ソーシャル・アクティ まちづくり&組織の活性化・ファシリテーション

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AI手法の根底にあるものは?

2014-09-04 | ブログ

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8月30日、31日に立教大学で行われたODNJ(Organization Development Netwark Japan 組織開発ネットワーク 日本)の年次大会に参加しました。

今回は、AI(Appreciative Inquiry 前向きな質問 エーアイと呼んでいます)という手法を考案し、実践しているダイアナ・ホイットニー博士が来日するといううれしい催しでした。

AIは、私にとっては親しみやすい、手ごたえを感じる市民参加の方法です。ホールシステム・アプローチというある課題に関係する全ての利害関係者が集まり、対話によって解決していくという方法の一つです。このごろ大流行のワールドカフェやOSTなどもこのホールシステム・アプローチの手法です。

AIはいろいろな組織=会社や都市で活用され、成功しています。カナダのバンクーバーでも都市計画を考えるときにAI手法を使ってグレーターバンクーバーをどうしていくのかについて策定しました。この手法のステキなところは、策定後、参加した市民が、そのときの約束を自主的に実行しているところです。バンクーバーの観光案内のNPOを立ち上げたりしている様子がバンクーバーのホームページにも紹介されています。

策定後、画に書いた餅にならない計画はどうしてできたのか?その秘訣を探るのが目的でした。

 

AIの考え方の根底にあったもの

ホイットニー博士の2コマのレクチャーをふりかえってやっと分かってきました。博士もおっしゃっていましたが、社会学でいう「社会構成主義」の考え方の上に構築された手法だったのです。

「社会構成主義」は、たぶん「意味というものは全て、関係性から生まれる。関係性は人と人が創るもので、コミュニケーション、学習、コラボレーション、結果などと呼ばれる事もある。ここに言葉が媒介している。これらの言葉、言葉をつなぐことが意味を創り、世界を創っていく。」というような意味なのではないかと思います。この人間の世界は全て、言葉(たぶん態度も言葉に入るのではないかと思います)によって創られている(?)

ということで、この重要な言葉をどのようにつないでいくのかが世界(組織)の在り方を決めていく ということになります。

ここから辿っていくと、言葉によって言葉の意味を探求していく「対話」が大切になってきます。批判なく、前向きに言葉を探求していくことは、前向きな世界ができていきます。逆であれば、逆の世界に・・・

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ファシリテーターがすることは

前向きな問いかけをすることが、前向きな世界を創っていく、となります。

ということで、ファシリテーターの前向きな問いかけがAIの重要なポイントになってきます。

もちろん、ネガティブなことはたくさんありますし、いつもポジティブではいられません。でもポジティブに受け止められるように考え方をコントロール、というとあまり良い感じはしませんが、自分の中で良いところに目を向けているようにしているとだんだんと自然にポジティブになってきます。

普段からポジティブに考える思考回路をつくることが前向きな問いかけを考えるトレーニングになるのかもしれません。それは、博士のレクチャーではFLIP(めくる、裏返す)すると言っていました。ファシリテーションや心理学ではリフレーミング(事実に関する意味付けを変える、捉えなおす)と言います。

 

ネガティブなことをリフレーミングして意味を変え、ポジティブにする、これがさらっとできるようになるとAIのファシリテーターとして成功へ一歩近づくことができそうです。そこに確信をもてた貴重な機会でした。

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付録

立教大学、初めて行きました。歴史を感じるたたずまいで、落ち着いた雰囲気でした。女子学生が多いのだろうなと思いました。大学によくある張り紙なんて一枚もありません。

古いものを大切に使い続けているなぁというのが伝わってきました。キャンパス内をガイド付きで案内してもらっているグループがありました。一緒について行きたかった・・・


 
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