ソーシャル・アクティ まちづくり&組織の活性化・ファシリテーション

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ニュースレター第119号「小学生とSDGsゲーム」

2021-08-02 | ブログ

学校が夏休みに入って間もなく、学童保育を始めた団体さんでsummer schoolが始まりました。
そこで、SDGsカードゲームを行いました。

大人、中学生、小学校6年生までは、経験がありましたが、小学校3年生と1年生。。。
うまくできるのだろうか?という心配は不要でした。

ゲームの力で、ちゃんと話し合い協力しあって、めざすまちをつくっていきました。
もちろん、参加してくれた子どもたちの力も大きかったのですが、ゲームの力で楽しく学ぶことができました。
学ぶというよりも、楽しく考え、実現させていく…

そんな体験をしてもらえたのでは?と喜んでいます。

ニュースレター第119号「小学生とSDGsゲーム」ご覧ください。

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渋沢栄一のまちづくり

2021-07-24 | ブログ

NHKの大河ドラマ「青天を衝け」を楽しみに見ています。
渋沢栄一と言えば、明治の大企業家。企業だけではなく、教育や福祉にも造詣の深い(というよりも、現代のベースとなるさまざまな仕組みを構築された)方ですよね。

大学院に通っているころに、まちづくりのパターンをいくつか学びました。
・ 明日の田園都市
・ 近隣住区論
・ 輝く都市

などなど…懐かしいです。

『明日の田園都市』

その中で、印象的だったのか『明日の田園都市』エベネザー・ハワード著 長素連訳 1968(SD新書)加島出版会でした。


1889年にハワードが提唱した、この田園都市構想。これを具現化したので有名なレッチワースのまち。
(https://www.jcca.or.jp/dobokuisan/world/northeurope/lech.html)
当時は、産業革命以降、工業化が急速に進み、都市の環境は劣悪になっていました。
ハワードのいたイギリスでは、労働者の働く環境だけでなく、暮らしの環境も狭くて衛生状態も良くないアパートが多く健康も維持がつらい状態でした。
一部のお金持ちは、都市を捨て、近郊の環境のよい地域へ避難する。都市の家では、自然を求めて、ガレに代表されるアールヌーボーと呼ばれる自然を自宅に取り入れていました。(このあたりは『都市の文化』より)

カエルとトンボ

(大一美術館にて)

ハワードが、農業と都市の融合に焦点をあて、都市と農地を分け、家から毎日自宅近くの農地へ鉄道を利用して通うことを提案しました。まちでは、自給自足や経済的・政治的な自治も行われるというものでした。

なぜ、レッチワースはステキであり続けたのか(2) - 小池一三 | 物語 郊外住宅の百年 | 住まいマガジン びお

(田園都市として有名なイギリス、レッチワースの区割り図 https://bionet.jp/2018/07/25/suburb-8/より)

この考えを日本で実現させようとしたのが、渋沢栄一だったのです。
東急 田園都市線(そう思ってみれば、そのものズバリな名称!)沿線です。
起源は「田園都市株式会社」でした。
(https://www.109sumai.com/development/history.html)

日本型田園都市として構想されたのでした。

西の小林、東の五島

この渋沢栄一とともに東急の前身である「田園都市株式会社」を立ち上げたメンバーに、小林一三や五島慶太がいました。

二人は、鉄道を基軸にしたまちづくり(都市開発)を行っていきました。
五島慶太は東急を、小林一三は阪急を立ち上げました。
小林一三は、沿線に娯楽施設を配置しました。それが、有名な宝塚歌劇団!
なんと「東宝」は東京宝塚から来ているのだとか…

Ichizo Kobayashi showa.jpg

(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8F%E6%9E%97%E4%B8%80%E4%B8%89より)

そして、今では当然のこととしてターミナル駅に併設されている駅ビル。当時は、阪急百貨店を初めて駅に造ったのです。
そこから、鉄道を中心にしてホテルや劇場などの観光開発がすすめられました。

今の日本のまちのカタチの基盤ができてきたんだなぁと思いながら、日曜を楽しみにしています。
ちょっと違う方向からの大河ドラマでした。

懐かしくて、つい…
思うままに書いてしまいました。

 

 

 


 

 

中止になって分かるイベントの大切さ

2021-07-13 | ブログ

7月2日(金)~4日(日)までの間、名古屋市緑区にある有松で「有松浴衣まつり」がありました。

(https://shibori-kaikan.com/archives/info/6203 より)


