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HUG(避難所運営ゲーム)のその後1

2014-02-19 | ブログ

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昨年は「HUG(避難所運営ゲーム)で多様性センスを磨く!」というワークショップを地域の方々を中心にして行いました。

その締めくくりで、FAJ(日本ファシリテーション協会)中部支部の定例会でも行いました。そのときの参加者はファシリテーションを学んでいる小学校の先生や企業で働く方々でした。

予想以上の反応で「会社の社員教育に活用できるかも」「小学校の教師が体育館のカギを開け、一番初めに避難所の設営をしなくてはいけないが、どうすればいいのかわからなかった。他の先生にも伝えたい。」などの感想をいただきました。

 FAJ中部支部では、2月に次年度の定例会の予定を組みます。先日の定例会で、たまたま、HUGに参加してくださった方お二人と同じグループになりました。他の方にHUGをお勧めしてくださり・・・

 次年度、そのお二人とともにHUGで定例会を担当することになりました。

企業研修や小学校の教師の方向けなど、さまざまな場面で活用できる知恵を集める事ができそうです。

(株)ユナイトの臨床心理士、成田さんと始めたアレンジしたHUGですが、いろいろな分野の視点を入れ込みながら、いろいろな方々を巻き込みながら広がりを見せていきそうです。

今年の課題は、「広がり」「つながり」かもしれません。

今後のHUGの広がりにご期待くださいませ。

 

ちなみに、参加した小学校の先生の一番の感動は・・・

体育館にまず道路をつくること、だったそうです。HUGを始める前に体育館内の壁沿い、6分割するように大きな幹線道路をつくります。これは、都市計画と同じで、各家から他の家の敷地を踏まずに道路へ出られるようにします。そのあとで、必要であれば細かく道を作っていきます。すると避難所もすっきりとして、他のご家族に迷惑がかからないようにできます。避難所として受け入れると同時にしておきたいことです。避難者が避難所に入り始めてからでは、一旦落ち着いたのの場所を移動してもらわなくてはいけなくなってしまいますよね。

ここに、小学校の先生は大感動されたようです。そして、避難所の運営について、なにも知らなかったことを改めて自覚したと。

名古屋市さんの「避難所運営マニュアル」に記載されていたことなのですが(^^)。

 

こうなってくると、小学校の先生方にも体験していただきたくなってきます。

小学校の先生、地域の方々、小学生も一緒になって体験すると、みなさんの知恵が結集していくのだろうと思います。そして、地域の活動になかなか参加できない働く世代の方々にも参加していただきたいなと思っています。そのためには、企業でHUGをするのが一番確実です。来年度(といっても今年ですね)の定例会の影響が楽しみです。

 

 

 

 

 

 

コミュニティ講習会の様子がアップされました。

2014-01-26 | ブログ

http://www.city.nagoya.jp/shiminkeizai/page/0000054595.html

昨年9月~12月の間に4回に分けて行われました、名古屋市さんのコミュニティ講習会。区政協力委員さんや町内会など地域のさまざまな組織の方々を対象に行われる講習会です。

今年は、「会議運営のコツ」も盛り込む講習会とするために、お声をかけていただきました。

コミュニティ講習会は3部構成でした。

1.人権について

 人権擁護委員さんから児童虐待の通報について、DVD観賞とお話がありました。

2.事例発表

(1)防災組織を町内会で結成し、活動している事例

(2)防犯カメラ設置モデル地区となったことを契機に、防犯活動をしている事例

3.会議運営のコツ

☆会計の透明化  監査の立場から会計事務を見る

☆会議運営  自己紹介をファシリテーショングラフィック

ご高齢な方のご参加が多かったにも関わらず、活発な意見交換をしていただいたり、「板書」をしていただきました。失礼な話ですが、板書=ファシリテーショングラフィックは、あまりやってくださらないのでは?という懸念が少しだけあったのですが、しっかりとこなしてくださったのは、さすがでした。

