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社会貢献は健康に生きる秘訣?

2014-09-17 | ブログ

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先日、名古屋市の東山動物園に行ってきました。もう何十年ぶり?でした。

 

そこで行われていたのが、東山動植物園の基本計画の実行にあたり、市民とともに情報を共有しましょうというイベント「東山再生フォーラム」でした。

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今回は中部大学教授の武田邦彦先生の講演会で、テーマは「自然と接する幸福な生活」でした。

とても楽しく、飽きさせないお話であっという間の90分でしたが、その中で一番心に響いたことが、今回のタイトル「社会貢献して健康に生きる」ということでした。感想も交えてご紹介します。

 

動物だって社会貢献するほうが長生き

先生のお話の中での例え話です。一夫多妻の動物がいて、オス10匹、メス10匹ずついるとします。オスはその中の1匹がオス同士の抗争のなかで勝ち残りボスオスとなります。その他9匹のオスははぐれオスとなり、群れから離れます。

ボスオスは10匹のメスやその自分の子達を守るために闘ったり、食料を得たりしなくてはいけません。その負担ははぐれオスの比ではありません。となると、気ままに生きているはぐれオスのほうが寿命が長いのではないか?と思いますよね。

ところが、実際はボスオスのほうが寿命が長いという研究結果があるのだそうです。自分の役割があり、社会に貢献するほうが健康に長く生きられると。

ということは、社会的な動物であるといわれる人間はいわずもがな、ということになります。

さる

種の保存という役割

もうひとつ、おおよそ生物は種の保存が最大の使命、役割であるということは小学校の理科で習いました。

種として継続していくためには、子孫に遺伝子を引き継いでいかなくてはなりません。

ということは、個体としてだけではなく、社会として子どもを大切にしていかなくては種は継続していかない、種が途絶えてしまうということになります。

どんな生物でも、子ども、子孫を守ることが最大の使命なのですね。

子どもは社会の宝、人類の希望(切なる願いなのかもしれません)なのですね。

 

社会貢献と種の保存

となってくると、人間の社会も、もちろん種の保存=子どもを守り育てる、ことをしていかなくては、人間という種そのものの存続が危ういということになります。

北欧では、子どもが生まれるとその子どもが無事に育ち、一人前になって社会に出られるようになるまで国が税金でもって面倒をみてくれます。

赤ちゃんが生まれると、ベビー用品が贈られてきたり、子どもの学費は無料であったり、両親揃っていなくてもちゃんと暮らせるように社会保障が充実していたりします。全て税金や企業の社会保険料などの負担で賄われています。そして親の貧富の差によって子どもに学力の差がでないように、落ちこぼれとならないようにわかるまで教えるということもしています。

これは、国が子どもは国の宝として育てる!という決意の表れと言ってもよいのではないでしょうか?子育てを種の保存行為として考えれば、社会で面倒をみるというのは、自然界では当然のことなのですね。そして少数のボスオスではなく、はぐれオスにもちゃんと役割があり、みんなが幸せに生きていけるようにしているともいえるかもしれません。

 

とすると、次の世代にどのような社会を残すのか、そのために今を生きている大人は何ができるのか、が社会貢献と言えるのかもしれません。

そのための自分なりの役割を果たすことが、人として生まれた意義であり、生きる意味なのではないかと思いました。

社会貢献をするというのは、自分に与えられた役割を果たす、自分にできることを社会に還元することで、次の世代、次々の世代へ遺伝子を受け継いでいくための場をつくっていくということなのかもしれません。それは、人間として、というよりも命ある物(あえて者ではなく)として当然のことだったのです。

 

自分をふりかえってみると、何が社会のためにできるのか、どんな社会を自分の(人間の)遺伝子を引き継いでくれる子ども達に引き継ぐことができるのか、それは私の今の行動で叶うのか?これからの方向性はどうか?をもう一度、自分自身に問わなくては!と思いました。

 

大きな話題となってしまいましたが、武田先生の講演をうかがって気づいたことでした。

こんな大きな問いに気づいたのは、自然という体感できないほど大きくて、何万年、何億年という時間軸の視点から見るということを教えてくださった講演のお陰です。

感謝です。

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追記

この写真、象がここにいるように見えませんか?

実は、左は鼻、右は分かりづらいのですがお尻の部分が壁からはみ出ている部分です。画とレリーフが組み合わさっているのですが(トリックアートみたいです)、写真にしてみて、臨場感にビックリしました。

東山動物園の象舎は、ゾウラシアという名前がついて、象のふるさとであるスリランカムードが満載でした。これは象を贈るスリランカからの要望でもあったそうです。象の檻も檻らしくないオープンな檻でした。明るくて清潔でした。より自然に近いといっても良いのかもしれません。

再生プランで少しずつリニューアルしている東山動植物園。昨年行った、旭山動物園とは違う魅力ですが、楽しくなっていました。今度はゆっくりと園内を見て回りたいと思いました。

 

 

 

 

 


 
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