毎年、6月の第一土日に開催されている「有松絞りまつり」がコロナ禍で中止となったその代替だということです。

https://www.aichi-now.jp/spots/detail/1314/

このイベントは。重要伝統的建造物群保存地区に指定された有松のまちを舞台に展開され、浴衣でそぞろ歩きするというものです。
(略して伝建地区:https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkazai/shokai/hozonchiku/index.html )
各店舗も店を開いて、絞りの小物や反物、染め体験などができます。
(行けば、必ず!絞り体験をしてきます)

案内所の中で絞染め体験中です。お湯を使っているので、室温は湿度ともに高く、汗だくでした。
職人さんの体力、尊敬です。

浴衣まつり開催の背景

なぜ、浴衣まつりを開催したのか?を主催メンバーに聞いてみると…
毎年、開催する「有松絞りまつり」の開催は6月の第一土日。
この時期に反物を買うと、お仕立てしても夏の浴衣シーズンに間に合うとのことです。

7月の第一土日は、ぎりぎり浴衣のお仕立てが浴衣シーズンに間に合うのだとか。

昨年、今年と絞りまつりが中止になってしまうと、在庫を抱えた店舗、問屋さんは注文をストップしてしまいます。
そして、職人さんにも注文がいかなくってしまう。

職人さんの仕事がなくなってしまうと、お仕事を続けられなくなり…
伝統文化の後継者がいなくなっていく…

という負のスパイラルが生まれてしまうとのことでした。

考えてみれば当然のことかもしれませんが、そこまで考えてイベントに参加したことはなかったなぁ。
これからイベントに参加するときには、ちょっと背景を考えてみるというのは必要だと思いました。
もちろん、楽しむことが第一ですよね!

イベントって経済にも文化にも必要なものだった…

コロナ禍でさまざまなイベントが中止になりました。

TVでも、中止になったイベントの関係者がインタビューに応じているのをよく見かけました。
想像以上の影響があるのだろうと思いました。

イベントは、モノだけでなく、いろいろな人をつなげるコトだったのだと分かりました。
まちづくりでいう「ハレ」というのを改めて認識。
コロナ禍なので致し方ないことではありますが、なんとか、収束したらイベントを開催してほしいなぁと思いました。

来年のイベントの時期には、大手を振ってまちを歩けるようになっていることを祈りつつ…
 

 

 

ファシリテーション・サミット終了しました

2021-06-21 | ブログ

6月12日(土)13日(日)の2日間でFAJ(日本ファシリテーション協会)のオンライン・イベント「ファシリテーション・サミット」が終了しました。

https://www.faj.or.jp/activity/summit/s2021/01/index.html

6月12日は、参加者として楽しみ、13日の午前は「ワークショップ・セレクション」と名付けられたワークショップの一つを担当しました。
(午後は、FAJのオンライン総会でした)

こんなzoomの使い方があるのか~と楽しませていただいたことが1つ。
こんな素敵なツールがあったのか~が一つ。
こういうのは、必要だなぁと思ったことが一つありました。

1.こんなzoomの使い方があるのか~と楽しませていただいたこと
zoomのブレイクアウトルームの使い方です。
zoomのブレイクアウトは、参加者が自分の行きたいルームへ行けるようになりました。
ルームに部屋名をつけることができるようになりました。

WEB見学会・相談会の参加方法について|ニュース|シエルホームデザイン

これを活用して、ポスターセッションが行われました。
ポスターセッションの発表者は、タイトル名のお部屋で待機。
参加者は部屋名を見て、興味のある部屋へ行って、話を聞く。途中で、他の部屋にも行ける!

自由に部屋を行ったり来たりできるので、ポスターセッションの雰囲気が醸し出されていました。

 

トリパの糖鎖 - ラボとっても、自由な雰囲気で楽しく参加できました。

2.こんな素敵なツールがあったのか~
サミットに参加した人が、次はどこへ行けば(どのzoomのURLをクリックすれば)いいのか?
その案内がとっても分かりやすくて、操作も簡単!でした。

これなら、自分がどのワークショップを申し込んでいたのか?さえ分かっていれば、迷わずに行けます!

