしまいます。

しかも、そのプレゼンは人を納得させたり、感動させたりするレベルを求められる(!)

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もう一つは、書くこと(書いて伝えること)で、クリエイティブライティングと呼ばれているとのことです。
自分で採点者をうならせるお話を書くというものです。p193より
例えば…ロンドンの市立小学校の入試問題が(2枚絵があって)
上の絵を見て、以下の二つから選び解答せよ。
1.自分が海岸か水の中のどちらかにいる人だと想像しなさい。各シーンに関する説明、自分の感じていること、また絵の中のキャラクターだということを想像して周囲に関する考察を書きなさい。
2.絵を見てお話を書きなさい

大人でも頭をひねる問題でした。

この設問や教育の背景にあるのは、国として万事文章で表現し、他人に分かりやく説明することを重要視しているということで、

将来、仕事をする場面でも、今後さらにオンラインでのコミュニケーションが重視され、人種や文化の違う人たちとコミュニケーションをとることになる。円滑に進めていくためには、簡単で分かりやすい、それでいて説得できる文章を書く必要がある。

ということでした。

相手の気持ちを想像することも、もちろん大切なのですが、マナーを守って傷つけないような配慮と簡単で分かりやすい文を書くことのほうが社会に出て仕事をする上では大切だなぁと思いました。

確かに否が応でも「グローバル化」していく中で、文章にすること、正確な文書を残していくことは必要なスキルなのだなぁと思いました。

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メールなどのオンラインでのコミュニケーション。これもコミュニケーションの大切な回路の一つです。時間を超えたコミュニケーションには必要性が高まってくる回路かもしれません。
もっと磨いていきたいと思いました。
すると、次のステージで違う世界が見えてくるかも!

ニュースレター第119号「小学生とSDGsゲーム」

2021-08-02 | ブログ

学校が夏休みに入って間もなく、学童保育を始めた団体さんでsummer schoolが始まりました。
そこで、SDGsカードゲームを行いました。

大人、中学生、小学校6年生までは、経験がありましたが、小学校3年生と1年生。。。
うまくできるのだろうか?という心配は不要でした。

ゲームの力で、ちゃんと話し合い協力しあって、めざすまちをつくっていきました。
もちろん、参加してくれた子どもたちの力も大きかったのですが、ゲームの力で楽しく学ぶことができました。
学ぶというよりも、楽しく考え、実現させていく…

そんな体験をしてもらえたのでは?と喜んでいます。

ニュースレター第119号「小学生とSDGsゲーム」ご覧ください。

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渋沢栄一のまちづくり

2021-07-24 | ブログ

NHKの大河ドラマ「青天を衝け」を楽しみに見ています。
渋沢栄一と言えば、明治の大企業家。企業だけではなく、教育や福祉にも造詣の深い(というよりも、現代のベースとなるさまざまな仕組みを構築された)方ですよね。

大学院に通っているころに、まちづくりのパターンをいくつか学びました。
・ 明日の田園都市
・ 近隣住区論
・ 輝く都市

などなど…懐かしいです。

『明日の田園都市』

その中で、印象的だったのか『明日の田園都市』エベネザー・ハワード著 長素連訳 1968(SD新書)加島出版会でした。


1889年にハワードが提唱した、この田園都市構想。これを具現化したので有名なレッチワースのまち。
(https://www.jcca.or.jp/dobokuisan/world/northeurope/lech.html)
当時は、産業革命以降、工業化が急速に進み、都市の環境は劣悪になっていました。
ハワードのいたイギリスでは、労働者の働く環境だけでなく、暮らしの環境も狭くて衛生状態も良くないアパートが多く健康も維持がつらい状態でした。
一部のお金持ちは、都市を捨て、近郊の環境のよい地域へ避難する。都市の家では、自然を求めて、ガレに代表されるアールヌーボーと呼ばれる自然を自宅に取り入れていました。(このあたりは『都市の文化』より)

カエルとトンボ

(大一美術館にて)

ハワードが、農業と都市の融合に焦点をあて、都市と農地を分け、家から毎日自宅近くの農地へ鉄道を利用して通うことを提案しました。まちでは、自給自足や経済的・政治的な自治も行われるというものでした。

なぜ、レッチワースはステキであり続けたのか(2) - 小池一三 | 物語 郊外住宅の百年 | 住まいマガジン びお

(田園都市として有名なイギリス、レッチワースの区割り図 https://bionet.jp/2018/07/25/suburb-8/より)

この考えを日本で実現させようとしたのが、渋沢栄一だったのです。
東急 田園都市線(そう思ってみれば、そのものズバリな名称!)沿線です。
起源は「田園都市株式会社」でした。
(https://www.109sumai.com/development/history.html)