ファシリテーショングラフィックのお題は、「自己紹介」でした。ご自分の普段の活動の紹介や課題の共有まで、短時間でさまざまなお話ができたようです。

この講習会のお陰で、ファシリテーションに年齢は関係ないこと板書はお得意な方がいらしゃること、話し合って意見交換したいと思っていらっしゃることなどを感じた講習会でした。

コミュニティ講習会とは別に、肩書に長がつかない、長を支えている方々が集まって、地域の情報や課題を共有する場があると、課題解決のヒントがみつかったり、役へのコミットメントが高まるのではないかと思いました。

 

 

 

ビジョンづくり その2

2014-01-16 | ブログ

前回のNPOのビジョンづくりから、さらに気づきや学びが浮かんできました。

とても心に残るワークショップだったのだと思います。せっかくですので、その気付きをここで共有します。

1.エッジのきいた言葉は、自分の心に響く。共感する人が増える

ワーク中、常に「エッジがきいたことば」を心がけました。

このごろ、よく「エッジをきかせて!」という言葉がFAJ(日本ファシリテーション協会)で聞かれました。エッジ?どんなことなんだろう?といつも???でした。たぶん、ちょっと昔でいう「とがった」というような意味としておきます。

エッジのきいたことばにしようとすると、自分の心をごまかせなくなってきます。エッジがきく、とがった言葉は、自己開示しないとでてこないのでしょう。

すると、その言葉がピンときます。心のパズルにピタッとはまるのです。きっとその言葉に込めた心が、想いが伝わるのです。その言葉をわかりやすくブレイクダウンさせると、胸を打つといわれる言葉になります。

その言葉の深さやレベルで伝わります。共感する人も、そんなレベルにいてくれる人がたくさんいることでしょう。そして、何より自分の心に響くのです。

エッジがきいた言葉には、そんなパワーがあったのですね。

2.胸を打つ言葉を浸透させるには?

できあがった組織のビジョンを組織のメンバーに浸透させ、ビジョンの実現に向かっていくにはどうすればよいのでしょう?

現時点では、この逆をすればいいのでは?と単純に考えられます。

ビジョンを伝えるワークをしてみてはいかがでしょうか?

ビジョンについて対話する。対話して深め、メンバーの心の中へ沁み込んでいくワーク。そんなワークに参加してみたい!と思います。

ところが、ふりかえってみれば、毎年、「子どもの権利に関する条例」の普及として、「子どもと大人の合同ワークショップ」というのをしていました。この中で、大人には「なぜ、子どもの権利を守ることが大切なのでしょう?」という問いとともに、対話していただいていたのでした。

このときの大人の対話の内容は、子どもの権利を守るという直接的なものから深まり、大人の務めに発展していきました。

対話し、深めることで自分ごととして考えるようになるということではないでしょうか?

「対話」によって心に浸透させることができるのだと思います。

 

 

 

NPOのビジョンづくり

2014-01-14 | ブログ

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1月12日(日)、13日(月)で、会員となっているNPO法人日本ファシリテーション協会(通称FAJ)中部支部の合宿に参加してきました。毎年行っている1泊2日の密度の濃い合宿です。密度が濃いだけあって、気付きや学びがたくさんあります。

合宿での気づきや学びをご紹介します。

【ビジョンづくりの方法 ブランドマネジメント】

今年は、今までなかった「ビジョン」「ミッション」を作ろう!ということになりました。もちろん、FAJのミッションはあります。ビジョンは無いのですが…

もちろん、ファシリテーションを学ぶNPOですので、ファシリタティブ(?)にみんなが参加してつくる、そして、新しい方法に挑戦しながらのつくります。今回は、名古屋工業大学の加藤雄一郎教授の『ブランドマネジメント』の考え方、手法をアレンジして作りました。

STEP1 特徴や資源のリストアップ(100本ノック)