使ったツールは「Google サイト」というものだったそうです。
行きたいURLが埋め込んであって、該当のボタンをクリックすれば、そのzoomに入っていけるのです。

このツールは使えるようになりたい!と思いました。

どこかで、使えるといいなぁ。

3.こういうのは、必要だなぁと思ったこと
自分がメイン・ファシリテーターをしたワークショップ「ファシリテーション×AI」
ここで、対面では何度かおお目にかかっていた通称「たまご」ちゃん。
Hylable社さんのシステムです。
座っている位置で人を判別し、声を集めて、それぞれが話している時間をグラフにして見せてくれるというものです。

音声録音のアイコン素材 | 無料のアイコンイラスト集 icon-pit

これがオンラインになったので、さらに使い易くなりました!
音の聞き分けだけでなく、その人の話がどれだけ他の人に影響しているのか?誰と誰が話し合っている状態なのか?も見えてしまいます。
この機能を使って、ワークショップでは、合意したのか?誰がファシリテーターだったのか?を他のグループのデータを見て、当てる!ことにしました。
(楽しみながら、データを分析していただきましょうというコンセプトでした)

やってみて、客観的なデータを見ることは、とっても新鮮でしたし、必要なことだと思いました。
メタ認知(俯瞰してみる)ことは大切だと言われますが、なかなかできません。
それが、客観的に、リアルタイムでデータが見えてしまいます。
「あ。今、しゃべりすぎてるな」と思うことがありますが、すでに話している横にグラフで見えている…

きっと、これを使いながら話し合いをすれば、しゃべりすぎた(💦)と思うことが共有され、話す時間が平等になっていきそうです。

客観的なデータで話し合いを見ることの大切さを再認識しました。

プラカードイラスト/無料イラストなら「イラストAC」

あれやこれやと、楽しみながら気づくこと、考えさせられることがたくさんあった「ファシリテーション・サミット」でした。
企画・運営してくださったみなさま。
ありがとうございました。

オンラインでのイベント、これからもっと楽しくできそうです!


 

 

 

考えるワークは楽しい。

2021-06-11 | ブログ

楽しく学ぶには、人に伝えることが一番!というのを実感しました。

「伝える」ワーク
先日、非常勤講師を務めている大学で、いつもとは少し異なるワークをしてみました。
「伝わる」の授業で、「工夫して伝える」ことに挑戦してみました。

日本語ゲーム】伝言ゲーム | 伝言ゲーム, ゲーム, イラスト

伝える(伝わる)ためには、
・ 何を言いたいのか?を明確にして
・ どのように言えば伝わるのか?
その間には、「思考」が介在しますよね。どういう言い方をすれば、理解してもらえるだろうか?
私の言いたいことは、これでよいのかこれでよいのか?
など、さまざまなことを「考え」て、発信します。

ここまでは、今までの授業で行ってきました。

今回は、「言う」だけではなく手段を変えて(工夫して)みよう!という試みでした。

伝える工夫「ゲーミフィケーション」
伝える方法として、ゲーミフィケーションがあります。
ゲーミフィケーションとは?(https://coeteco.jp/articles/10523 より)
 「楽しさ」「興味」「目的意識」などを与えることによって熱中度を高め、成果を大きく上げる!
 ゲームの仕組みを利用して勉強の効率を上げるのがゲーミフィケーションです。

そうそう!ゲームをしていると瞬きを忘れるほど、集中してしまいますよね。いつの間にか、こんな時間に(💦)と思うこともしばしば…(やめるタイミングが難しく、それが怖くてなかなか手が出せなくなってしまいます。私って集中力があるのね!ということではなさそうです…)

今回は、ゲームを提供される、消費する側ではなく、ゲームのように楽しんでもらって伝える!ことを「考えて」みました。

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条件を明確に

条件は具体的に提示しました。
・対象は 小学校6年生
・伝えるものは 子どもの権利条例(あなたたちには権利があるよを分かってもらう)
・時間は10分程度
としました。

グループで考える時間は30分
全グループ、ちゃんと時間内にできたようです。

〇×クイズやすごろく、カードゲームなどのアイデアがでました。(具体的にクイズやすごろくのマスの内容も2~3考えてもらいました)
悩みつつも楽しそうに、小学生の立場になって考えてくれていました。

いつもは、拙著『多様な市民とつくる合意 ~コミュニケーションとファシリテーションのレシピ~』にあるような、
レクチャー、ワーク(体験型)、ふりかえりの一連の流れで行っている授業です。

今回は、ワークのところを体験するためのワークではなく、「考え」て「創造」するというものにしました。
終わった後は、学生さんも達成感があり、楽しそうな表情でした。
 林)できた?
 学生)はい!
 林)小学生に伝わりそう?
 学生)バッチリ!
という答えがたくさん返ってきました。

グループワークの醍醐味を味わい、伝えるときに「考える」ポイントを体得してもらえたのだなと思いました。
創造的なワークも大切だと改めて、気づきました。
学生さんたちに感謝です。

授業で手を上げる子供たち | 無料イラスト素材|素材ラボ
 


 
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