2014-10-06 | ブログ
昨年8月に住民の方々とワークショップでデザインを考えた3つのポケットパーク。この中の2つのポケットパークの一つにはシロツメクサ、もうひとつにはアカツメクサを植えました。
わざわざこんな草を植えた理由は・・・
参加した高齢女性から出た言葉が発端でした。「いまどきの子は、草を取って遊ぶということがないみたい。」「じゃあ、ポケットパークで遊べるようにしたらいいのでは?」こんな呟きからはじまりました。
この呟きを岡崎市の職員がデザインして、形にしてくださいました。
そして、オシャレにシロツメクサとアカツメクサを植えることになったのです。
今年の5月~6月にかけて完成したポケットパーク(シロツメクサのポケットパークでのイベントはニュースレター(http://social-acty.com/blog/607/)をご覧ください。
シロツメクサの方は、市所有の土地からの移植でしたが、アカツメクサの方は、市の職員の方が種を撒いて育ててくださいました。
子ども達の反応は?
ポケットパークはそれぞれ町内会、子ども会、女性会が担当を決めて掃除をしてくださっています。
アカツメクサのポケットパークの掃除は子ども会の担当です。9月はじめに掃除をする時、市職員の方がアカツメクサやオオバコでの遊び方を伝授したところ、たいへん盛り上がったそうです。
たぶん、子ども達は
・ 草を取ってもいいと思っていなかった
・ 草で遊んだことがなかった
のだと思われます。公園や学校の草を取ってはいけないと言われて育っているので、勝手に取るなんて思いもよらないことだったのでしょう。生まれて初めての体験だったのかもしれません。
草で遊べるなんて思ってもいなかったのでしょうか?そういえば、この地区はいつの間にか緑が少ない地域になってしまっていたのです。草で遊ぶことに子ども達の考えが及ばなかったのかも。
もっと遊べるように!
このときの盛り上がりがうれしかったのでしょう。その場に居合わせた市の職員の方は、ポケットパークの一角にオオバコ、エノコログサ(ねこじゃらし)、オナモミを植えました。びしっと直線に並べて植えられ、雑草とは思えない待遇です。
そろそろオナモミ(くっつき虫と呼んでました)が実ってきます。次の掃除の日が楽しみです。
きっと、また盛り上がりますね!
少しずつですが、遊び方を教えてあげていくことで、子ども達の中で草を使った遊びが浸透していくだろうと思います。そのうちに大人の手から離れて、自分たちで新しい遊び方を考えていくことも期待できます。子どもは本当は遊びの天才ですから!
創造力を養い、手と頭を使う、体を使う、子どもにとって必要な「遊び(=学びなのです)」になっていくのだと思います。
呟きからはじまったアイディアが文字通り実を結びました。市民が参加するというのはこんな素晴らしい空間を創り、そこに想いや生命を乗せることができるのだと思いました。
これは、「協働」の醍醐味なのかもしれません。