STEP2 関わりたい対象者の想定

STEP3 So What? 質問によるVTree(V=Value)の作成

STEP4 FAJ中部の存在価値を明文化

      誰に対して、その人がどうありたいために、どんな資源・能力を使って、どんな価値を提供するのか

このステップを踏んでビジョンを作ってみました。

【1日め STEP1、STEP2、STEP3の途中】写真上

私たちの特徴や資源を付箋紙に100枚書く→カテゴライズする→受益者(顧客)を特定する→So What?を問いかけながら特徴や資源をまとめる

(1日めは特徴をまとめるまで)

☆気づき☆

・時にはゆるやかなカテゴライズが発想を促す

・受益者を置くことで、具体的なイメージができ、So What?の問いかけが有効になる

・So What?を常に、何度も問いかけることで、具体的な特徴が導き出される

・エッジがきいた言葉を心がけることで、潜在的な意識が浮上し、心に刺さる言葉がみつかる

【2日め STEP3 STEP4】

1日めの続き(私たちが提供できる価値、受益者がどのようになるのか)→ビジョンとしての言葉にまとめる

(NPOの合宿なので、1日で帰る人、2日めから参加する人がいました)

☆気づき☆

・ファシリテーターの在り方、介入の仕方次第で、グループのプロセスが変わる

・関係性ができあがったグループに参入するためには、まず同化する(入れてくださいと意思表示する)、お互いが受容感をもってから(それまでは黙って話を聞いている)、メンバーとして話し合いに入る

お互いの受容感なく、関係性ができあがったグループに入ると、そのグループは混乱する。崩壊の恐れもある。

STEP4の作業では、3つのグループで共有しあいながらビジョン、ミッションをつくりました。

最後に、それぞれのグループから希望者を出して、まとめ、その場にいるみんなの合意を形成しました。

☆気づき☆

・このようにつくったビジョン、ミッションに対しては、合意は早く、コミットメントも高い

・たくさんの人がなんらかの形でビジョンづくりに参加、関与すると、コミットメントの高いビジョンとなるだろう

*参加、関与していない人のコミットメントをどのようにして引き出すかが課題。

 

 

 

まちの問題と企業の問題

2013-12-24 | ブログ

まちづくりはまちのこと、行政や市民のことで、企業との関係は市民としての企業と認識していました。

ところが、よ~く考えるとまちの課題と企業の課題には共通点がたくさんありました。そんな目で見渡すと、共通する課題がたくさんみつかりました。

例えば、まちづくりの課題の一つに「限界集落」という大きな課題があります。中山間地域では、高齢化が進み山間地の農業や林業の担い手が激減している、後継者がいないという課題です。放っておくと山は荒れ、下流域にある都市を災害が襲うということもありますよね。本当は、その集落だけの課題ではないのです。

なんと、それが企業でも起こっているというのです。知人曰く。「景気が悪いと言って、しばらく新入社員を採らなかった企業では、社員は高齢化し、慌てて新入社員を入れてもすぐには思うように働けない」と。そうなると、企業は限界集落化し、その影響はその企業だけでなく、取引先まで波及するかもしれない。というよりも、取引先も限界集落化している。

例えば、まちづくりでは、住民主体の「まちおこし」とか「地域の活性化」と言われる分野です。まちづくりに必要な3要素は、よそ者、若者、ばか者と言われています。地域に縛られずに冷静に見つめるよそ者。若者のもつアイディアやパワー。周囲の人達からばかみたい、と言われるほど自分の信じた道を貫くばか者。この3者が揃うとまちは活性化するといわれています。

企業では「風土改革」が課題となっています。企業の生き残りもかけた風土改革。企業の活性化なのです。ということは・・・風土改革に必要とされるのは、この3者なのかもしれませんね。気配を持っている人を発掘する、若者を登用する、そして、よそ者の視点を入れる。失敗ではなく、成功にちかづく一歩だと信じることですね。時間をかけて培ってきたのですから、同じくらいの時間をかけてゆっくりと確実に理想に近づいていくことがまちづくりの、そして企業の活性化の一歩ということなのでしょうね。

こうなってくると、まちづくりでの課題解決方法が企業のお役に立つかもしれません。

まちづくりの課題は、ある意味、企業の課題の先進事例ですから。

 

 


 
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