日本型田園都市として構想されたのでした。

西の小林、東の五島

この渋沢栄一とともに東急の前身である「田園都市株式会社」を立ち上げたメンバーに、小林一三や五島慶太がいました。

二人は、鉄道を基軸にしたまちづくり(都市開発)を行っていきました。
五島慶太は東急を、小林一三は阪急を立ち上げました。
小林一三は、沿線に娯楽施設を配置しました。それが、有名な宝塚歌劇団!
なんと「東宝」は東京宝塚から来ているのだとか…

Ichizo Kobayashi showa.jpg

(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8F%E6%9E%97%E4%B8%80%E4%B8%89より)

そして、今では当然のこととしてターミナル駅に併設されている駅ビル。当時は、阪急百貨店を初めて駅に造ったのです。
そこから、鉄道を中心にしてホテルや劇場などの観光開発がすすめられました。

今の日本のまちのカタチの基盤ができてきたんだなぁと思いながら、日曜を楽しみにしています。
ちょっと違う方向からの大河ドラマでした。

懐かしくて、つい…
思うままに書いてしまいました。

 

 

 


 

 

中止になって分かるイベントの大切さ

2021-07-13 | ブログ

7月2日(金)~4日(日)までの間、名古屋市緑区にある有松で「有松浴衣まつり」がありました。

(https://shibori-kaikan.com/archives/info/6203 より)


毎年、6月の第一土日に開催されている「有松絞りまつり」がコロナ禍で中止となったその代替だということです。

https://www.aichi-now.jp/spots/detail/1314/

このイベントは。重要伝統的建造物群保存地区に指定された有松のまちを舞台に展開され、浴衣でそぞろ歩きするというものです。
(略して伝建地区:https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkazai/shokai/hozonchiku/index.html )
各店舗も店を開いて、絞りの小物や反物、染め体験などができます。
(行けば、必ず!絞り体験をしてきます)

案内所の中で絞染め体験中です。お湯を使っているので、室温は湿度ともに高く、汗だくでした。
職人さんの体力、尊敬です。

浴衣まつり開催の背景

なぜ、浴衣まつりを開催したのか?を主催メンバーに聞いてみると…
毎年、開催する「有松絞りまつり」の開催は6月の第一土日。
この時期に反物を買うと、お仕立てしても夏の浴衣シーズンに間に合うとのことです。

7月の第一土日は、ぎりぎり浴衣のお仕立てが浴衣シーズンに間に合うのだとか。

昨年、今年と絞りまつりが中止になってしまうと、在庫を抱えた店舗、問屋さんは注文をストップしてしまいます。
そして、職人さんにも注文がいかなくってしまう。

職人さんの仕事がなくなってしまうと、お仕事を続けられなくなり…
伝統文化の後継者がいなくなっていく…

という負のスパイラルが生まれてしまうとのことでした。

考えてみれば当然のことかもしれませんが、そこまで考えてイベントに参加したことはなかったなぁ。
これからイベントに参加するときには、ちょっと背景を考えてみるというのは必要だと思いました。
もちろん、楽しむことが第一ですよね!

イベントって経済にも文化にも必要なものだった…

コロナ禍でさまざまなイベントが中止になりました。

TVでも、中止になったイベントの関係者がインタビューに応じているのをよく見かけました。
想像以上の影響があるのだろうと思いました。

イベントは、モノだけでなく、いろいろな人をつなげるコトだったのだと分かりました。
まちづくりでいう「ハレ」というのを改めて認識。
コロナ禍なので致し方ないことではありますが、なんとか、収束したらイベントを開催してほしいなぁと思いました。

来年のイベントの時期には、大手を振ってまちを歩けるようになっていることを祈りつつ…
 

 

 

ニュースレター第118号「タブレットを使った租税教室」

2021-07-03 | ニュースレター

毎年、お手伝いさせていただいています「租税教室」
今までは、冬でした。
今年からカリキュラムが変わり、6月になりました。気持ちの良い気候の中での租税教室となりました。

コロナ禍で普及の速度が速まった小学校のタブレット教育。
積極的に取り組んでいらっしゃる小学校で、急遽、タブレットを取り入れて行いました。

子どもたちは、キーボードをちゃんと使い、ローマ字入力!
小学校6年生でローマ字入力ができるのですね。
今の子どもたちってすごい適応力!

来年度に向けて、タブレットを使った楽しい租税教室を考えていこうと思いました。

ニュースレター第118号「タブレットを使った租税教室」ご覧くださいませ。

 

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